概要
自動販売機の内、うどんやそばなどの麺類やトースト、ハンバーガー、更にはレトルトカレーや弁当などを自動で調理、加温、提供することを目的として、1970年代から1980年代(昭和40~50年代)に開発された食品自動調理販売機を指す。
主に国道沿いのコインスナックやドライブイン、ゲームセンター併設のオートレストランなどに多く設置され、長距離トラックドライバーや徹夜明けの受験生などに重宝されたが、1980年代後半から台頭してきたコンビニエンスストアに押される形でその数は激減した。
しかし2020年代現在でも稼働している機体は(特に中四国や北関東を中心に)少なからず存在し、懐かしの味を求めて全国のドライブインを巡るマニアも多いとか。
ちなみにこの調理系の自販機を設置する場合は設置場所を管轄する保健所の認可が必要となる。
また、これらは現在メーカーのサポートは終了している為、修理の場合は部品等はほぼ自作もしくは代替品を確保しなければならなくなっている。例えばニキシー管表示は現在ニキシー管そのものが製造すらしていないため、故障した場合はセグメントLEDに換装しているケースが多い。
pixivでも当時の自販機の筐体やロゴマークなどの模写やパロディイラストが投稿されている。
主なレトロ自販機
ハンバーガー自動販売機
紙箱に収められたハンバーガーを自販機内の電子レンジで加熱して提供する仕組み。
詳細はリンク先参照。
トーストサンド自販機
(イラスト右側)
アルミ箔に包まれたハムやチーズ等を挟んだ食パンを内部のヒーターで加熱する仕組み。出来たては熱いので添え付けのトングで掴んで取り出さないといけない。
実は冷蔵機能もあり、サンドイッチを冷たいまま販売できるのだが概ねトーストサンド販売にしか使われていない。
うどん・そば自販機
機材としての正式名称は「めん類自動調理販売機」。結構大型の自販機で麺と具がプラスチック製の丼に入った状態で格納されている。ボタンを押されると同時に内部で湯煎・湯切り・出汁入れをオートメーションで行う結構大掛かりなもの。場所によってはラーメンも提供しており、かつてはスパゲッティを提供するものもあった。生タイプのカップ麺が一部を除いて殆ど衰退しているのに、細々とはいえいまだに健在しているのが不思議でもある。
カレーライス自販機
白米が入った弁当箱とレトルトカレーのパウチがセットになったものを加熱して販売する方式。
この自販機の中ではかなり数が少なくなっている。
これらの自販機は既にメーカーが生産終了しているものがほとんどで、おそらくメーカー修理保証はとっくに終わっているものも多い。
表記揺れ
懐かし自販機 うどん自販機 うどんそば自販機 ハンバーガー自販機
関連タグ
自動販売機 レトロ 昭和 / 昭和レトロ / 昭和ノスタルジー