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概要編集

ラストシューティングとは、最後の射撃のこと。

多くの場合「機動戦士ガンダム」第43話(最終話)「脱出」でのガンダムの両脚で地面を踏みしめ右手のライフルを真上へ突き出したポーズを指す。

左腕と頭部を失ったガンダムのこのポーズは非常に印象深く、劇場版第3作「めぐりあい宇宙」ポスターなどにも用いられた。


「ラストシューティング」という名称は本編には出ていない俗称であり「めぐりあい宇宙」の予告編に表示された「GUNDAM LAST SHOOTING」が由来である。

1991年に発売された『SDガンダム カードダス 第10弾』にて「ガンダム、ラストシューティング!」と表記されたカードが登場している。


ロボットアニメ作品で顔ともいえる主役メカが損壊し、特にキャラクター性が色濃く出る頭部が失われた状態のビジュアルをメインに持ってきたこの構図は当時他に例がなく観る者に非常に強いインパクトを与えた。


「最後」という名の通り、この射撃の直後にガンダムは頭上からのジオングのビームを受けてビームライフルごと右腕と右脚を失い稼働不能に陥る。

文字通り劇中でガンダムが行った最後の攻撃となり、この後に表示されるCM前後のアイキャッチにもガンダムの姿が描かれなくなる。


「必死に最後の力を振り絞って放った一撃」という印象が強いが、実際のシーンではシャアの不意打ちを予感したアムロ・レイが、自動操縦機能に委ねてガンダムを乗り捨て、捨て駒同然に特攻させるという扱いであり「思ってたのと違う」という印象を抱かれることも。


しかし、自動操縦に任せたのはあくまでも先に進めという指令を入れたことのみであり、姿を現す前に一旦止まり、一気に飛び出して直上のジオングの居るであろう位置を正確に狙ってラストシューティングをかましたのはアムロと共に戦いその技術と行動原理を吸収して成長してきたAI独自の判断であり、その集大成である。


それは決して捨て駒前提の突貫ではなく、「ジオングを墜とす」という確かな意思を感じさせる行動であり、その結果狙いがそれ直撃を避ける事ができ、結果としてコアファイターを守りアムロを無事に帰還させることにも繋がった


ガンダムは確かにアムロを守り抜いたのである。




ガンダムシリーズにおけるラストシューティングで印象に残るものとして「新機動戦記ガンダムW EndlessWaltz」におけるウイングガンダムゼロカスタムのそれが該当する。

ウイングガンダムゼロ EW版 ラストシューティング

半壊しながらツインバスターライフルをうち続けるシーンは視聴者の印象に残った。

OVA展開当時のプラモデル(HG)では射撃ポーズ再現用の胸部パーツも付属していたが、それ以降のプラモ(PG以降)は可動範囲の拡大により難なくそのポージングを可能となっている。


ガンダムダブルエックス

ほかにも「機動新世紀ガンダムX」でのガンダムダブルエックスツインサテライトキャノンでのラストシューティング、「機動戦士ガンダムAGE」でのガンダムAGE-1戦闘放棄をする意味でのラストシューティングなど、ガンダムシリーズでは幾度かラストシューティング(とそれに準ずる行為)がなされている。



ゲーム作品での扱い編集

ゲームにおいてRX-78ガンダムの(必殺)技として登場することもある。

ただしゲーム作品ではアムロが降りたり文字通り「ラスト」になったりガンダムが半壊していたりということは少なく、単に上に向けて放つ(高威力の)ビームライフル(もしくはそれを含む連続技)となっている場合が多い。


「SDガンダムV作戦始動」では最終決戦で条件を満たすと、五体満足の状態でラストシューティングを行い、ジオングヘッドと相打ちになる形で頭部と左腕を失ってその場に崩れ落ち、ア・バオア・クーから未帰還となるエンディングを迎える。

「LINE: ガンダム ウォーズ」では「ガンダム(V作戦始動版)」の名称でV作戦始動の2Pキャラを務めたプロトガンダムが登場、必殺技が「ラストシューティング」となっている。


機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム」ではRX-78ガンダムの体力が少なくなると使用できる特別な格闘であり、「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」でRX-78ガンダムの覚醒技に昇格。

続編の「機動戦士ガンダム EXTREME VS. FULL BOOST」で追加されたνガンダムのバーストアタック「ニュー・ラストシューティング」やEXTREME VS.2 XBOOST」で追加されたνガンダムHWSのバーストアタック「ニュー・ラストシューティング・バリエーション」、さらにはRX-78ガンダム、ひいてはファーストガンダムへのオマージュである機体リボーンズガンダムのバーストアタック「救世主なんだよ、ボクは!」もRX-78ガンダムのラストシューティングを模した技となっている。


ガンダムトライエイジのガンダムの必殺技「ファースト・シューティング」もこのラストシューティングを元にした技と思われる(ちなみにトライエイジにはIFとしてアムロが乗ったNT-1がラストシューティングするシーンを描いたものがあるが、一部が多少損傷しているだけという驚異の戦果を挙げている状態となっている)。


「機動戦士ガンダムオンライン」ではア・バオア・クー内部MAPで連邦が勝利したさいに流れるムービーに登場。頭部のないガンダムが通路を走り広場にくるとライフルを真上に構え放ち、上空にいる頭部のみのジオングを撃ち抜く演出が流れる。


ガンダム無双2」ではシャアの乗るサザビーが同じようなポーズで射撃を行うと言う皮肉な事になっている。


有名なシーンであるため他の作品でパロディ・オマージュされることもある。

例えば格闘ゲーム超鋼戦紀キカイオー」に登場するディクセンには、このシーンのオマージュとして「ファイナルシュート」というファイナルアタック(即死技)が設定されている。

わざわざ相手を上空に放り投げ、体を絶妙に反らして頭部と左腕を隠すという気合の入った再現がなされており非常に人気の高い技である。


ラストシューティングをオマージュしたガンダム編集

ジオンの残党オールズモビル軍に奪われたガンダムF90・2号機との戦闘で使用。2号機の猛攻を受け、左腕・頭部を破壊されるも止めを刺さんと頭上から急降下してきたところをラストシューティングで撃破した。その後、基地の崩壊に巻き込まれつつも、機体・パイロット共に生還した。尚、F901号機にはアムロの疑似人格データが、2号機にはシャアの疑似人格データが入っていた事からこのような事になったと言える。

メガラニカでのシナンジュ(中破)との戦闘で使用。ユニコーンとバンシィが2機同時にラストシューティング。シナンジュの両足を吹き飛ばし、フロンタルを追い詰めた。

演出のみではあるが、フィン・ファンネルでとどめを刺す際の最後のアクションがこのシーンを再現したビームライフルの狙撃となっており、多くのガンダムファンを感激させた。ちなみに前編の『破界篇』と後編の『再世篇』でアムロのカットインが変わっており、角度の都合で破界篇の方が人気が高い模様。

第7次宇宙戦争時代にジャミル・ニートの乗っていた二号機がランスロー・ダーウェル駆るフェブラルと相打ちになっている。その際の破壊されたGXの部位が、ご丁寧にも頭部と左腕とガンダムと全く同じ箇所である。

ファーストシーズン第25話の最終戦、GNフラッグとの戦いで左腕と頭部を失ったまま戦闘を続行。

右腕に唯一残ったGNソードをライフルモードにして乱射する場面もあった。

戦闘後はほとんど半壊したままのガンダムエクシアリペアとして修復される。

最終話に当たるセカンドシーズン第25話にて、リボーンズガンダムとの戦いで右足と頭部を失ったまま戦闘を続行。

相打ちに持ち込む形で左腕を切断され、肩のGNドライヴを奪われ機能停止した。

Gundam Aerial

第9話にて左腕を失い、頭部への攻撃をギリギリ避ける形で右上半身を損傷。

その状態で右手には常にビームライフルを所持し続け、接近戦では銃身からビームブレイドを展開していた。

この損傷が元で別機体と見間違えるレベルの全面改修を受けたため、初期状態での最後の戦闘となった。

第17話にて左腕を失い、両手持ち武器であるガンビットライフルを右腕と胴体で支えて撃とうとするが、外部操作により強制的に機能停止させられ、頭部のアンテナを破壊されて決闘ルール上での敗北となる。

最後の一撃を放てず自動操縦を止められ頭部を破壊されて敗北という、初代ガンダムと真逆の末路を辿った。

連載雑誌「ビッグコミックスペリオール」2024年16号の表紙でRX78-2と全く同じ構図で再現した。

この機体の中身はサイコ・ザク、所謂にせガンダムである。ガンダム史上(笑える意味で)最大級の冒涜を成し遂げた瞬間でもあった。

なお、作中でも実際にラストシューティングを行ったのだが…なんと外してしまった。どこまでガンダムを冒涜する気なんだ…



関連タグ編集

RX-78 ガンダム たかがメインカメラをやられただけだ! 機動戦士ガンダム

第2次スーパーロボット大戦Z 超鋼戦紀キカイオー シオン・エルトナム・アトラシア

機動刑事ジバン(同名の必殺技を持っている) ティロ・フィナーレ(イタリア語)

満身創痍のマジンガー 劇場版マジンガーZ対暗黒大将軍とTV版最終回におけるマジンガーZのクラッシュシーン

朽ち果てたダグラム 太陽の牙ダグラム第一話冒頭と最終回ラストシーンの場面で、ラストシューティングと並ぶ名場面である。

我が生涯に一片の悔い無し:『北斗の拳』のラオウの最期であり、右腕を突き上げ天に帰るという構図が酷似。こちらもまた漫画史に残る屈指の名場面である。

八重の桜綾瀬はるか主演の大河ドラマ。最終話のラストシーンの構図が酷似。

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