概要
CCA-MSV(逆襲のシャア MSV)に分類される。デザインは出渕裕。
第二次ネオ・ジオン抗争(別名シャアの反乱、第二次ネオ・ジオン戦争)が長期化した場合に備え設計されていたνガンダムのフルアーマープラン。型式番号FA-93HWS。
歴代のガンダムシリーズに構想されてきたフルアーマープランをそのままνガンダムに採用したような機体となっている。
素体となるνガンダムに追加装甲を取り付け対弾性を向上させ、追加装甲自体にスラスターを増設し機動性の低下を抑制している。この追加装甲は任意のパージか可能となっている。
宇宙世紀0100年までの実戦配備を目指していたが、第二次ネオ・ジオン抗争が比較的短期で終結した為日の目を見る事はなかった。
しかし、駆動系に反応速度向上のため改良型サイコフレームを搭載するという、後のフルサイコフレームに繋がるプランも立案されており、UC計画に大きな影響を与えた。事実シナンジュ・スタインの脚部ブースターユニットやハイ・ビームライフルの形状にその影響が見て取れる。
2000年代に入ってHi-νガンダムも装備可能という扱いになったが、DFF仕様や量産型νガンダムも本HWS装備を並行装着運用出来るかどうかは不明である(前者はプラモデルで再現可能)。
武装
νガンダムと同じものは割愛。
以下の装備以外にも、胸部装甲へのIフィールド搭載やサイコミュ制御が可能なサイコミュ・グレネードの搭載も検討されていた。
ミサイルランチャー
両肩部と胸部に搭載。対MS戦闘において十分な性能を誇り、再追尾が可能なほどの性能を持つ。
ハイパー・メガ・ライフル
νガンダムの装備していたビーム・ライフルの強化武装。短いバイポッドが装備されている。
強化にあたって、大型化しているがそれに見合う威力を持つ。
通常使用で戦艦級の出力があり、調整によっては連続発射が可能。
ハイ・メガ・シールド
シールドと一体化させた武装。
左腕に固定されており、こちらも任意のパージが可能。
シールドの先端に大口径砲が2つ確認できるためなんらかの射撃武器が使用可能だと思われる。
メディアによっては対艦ミサイルとされる場合もあるが、HGUCのインスト等ではハイメガキャノン級の威力を持つメガ粒子砲として扱われている。
ゲーム作品において
スーパーロボット大戦シリーズ
いくつもの作品で隠し要素として登場する(『第3次α』でも隠し要素だが先行入手なので後半手に入る)。
出撃前にνガンダムを換装させるとHWSへと姿が変わる。この形態だと追加装甲によるHP、装甲の上昇と引き換えに運動性は低下するが、機動性を落とさないスラスター付きの装甲という設定からか移動力は上昇する。隠し要素として登場してた頃は、運動性の低下などは見られず、純粋に全ての能力が大幅に上昇していたが、『第2次α』の頃からはバランス調整のためなのか、この形態だと運動性が犠牲になるようになる。
VSシリーズ
機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 XBOOSTにて初参戦。
全国大会『PREMIUM DOGFIGHT 2022』にて参戦することが発表され、通常のνガンダムとは違い出典は「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア MSV」になっており、それに合わせてアシストもリ・ガズィ・カスタム呼び出しになっている。
本作だけでアムロ機は3機追加され、これまでトップだった刹那、シャアの数を追い抜いてしまった。
コスト3000の射撃型万能機なのだが、他の同コスト機体と比べ相手2機の注意を引きつけるような立ち回りは得意ではなく、中距離以遠から極太の照射系ビームとミサイル、そしてファンネルといった豊富な射撃武装で攻め立ててくのをコンセプトとしている。なお、代償に機動力は良いとはいえない。経験者向けに言えばファンネルを手に入れた3000版ガンダムAGE-1フルグランサである。そのゆえに後衛寄りの立ち回り、もしくは自身は撃墜0回を維持して前衛気質の強い低コスト機体にコスト全て委ねる爆弾戦法の方が適している。
特徴として2種の極太の照射系ビームを持ち、片方は高火力かつ銃口補正も強め。もう一つはハの字に照射しつつ中央にミサイルランチャーをばら撒く3way攻撃でこちらは火力は落ちるものの、広範囲攻撃で相手の動きを牽制してプレッシャーを与えることができる。
なお、フィン・ファンネルはメイン射撃とアシスト呼び出し以外の射撃武装使用中に格闘入力で展開(レバー入力の有無でその場発射・追尾して攻撃と使い分け可能)し、弾幕形成したりガードを崩したり。ファンネルには特に弾数が設けられてないので気兼ねなく射撃戦に織り交ぜられる。
弾幕形成と事故らせ能力が高い反面、他最上位コストほどわかりやすい自衛用武装に乏しく相手に張り付かれたら厳しいという弱点を持つ極端な性能となっている。
ちなみに解禁初週の成績は使用率8.47%勝率42.8%と歴代でもかなり低くカバカーリーと同クラス。しかしアップデートで射撃CSの弾速が強化されたり、続編でEXバースト中は3way攻撃の弾数が増加するといった強化を施され、次第に最上位コストの射撃特化機体らしい圧のある攻撃ができるようになっていくのである。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
「人類に絶望もしちゃいない!」
νガンダム[HWS装備]の名前で2024/3/28実装。700コストの支援機。νガンダム系統初の支援機で、本機の実装を以て全兵科にνガンダム系統が実装された。
兵装はハイパーメガライフル、ロングビームサーベル、頭部バルカン[改修Ⅱ型]、肩部ミサイルランチャー×2[焼夷]、フィンファンネル×6[照射]、フィンファンネル[防御]、ミサイル×4、2連装メガ粒子砲。
最大の特徴はフィンファンネル[防御]。他のバリア系兵装はダメージ量と経過時間でゲージが減少、ゲージが無くなると解除されるものだったが、本機のものは一定以上の射撃ダメージを5回まで無効化しそれ以下のダメージは回数すら減らず完全無効化、かつ時間経過では解除されないという非常に強力なもの。このバリアにより長時間の集束と引き換えに緩衝材無視の大ダメージと大よろけを与える2連装メガ粒子砲を悠々集束可能。このバリアの性能だけで多数の環境機達の評価が変動し、環境全体に大きな影響を与えた。
また、フィンファンネル照射も正面にラインを形成する他のファンネル照射と異なり、集中砲火系ファンネルのように敵を包囲した上で連続ヒットするビームを照射する。接近を拒むような使い方はできないが、遮蔽物に隠れた相手をあぶりだすように使う事ができる。フルヒットすれば汎用機は9割近い耐久を消し飛ばされる為逃げるしかないのだ。
一方で即よろけが集束したハイパーメガライフルしかなく、射程も短めな為バリアが無い状態での撃ち合いは苦手とする。また武装の撃ち切りが早く、瞬間的に火力を吐いて撃ち切ったら逃げる等の700コスト機らしからぬ動きが必要。耐久も低めな為バリアを上手く活用しないと撃破されやすい。
武装・足回り共に独特な使用感の為扱いは難しいものの、扱えた時の火力はあまりに圧倒的という上級者向け機体。
立体化
ガンプラはHGUCが一般発売された。+300円でHWSがつくコスパのよさだが、その構造上着脱は実質的に不可能。
MG Ver.KaとRGでは、νガンダム通常版にHWSを追加し成形色も変更した形でプレミアムバンダイ限定発売された。また、既発のνガンダム通常版に装着できる拡張セットも同時発売され、こちらの成形色は通常版に合わせている。なおVer.Kaでは、オリジナルギミックとしてフロントスカート裏側に隠し腕が追加されている。
関連機体
フルアーマーνガンダム
ムック『機動戦士ガンダム MSモビルスーツ大全集』の巻頭ポスターに描かれたνガンダム。型式番号FA-93S。
外見はHWSの装甲が丸みを帯びたものとなっている。