概要
長崎県の南部、島原半島に路線(島原鉄道線、諫早駅~島原港駅間)を有する中小私鉄。雲仙普賢岳の噴火災害からの復旧に際して長崎県や沿線自治体からの出資を受けているが第三セクター鉄道とは扱われていない。2018年に長崎自動車(長崎バス)が過半数の株式を取得し同社の子会社となった。
社名は創業から一度も変更していない(明治期に創業した鉄道会社で一度も社名を変更していない会社は島原鉄道のほか東武鉄道と近江鉄道の3社のみ)。
鉄道事業
概要
諫早駅と島原港の間に島原鉄道線を運行している。津軽鉄道や関東鉄道などと同様、私鉄でありながら非電化路線となっている。
開業時には国鉄の1号機関車(150形)を譲り受けて運用していたことで知られており、現在鉄道博物館で展示されている1号機関車は島原鉄道から譲受されたものである。国鉄に引き渡す際に当時の社長が側面に取り付けた「惜別感無量」のプレートは、明治期の姿に復元された現在でもそのまま取りつけた状態で展示されている。
戦後、国鉄長崎本線で気動車による準急・急行列車が運転されるようになると、国鉄の準急形気動車に準じて自社で新製した車両を併結して博多駅や小倉駅まで乗り入れていたこともあった。
2008年3月末をもって島原半島南側の島原外港駅(現・島原港駅)~加津佐駅間を廃止して現在に至る。
現在の停車駅一覧
※急行列車の設定があるが、もちろん急行料金は不要。
◎:停車 |:通過
駅名 | 読み | 普通 | 急行 | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
諫早 | いさはや | ◎ | ◎ | 副駅名「雲仙・島原口」 | |
本諫早 | ほんいさはや | ◎ | ◎ | 副駅名「諫早市役所前」 | |
幸 | さいわい | ◎ | | | ||
小野 | おの | ◎ | | | ||
干拓の里 | かんたくのさと | ◎ | | | ||
森山 | もりやま | ◎ | | | ||
釜ノ鼻 | かまのはな | ◎ | | | ||
諫早東高校 | いさはやひがしこうこう | ◎ | | | ||
愛野 | あいの | ◎ | ◎ | ||
阿母崎 | あぼざき | ◎ | | | ||
吾妻 | あづま | ◎ | ◎ | 副駅名「雲仙市役所前」 | |
古部 | こべ | ◎ | | | ||
大正 | たいしょう | ◎ | | | ||
西郷 | さいごう | ◎ | ◎ | ||
神代 | こうじろ | ◎ | ◎ | 副駅名「鍋島邸前」 | |
多比良 | たいら | ◎ | ◎ | 有明フェリー・長洲港(熊本県)方面 | |
有明湯江 | ありあけゆえ | ◎ | | | ||
大三東 | おおみさき | ◎ | ◎ | ||
松尾 | まつお | ◎ | | | ||
三会 | みえ | ◎ | | | ||
島原 | しまばら | ◎ | ◎ | ||
霊丘公園体育館 | れいきゅうこうえんたいいくかん | ◎ | ◎ | 島鉄本社所在 | |
島原船津 | しまばらふなつ | ◎ | ◎ | ||
島原港 | しまばらこう | ◎ | ◎ | ||
↓2008年廃止区間 |
使用車両
現在の車両(気動車)はキハ2500形と、同仕様で保安ブレーキを二重系統化したキハ2550形に統一されている。
バス事業
「シマテツバス」の名前で島原半島全域に路線バス、観光バスを運行している。島原・諫早・小浜温泉にバスターミナルがあり、運行拠点となっている。
営業所
都市間バス
- 福岡〜諫早・島原「島原号」
- 島原〜諫早〜長崎空港
その他
タクシー事業、船舶事業、ホテル事業などの事業を展開している。
島鉄タクシーはバスターミナルや島原港などにタクシープールがある。また島鉄フェリーは口之津〜鬼池(熊本県天草市)の国道389号海上区間に運航している。かつては島原〜三池に高速船を運航していた。