概要
前作無敵超人ザンボット3に続き富野由悠季が監督を務めたロボットアニメ。
メカニックデザインは大河原邦男が手がけており、彼が初めてメカデザインとして携わったサンライズアニメでもある(厳密には前作のザンボット3でも関わってはいるが、機体透視図などを担当した程度)。
前作とは打って変わって明るく痛快な作風として知られ、特に人気スパイアクション映画シリーズ「007」に強い影響を受けており、「万能で自信家の男性が美女と共にシリアスに、ときにユーモアを織り交ぜ戦う」というコンセプトからもそれを窺い知れる。
この他にも有名映画のパロディを織り交ぜている事でも知られ、例えば第1話でのスパイスーツから下に着込んだタキシードに着替えるシーンは1964年公開の映画007シリーズ第3作「ゴールドフィンガー」冒頭部のパロディである。
反面、人の業を徹底的に描いた作品でもあり、特に万丈は暗い過去を持つ影のある人物として描かれた。そのためなのか割り切った印象が大きく、時には仲間ですら犠牲にすることをいとわない冷静かつ冷酷な場面もみられている。特に最終回はそれがクローズアップされ、最終的にメガノイドを滅ぼした万丈は虚しさを感じ何処へと去っていく、と言った寂し気なラストを飾ることとなった。
「スーパーロボット大戦」への参戦回数は多いものの、原作再現はあまりされず、主人公である破嵐万丈とダイターン3の参戦のみにとどめている事が多い。
これはスパロボシリーズ初期の資料不足に起因しているが、一方で「破嵐財閥」などのオリジナル設定が組まれていたりと扱いは良く、存在感もかなり大きいため、シリーズに於いて優遇されている一作でもある。
登場人物
主人公側
ビューティフル・タチバナ(CV:水野カコ)
メガノイド
コマンダー
コマンダー・サンドレイク(CV:木原正二郎)
コマンダー・ネロス(CV:銀河万丈)
コマンダー・ベンメル(CV:加藤精三)
コマンダー・デスサンダー(CV:大宮悌二)
コマンダー・ブランドル(CV:飯塚昭三)
コマンダー・ダストン(CV:伊武雅刀)
コマンダー・ジーラ(CV:小原乃梨子)
フランケン(CV:田中康郎)
コマンダー・ウォン・ロー(CV:曽我部和恭)
コマンダー・ヘスラー(CV:宮内幸平)
コマンダー・ウェナー(CV:塩見竜介)
コマンダー・ギルトン(CV:木原正二郎)
コマンダー・ゼノイア(CV:弥永和子)
ラッド(CV:安原義人)
コマンダー・ダムデス(CV:徳丸完)
コマンダー・スペシャル1号(CV:渡部猛)
コマンダー・パンチャー(CV:加藤正之)
デガラシー(CV:はせさん治)
ドビン(CV:たてかべ和也)
コマンダー・ラディック(CV:池田秀一)
コマンダー・ジミー(CV:井上真樹夫)
コマンダー・ジェノバ(CV:上田みゆき)
コマンダー・ガル(CV:永井一郎)
コマンダー・カトロフ(CV:桑原たけし)
コマンダー・ミレーヌ(CV:浅井淑子)
コマンダー・エドウィン(CV:嶋俊介)
コマンダー・ベルトリー(CV:大木民夫)
コマンダー・アイサー(CV:小山茉美)
コマンダー・リーサ(CV:吉田理保子)
コマンダー・マゾニー(CV:此島愛子)
コマンダー・Z(CV:つかせのりこ)
コマンダー・トーレス(CV:藤本譲)
コマンダー・ドイル(CV:戸田恵子)
コマンダー・アントン(CV:富山敬)
コマンダー・ジライヤ(CV:永井一郎)
コマンダー・スミカ(CV:加川三起)
ブロイド、タイマー、ヤルキー(CV:丸山詠二、西川幾雄、水鳥鐵夫)
コマンダー・ギドガー(CV:森功至)
コマンダー・ダルシア(CV:桑原たけし)
コマンダー・ネンドル(CV:渡部猛)
コマンダー以外のメガノイド
ガスマン(CV:加藤正之)
ドクター・アニマッド(CV:八奈見乗児)
マリア(CV:麻上洋子)
ドナウン(CV:寺島幹夫)
側近(CV:銀河万丈)
ルシアン(CV:川島千代子)
その他
アキラス(CV:加藤精三)
ミナモト博士(CV:永井一郎)
マゼラン(CV:雨森雅司)
波乱創造(CV:仲木隆司)
こぼれ話
企画はザンボット3より先?
実は本作の企画は無敵超人ザンボット3より先で、仮題も「ボンバーX」(勿論、ダイナミックプロのXボンバーとは無関係)だった。この時点ではブルマァクがスポンサーになる予定だったが同社倒産のため、一旦企画が頓挫。
粗筋はボンバーXを駆る若社長が宇宙を股に掛け、宇宙のギャング団等の犯罪者達を成敗するもので、後の無敵ロボトライダーG7や勇者特急マイトガインの下地も作っていた。しかし、スポンサーを予定していたブルマァクの倒産や、スペオペ&コメディは時期尚早との事でザンボット3が先行する事となった。
放送枠について
前番組のザンボット3と同様、メ~テレ土曜夕方5時半枠はローカルセールス枠で、テレビ朝日は金曜日夕方6時に、朝日放送は金曜日夕方5時にそれぞれ放送されていた。なお、放送期間中にANNマストバイ第9局の静岡けんみんテレビ(現・静岡朝日テレビ)が開局し、10局目の福島放送は3年後の1981年まで待たねばならなかった。
そして、テレビ朝日の平日夕方6時台アニメ・特撮枠は1979年春の改編で廃枠となり、メ~テレアニメ枠の土曜夕方5時半枠は朝日放送と九州朝日放送(機動戦士Zガンダム放送中に土曜夕方5時半へ移動)を除き全国ネットへ昇格となった。
系列の壁を超えて使われた主題歌
当番組はANN系列で放送されていたが、主題歌「カムヒア!ダイターン3」はその5年後、NNN系列のクイズ番組『おもしろ博士クイズ』の最終問題直前にて使われた。ただし、実際に使われたのは後奏部分のみ。
富野監督の思い入れ
基本的に自身の作品には辛口な評価を下す富野監督だが、こと「ダイターン3」に関しては高評価を下している。
主人公・破嵐万丈は探偵物のスピンオフ小説を書くほどのお気に入り、「自分にしては会心の出来」「ダイターン3はギャリソンを如何に魅せるかという話」と評価するギャリソン時田、造形に惚れ込み過ぎて過剰演出になっていたと語るコロス等、自身の作ったキャラクターには無関心なことが多い富野監督が特にキャラクターを熱く語る数少ない作品である。
公式MAD
なんとサンライズ自ら公式MADを作成している。
その名も「アジバ3」。
同じく富野監督の作品「伝説巨神イデオン」によるパロディ動画である。
メカニック
関連イラスト
関連動画
関連項目
絶対可憐チルドレン:OPの親和性が…