ホワイトベース
ヤマトと並ぶ、日本のアニメ史上で著名なSF軍艦である。放映当時は宇宙戦艦(第1話での連邦軍人の台詞)、宇宙空母だったが、現在の設定では「強襲揚陸艦」と分類されている(ジオンからその存在を隠す為という論もある)。
元々はガンダムの前番組「無敵鋼人ダイターン3」に登場するゲストメカとしてデザインされた物で、その段階ではフリーダムフォートレスという名前だった。
実は有名な宇宙戦艦ヤマトとほぼ全長は同じであり、全幅は2倍ほどこちらのほうが大きいと、かなり巨大。
概要
分類 | 強襲揚陸艦 |
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全長 | 262m |
武装 | 連装砲、連装メガ粒子砲、連装機関砲×18、ミサイルランチャー |
艦長 | パオロ・カシアス→ブライト・ノア |
地球連邦軍が運用するペガサス級強襲揚陸艦の2番艦。対ジオン軍反攻作戦「V作戦」の中心ともなる。
当初はMSの運用を考慮されていなかったが、そのキャパシティーに注目されてMS運用能力を設計段階で付加され、初めてMS運用を考慮した艦艇となる。
MSの輸送・整備を主眼とした艦であるが、武装も豊富であり、単純な火力だけで言えば既存の連邦宇宙軍艦艇に引けを取らない。
宇宙だけでなく、試作的にミノフスキー粒子によって力場を作り物体を浮遊させるミノフスキー・クラフトを利用し、大気圏内の空中飛行も可能。またオプションを付与せず単独での大気圏突破・突入能力を持ち、あらゆる環境での運用にも対応している。
ただし初の本格的なMS運用艦として採算度外視で設計され、試験的な装備を多く搭載した本艦は、その独自性から艦隊運用には不向きとされ、系列艦の多くも単独運用される。
ジオンではその形状から「木馬」ともあだ名される。
ちなみに艦内は高度にブロック化されており、前足に当たる部分をMS整備格納庫として、後足に当たる部分をエンジンブロックとして、居住区など重要区画を胴体部としている。また格納庫やエンジンブロックは損壊時に切り離せるように設計されている。
作内での活躍
第1話から登場。地球の連邦軍本拠地「ジャブロー」で建造され、ガンダムをはじめとする研究開発中の新型MSを秘密裏に受領する目的で施設が秘匿されている宇宙コロニー「サイド7」に入港するも、それを道中追跡していたシャア配下によるザクの単独強襲により、受領予定のMSの半数が破壊された上に正規の軍人がほとんど死亡した事で、民間人や訓練兵だけでサイド7を出港。当初の計画通りに開発データ一式をジャブローに持ち帰るために行動する。
以降、連邦軍本部のMS開発計画をあまり良く思っていない上層部の一部からはやっかい者扱いされつつ、ガルマ・ザビの地球進行軍の弱体化、ランバ・ラル隊の撃滅、オデッサ作戦での黒い三連星撃破と、それに見合わぬ過大な戦果を挙げ続け、ジオンからも注目を浴びニュータイプ部隊とも噂されたため、宇宙反攻作戦では囮部隊として活用。
その後ソロモンやア・バオア・クー戦でも活躍するが、ア・バオア・クー攻防戦でジオンの攻撃を受け要塞の発着ゲートのひとつに不時着、身動きが取れなくなる。
エンジンをすべて喪失したため砲撃戦も行えなくなったことから、以降はクルーが自ら銃を取り白兵戦に移行。最終的にはアムロの導きでクルーが脱出した直後、不時着した発着ゲートと運命を共にする形で撃沈した。
その後
伝説的な存在となった為、ホワイトベースをモデルとした軍艦が多数建造されている(アルビオン、アーガマ等)。ペガサス級としては何隻か建造されており、作内でもジャブローで同型艦が見られた。
また、「ガンダム」の母艦として象徴的な存在であるため、ストーリー上のつながりの無い後のシリーズでも似た形状の艦がしばしば登場している。
2021年10月より、製作会社のサンライズの新本社の通称として「ホワイトベース」の名が使用される。
関連イラスト
関連タグ
主要:機動戦士ガンダム
姉妹艦:ペガサス サラブレッド ブランリヴァル グレイファントム
後継艦:アルビオン アーガマ ネェル・アーガマ ラー・カイラム クラップ
形状の似ている艦:アークエンジェル(機動戦士ガンダムSEED) ディーヴァ・強襲揚陸形態(機動戦士ガンダムAGE)
その他関連:木馬