概要
映画公開の1年前までアニメ雑誌『アニメージュ』で連載されていた『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』に加筆して発行された小説。
表紙や挿絵のメカニック、キャラクターの作画はSF漫画家の星野之宣。
アニメージュ文庫で刊行される際に劇場版と同じく『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』と改題されたが、2002年に刊行される際には「逆襲のシャア」が外れ『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』が正式タイトルとなった。こちらの挿絵は久織ちまきが担当している。
映画逆襲のシャアの前日譚から始まり、「Z」最終回で生死不明になったシャアがアムロに接触し宣戦布告する、スウィートウォーターに潜入捜査するアムロ、クェスがインド大陸でヒッピー達と修行する様子などが描かれる。
フィフス・ルナの戦闘からはほぼ映画に沿った内容になるが、チェーンとの出会いやνガンダムの設計会議など、映画の補足になるストーリーも追加されている。また映画本編で断片的で分かりにくかった、連邦組織の腐敗やアムロの内部改革の夢と現状などについても掘り下げが行われており「逆シャア及び宇宙世紀シリーズにおける争いの構図」も分かりやすくなっている。
作中でアムロがチェーン以外の女性2人ともいい感じになるプレイボーイになっている。
映画では触れられなかったカミーユやベルトーチカの話も出てくる。
登場人物(映画版との違いのみ)
- アムロ・レイ
- カニンガム・ショー
- ラー・ザイムのモビルスーツパイロット。アムロの部下でパートナーとして捕虜の尋問や潜入捜査もこなす。当初はアムロをただの上司としか見ていなかったが、徐々に惹かれていく。しかし、ラー・カイラム転属後は再会することはなかった。
- マシアス・テスタ
- ラー・ザイムの艦長。アムロから「素人」と厳しい評価をされている。
- ゼダ・マンディラ
- 反連邦「エグム」を隠れ蓑にネオ・ジオンとして活動している。シャアを「シャア・ダイクン」と呼び、崇拝している。
- アリョーナ・ペィジ
- 反連邦「エグム」でゲリラ活動をしている18歳の少女。アムロに尾行されたのが原因でエグムの拠点が暴かれたとして仲間から暴行を受け、愛想をつかしてラー・ザイムに潜入して逃亡。逃亡先のロンデニオンでアムロが身元保証人となり借りたアパートでアムロと一夜を明かすが、その晩は何もせず次の日にラー・カイラムの緊急の呼び出しに出ていくアムロに「帰ってきたら愛してください」と約束するが、結局帰ってくることはなかった。