概要
ドン・ザウサーを首魁に据え、火星に本拠を置く敵対組織。
自らを『人類以上の存在のメガノイドである』と称し、全人類をメガノイドへと改造すべく地球に襲来する。
その正体は、主人公破嵐万丈の父破嵐創造が人類の宇宙進出のために開発したサイボーグであった。
但し、生身の人間を素体にして生体改造によって造り出される存在であり、そのため明確な意思を持った彼らは自らを『人類から進化した存在』と認識。
生身の人間を旧き存在と断じて、全人類をメガノイドへと改造するために行動を開始した。
初期のタイプには適応するものが少ないうえに寿命が短かったものの、後継はそれを克服。宇宙空間でもそのまま活動可能、身体能力も普通の人間を遥かに凌ぐ存在となった。ただし生体部分を極限まで削っている関係上生殖は不可能とされる。
構成及び特徴
ドン・ザウサーを筆頭にその側近であるコロスを頂点とし、『ソルジャー』と呼ばれる一般兵と、『コマンダー』と呼ばれる指揮官クラスが存在する。
仮面ライダーで喩えればソルジャーが戦闘員でコマンダーが怪人である。
『ソルジャー』は主に拉致してきた人間などを改造して生み出されるが、皆一様にサイボーグ然とした同じ姿をしており、多少の個性は有するが基本的に『コマンダー』の指示に従う存在に過ぎない。
単に身体能力に優れた兵士であるため特殊能力の類いは持たず、基本的に生身での白兵戦の他、対ロボット戦では兵器に乗り込み戦うこともある。
『コマンダー』は自ら改造されることを望んで志願した人間を素体にすることが多いが、功績を上げたソルジャーがコマンダーに昇格することもある。
同じ姿をしたソルジャーとは違い、生前の姿を保ったままであり、各々が明確な意思と固有の特殊能力を有しているなど、その権限と実力は強大である。
また、ピンチになると巨大化して『メガボーグ』と呼ばれる戦闘形態になることが可能で、この段階になってからダイターン3との本格的な戦闘が開始される。
また、同じコマンダーでも実際の実力や実績によって扱いの差が異なり、待遇が良いコマンダーほど数多くのソルジャーが与えられるため、従えているソルジャーの数はコマンダーにとって自身の地位を示すステータスとなる。
メガノイドへと改造された者は、ドン・ザウサーへ絶対の忠誠を誓うようになる。
また、傲慢さや欲望が際立ち肥大化する傾向があり、生身の人間を「虫けら以下」と呼んで見下し、与えられた任務を遂行するにも己の欲望を満たすための行動に即した方法を取るなど、人間的な醜悪さが前面に押し出される。
だが、全てがそうであるとは限らないようで、中には人間への未練を残す者、優しい心を残し己の行動に悔いたりする者も居るが、そのような者は『偉大なるドン・ザウサーへの反逆』と見なされ粛清の対象となり、その取り締まりを専門とする風紀委員まで存在する。
なお、一度メガノイドに改造されると人間に戻ることは絶対にできず(生体改造人間であるための代償ともいえる)、メガノイド化による精神変容を起こさなかったとしても、ドン・ザウサーの影響力から逃れることは至難である。
しかし、一部のコマンダーはドン・ザウサーの支配から脱し、身体はメガノイドのままになっても元の生活に戻ることに成功した者も居る。
主要メンバー
指導者
全メガノイドの支配者。ただし、眠っているためコロス以外との意思疎通は不可能。
ドン・ザウサーの側近。ナンバー2。ドンが眠っているため、実質メガノイドの総指揮は彼女が執っている。
コマンダーたち
数が多いため一部のみ抜粋。それぞれに固有の名前があり、個性も多彩。
- コマンダー・ゼノイア
CV:弥永和子
(画像手前はメガボーグ化した姿)
第15話「コロスとゼノイア」に登場した女性コマンダー。多数の女性型ソルジャーを従え、女王のように振舞っていた。人間を拉致する際は四次元世界を創り出してそこに連れ込む。コロスに激しく嫉妬しており、ドン・ザウサーの側近の座を彼女から奪おうと企んでいた。
- コマンダー・ミレーヌ
CV:浅井淑子
第26話「僕は僕、君はミレーヌ」に登場した女性コマンダー。機械や生物を洗脳するコントロール波を操り、その効果はダイターン3の制御システムにも作用してしまうほど強力。拉致した人間をメガノイドに改造せず、その脳の可能性を研究するためとして、洗脳して操っていた。
- コマンダー・アントン
CV:富山敬
第34話「次から次のメカ」に登場した男性コマンダー。メガロボット(能力はメガボーグと同等だが意思はなくただの戦闘ロボ)を大量製造、ダイターン3に物量作戦を仕掛けた。意思無きメカこそが全てを制すると信じるメカ至上主義者であったため、意思を持ったメガボーグの姿を嫌い、最後までメガボーグ化することはなかった(戦闘時には後述のニーベルンゲンやブッターギルンなどの各種所有兵器やメガロボットを使用)。
保有兵器
- メガボーグ
コマンダークラスのメガノイドが巨大化して変身する戦闘形態。皆一様に100mを超える巨体となるが、ただのロボットとは違いそれ自体が意思を持つ存在であるため、戦闘力は高い。また、固有の特殊能力も引き続き使用可能。
- メガロボット
第13話の側近ドナウンと第34話のアントンが使用した過去に倒されたコマンダーのメガボーグを模した複製ロボット。基本的に有人機でオリジナルと同等かそれ以上の性能を持つ。有人機ではあるが、高度なサポートAIを搭載しているため操縦は容易。ムック等の媒体では再生メガボーグと呼ばれる。
作中ではドナウン機が第2話のネロスタイプ、アントン機が第10話のウォン・ロータイプを使用するほか、アントンの取り巻きのソルジャーが第12話のウェナータイプとと第19話のバンチャータイプを使用した。ゲーム『スーパーロボット大戦IMPACT』では終盤ネロス以外に第3話のベンメルと第7話のダストンタイプのメガロボットを使用した。(※)
ちなみにダイターン3も元はメガロボットの試作機であった。
※正確にはベンメルは前述のドナウンがネロスを使用する前に使った立体映像でダストンは完全オリジナル。
- アイアイ
メガノイドの使う小型戦闘機。主にソルジャーが乗り込む量産型のやられメカ。ただし、コマンダーやコロス自身が乗り込むこともあった。
- メッタンガー
第9話に登場したメガノイドの風紀委員フランケンの追手として差し向けたメカ。足の部分に装備されたドリルを武器とする。
- デススパイダー
第20話に登場したコロスの護衛機であるクモ型メカ。
- 合成獣アンヘルム※一部媒体ではアニヘルム
メガノイドに協力する動物学者のマッドサイエンティストドクター・アニマッドが生み出した4脚歩行の合成生物。アニマッド自身は戦えないため戦闘時は自ら操縦席を使い運用、さらにマクロ細胞の基礎研究は彼のものだったらしく、アンヘルムにもマクロ細胞が組み込まれており、メガボーグ化させ戦った。『スーパーロボット大戦IMPACT』では前述のコマンダー・ミレーヌが操ったレイカ、ビューティ、トッポが乗せられたこともある。
- 究極戦車ニーベルゲン
第11話に登場した戦車マニアのコマンダー・ヘスラーが生み出した超大型戦車。砲身の上にダイタンクが乗ってしまうほどの巨体(およそ1㎞近くある)で運用的には移動砲台に近い。3連装主砲を武器とする。スパロボシリーズではコロスや他のコマンダーも搭乗している。
- ブッターギルン
第19話でコマンダー・バンチャーが使ったエイのような形状の大型戦闘兵器。地球を1周する長さの尻尾の部分に丸鋸(ノコギリ)が多数連結して装備してありそれで文字通り地球をぶった切ろうと企んだ(さすがにこの説明にはコロスもあきれている)しかし、途中で燃料切れを起こし月面へ不時着してしまいやむなく電磁石を使い宇宙船の収集を行うも万丈たちに見つかってしまう。第2次スーパーロボット大戦αではコロスが使用し護衛武器としてビーム砲が追加されている。
- デスバトル
主にコマンダークラスが支給される大型戦艦。基本的に使用コマンダーの趣味に反しており第3話のベンメルが使う海賊船型や第10話のウォン・ローが使う龍の頭部型など種類は多彩。
- ベンメルコレクション
スパロボシリーズにおいてベンメルが登場する際決まって使ってくる彼の趣味である様々な機動兵器を無人機仕様に改造した物。その機体は千差万別でMSやABだけではなく円盤獣やメカ・ブーストなど多種多彩で最終的にロクショウやシャアザクなど秘蔵品などを呼び出してくる(そして最終的に自軍が使うのがお約束)。
- その他
重爆撃機、超巨大戦車(上記のニーベルゲンと異なりダイタンクほどの大きさ)が存在。
余談
スーパーロボット大戦シリーズにも登場しているがダイターン3が初参戦した『第3次スーパーロボット大戦』では一切登場しておらず、登場はその後の『第4次スーパーロボット大戦』にての事であった。壊滅状態のDCを乗っ取り、全人類のメガノイド化を目論んだ。
その後も、ダイターン3が参戦している作品においてもすでに壊滅扱いになっていることが多く、最近の例では『スーパーロボット大戦V』で最後のメガノイドと最後のメガロボットが登場した。
関連項目
始祖連合国:スパロボにおけるメガノイドが支配した世界の解答と言える。
テッカマン:過酷な環境に対応するため身体を一時的に強化改造した人類。メガノイドと異なり元の人間に戻ることはできるが、適応素質などの様々なリスクが生じる。
スーパー戦隊シリーズ:シリーズ中に登場する悪役のフォーマットとも言えるもの。首領・幹部・コマンダーに相当し巨大化もする戦隊怪人・ソルジャーに相当する戦闘員という形式を殆どの作品で現在でも継続している。
アンドロ軍団(新造人間キャシャーン):サイボーグではなく自我を持つロボットの軍団だが、自身が格上の存在ということを証明するために人類に反旗を翻す経緯が似ている。本作のフォーマット元の一つと言える存在。