概要
異なる世界観の巨大ロボットによる対戦格闘ゲーム。ドリームキャスト版の帯に書かれたキャッチコピーは「燃やせ、ロボ魂!」
ロボットによる戦いなだけあってパンチやキックだけでなく、レーザーやミサイル、爆弾など様々な攻撃が飛び交い、派手な演出のバトルが繰り広げられる。
1998年にアーケードゲームとして登場し、2000年にドリームキャスト用ソフトとして発売。ドリームキャスト版は画質の向上やストーリーのフルボイス化など色々な面でアーケード版より進化しており、さらに2001年にはMatching Serviceに対応し一部バランス調整も施された「for Matching Service」版も発売された。
アーケード版ではコインが投入されていない時、ドリームキャスト版ではタイトル画面から先に進まない限りオープニングが流れ続ける。当時ゲームセンター内でこの作品のオープニングが流れる様はシュールであった。
一人用モードにはストーリーモードとヒーローチャレンジモードがある。
ストーリーモードはロボットアニメ番組を模した各機体に用意されたシナリオを進めていくモードで、同じ機体でもパイロットが二人いる場合はそれぞれ個別のシナリオが用意されている。格ゲーの割に会話量が多く、シナリオ面がメインとなる。また、途中の選択肢や戦い方によってはシナリオの展開が変わっていく。
ヒーローチャレンジモードはストーリー無しで全12体の機体と対戦しスコアを競うモードで、最終的にスコアと共にヒーロー度というランクも表示される。ドリームキャスト版ではランクに応じてお金を獲得でき、このお金で購入することで様々な隠し要素を出現させることができる。
システム的な特徴
- ステージに奥行きの概念があり、レバーの左右でキャラの前後移動、上下で画面の手前・奥への移動を行う。そのため、しゃがみが存在しない(ジャンプはボタンで行う)
- 必殺技のコマンドがボタンの同時押し、あるいはレバーの1~2方向への入力+ボタン押しであり、他の格闘ゲームと比べると技のコマンドが簡単である。そのため、格闘ゲームになれていないプレイヤーでも気軽に楽しめるようになっている。が、大味なゲームバランスだった為、ヒット作には至らなかったものの根強いファンも多い作品となった。
- 体力の他にアーマーという数値があり、特定の技で攻撃されると100%から徐々に減っていく。0%になるとアーマーが破壊され、機体がぼろぼろになる。この状態ではガードして減らせるダメージが減少し、さらに通常時も大きくダメージを受けるようになってしまう。
- 攻撃をしているとSPゲージというゲージがたまっていき、いっぱいになるとSPゲージが1本ストックされる。このゲージを1本消費することで超必殺技という強力な必殺技を発動することができる。SPゲージは最大で3本までためることが可能。
- 残り一本奪えば勝利できる状態で相手の体力を半分近くまで減らすと、全ボタン同時押しで「ファイナルアタック」という技を出すことができるようになる。これは一試合中に一回しか発動することができないが、見事ヒットさせれば必ず勝利することができる、各ロボットの奥義といえる技である。ただしガードされるなどで防がれる可能性があり、防がれても再発動することはできない。
登場機体
カッコ内はストーリーモードや試合前に表示される名前。
メイン機体
- キカイオー(鋼鉄巨神 キカイオー)パイロット:轟ジュンペイ(cv:遠近孝一)
スーパーロボットタイプ。主人公機なだけに高威力で使いやすい技が揃っている。ファイナルアタックは背部のウィングを巨大な剣に変形させ敵機を一刀両断するという実にヒーローらしきものになっている。コラそこ、鉄拳飛ばしたり胸から熱線撃ったりしてるからって○ジンガーとか言わない。
リアルロボットタイプ。機動力に優れ、敵機の攻撃をかわしながら各種銃火器で畳み掛けるスタイルを得意とするが、接近戦も悪くは無い。オプションが付いてたりファイナルアタックがまんまアレだったり武装やロゴが似てたりするけどガン○ムではないし、ホーネットとも付かない。念のため。
- ワイズダック(重装甲陸戦兵器 ワイズダック)パイロット:ゴンザレス隊(アービン(cv;中原茂)&ゴンザレス(cv:郷里大輔)&トーマス(cv:子安武人&リッキー(cv:遠近孝一)&ヘルマン(cv:池田秀一))
歩行戦車タイプ。どう見てもデストロイドモンスターだが、デザイナーが同じなので問題はない。重量感ある見た目に違わず、ミサイルなどの重兵装で戦い、前機体中唯一ジャンプができない。代わりにジャンプボタンで地雷を置くことが可能。ストーリーモードが戦争映画さながらの硬派なものとなっている。猿と戦う分岐ルートのEDは色々な意味で必見(ちなみに家庭用移植の際にラストの一枚絵が差し替えられている)。
「重装甲陸戦兵器!」→ 「「「「「ワイズダック!!!!!」」」」」(5人で)
- ディアナ17(機鋼天使 ディアナ17)パイロット:天宮レイカ(cv:根谷美智子)
女性ロボットタイプ。17は『セブンティーン』と読む。Gなんとかとキューティーなんとかを足して2で割ったようなロボット。見た目だけならアリエルとは読まないロボの方が近いかも。『女性=身軽』のイメージ通り、空中戦を得意とし、相手に立体的な戦い方を強いることが出来る。
巨大ヒーロータイプ。カラーリングが光の巨人なエ○ァ(そもそもエ〇ァの元ネタの一つが光の巨人だが)。気持ち宇宙の騎士も入ってるか。ストーリーモードのタイトル表記も元ネタを足して2で割ったものになっているが、ストーリーは完全に光の巨人系で、エ〇ァ系の話は無い。分岐ルートだとカイは闇の巨人になり、ケイは地球の先住民と戦ったりする。
戦闘スタイルが『宇宙空手』なだけに接近戦が非常に得意。が、足は遅めでありステージに壁が無い為いかにして距離を詰めるかが課題となる。ヒーローユニットを使用すると元ネタ通りに暴走する。
- ラファーガ(Strategic Variable Fighter ラファーガ)パイロット:サイモン・ハーバード(CV:子安武人)
変形戦闘機タイプ(実際は変形ヘリコプター)。まんまバルキリーだがデザイナーが同じなので問題はない。元ネタ通り3形態を駆使して臨機応変な闘い方が出来るのが強み。形態ごとに別機体と言っても過言ではないくらい性能が変わるため、覚えることが多く上級者向けでもある。
- ボロン(魔法の国のポリンちゃん)パイロット:ポリン(cv:こおろぎさとみ)
色物(ボスボ〇ット系)。魔法で街のいろんな建造物を勝手にくっつけて建造したロボット。足が遅く、全ての飛び道具に射程距離があるなど癖は強いが接近すれば高威力の技やガード不能技が豊富なため投げキャラ枠とも取れる。自爆して相手のアーマーを大きく削る事も可能。
ストーリーモードでは全てのキャラが見事にキャラ崩壊してくれる。魔法少女らしくポリンちゃんの変身シーンもあるが、R-15相当だったためDC版では差し替えられた。
ついでにケイと大人ポリンによるジュンペイマシュマロサンドイッチのシーンも差し替え。
2機合体変形タイプ。つまり○ッターである(本当は3機合体の予定だったが「技術的に無理」とかで2機に減らされた)。
赤い機体が上だと立ち回り重視のツインザム1(ファイヤーフォーメーション)、青い機体が上だと接近戦での威力重視のツインザム2(プラズマフォーメーション)となる。ファイヤーフォーメーションは斧を持ち(ただしファイナルアタックはこっち)、プラズマフォーメーションはドリルを搭載。
ラファーガと違い変形にゲージを要するが円柱状の攻撃判定を持ち、当たり方によっては大ダメージも見込める。
敵役:ゴルディバス軍団
- 轟雷(魔霊将軍 轟雷)パイロット:シャドーレッド(cv:池田秀一)
ライバル機タイプ。赤くてパイロットが仮面をかぶっているが決してあの人ではない(キカイオールートでの正体は主人公の父親である)。強力なアーマー破壊力、防御力、遠距離での戦闘力と3拍子揃ったまさにボスキャラと言った性能。なおドリームキャスト版でゲージ常時MAXにし、超必殺技の闇虚空弾を連発するだけでクリアーできるほど強力である。
- ガムダ(巨人宮殿 ガムダ)パイロット:アレクシム(cv:中尾隆聖)
古代兵器タイプ。ジャンプやガードが一切出来ない代わりに常時スーパーアーマー、ガード不能技、ステルス迷彩、レーザーでの薙ぎ払いなどあの手この手を使ってプレイヤーを追い詰めていく。
が、デカイ、遅い、ガード非所持、なのに転倒耐性も無し、と四拍子そろっているので、実質ボーナスゲームである。
ちなみにボロンのファイナルアタック「わくわくボロン劇場」を当てると、中の人のボヤキが聞ける。
敵専用機で使用することができない。
- クヴァール(異次元生命体 クヴァール)パイロット:イエール(cv:鷹森淑乃)
宇宙怪物タイプ。ぶっちゃけ使徒(パイロットも某三人目の人っぽい)。動きこそ鈍いものの、全方位レーザーやリーチの長い触手、プラズマ攻撃など死角の無い対地攻撃が豊富である。ゲージ技では幼体を産み出して体当たりや拘束をさせるあたりが特に宇宙人っぽい。
こちらもガード非所持だが、ガムダよりは小さく早いので少しは強い。少しは…。
敵専用機で使用することができない。
- ゴルディバス(魔神大帝 ゴルディバス)(cv:大塚周夫)
ラスボス。所々に付いた顔、爪や牙をあしらった禍々しいフォルム、ほぼ全ての攻撃が高威力&アーマー高破壊力、高性能かつ種類豊富な無敵技やワープ技、そして一度倒しても変身して復活(ご丁寧にパワーアップ付)するなど、ラスボス要素をこれでもかと盛り込んだ極悪機体。
大体のストーリーにおいて諸悪の根源だが、ボロンルートではポリンの親(父かは母は分岐による)であり、母親時は大塚氏が裏声を使って熱演してくれる。
敵専用機で使用することができない。
ゲスト機体
ヴァリアントアーマー。ドリームキャスト版にて『サイバーボッツ』からのゲスト出演。同作の技を3Dで再現している。
性能はキカイオーに近いがコンボが繋げやすい、技でアーマーを削りやすいなど全体的に使いやすくなっている反面、近接攻撃がメインとなっており射撃は苦手。(近接2段からFAに繋げられたりも…)
追加キャラのためストーリーモードはなく、他のキャラのストーリーにも残念ながら登場しない。
ヒーローユニット使用時には成人したデビロットとガウェインのカットインも拝める。
その他、一部機体には隠しとして外見や性能がアレンジされたマイナーチェンジ機体が用意されている。
公式サイト
関連タグ
封神領域エルツヴァーユ:クロスオーバー風の格ゲーであるという共通点あり。こちらは等身大ヒーローメイン。