概要
PS2で発売された初のスーパーロボット大戦。
ワンダースワンで発売された「スーパーロボット大戦COMPACT2」三部作の実質リメイク作品※。
登場作品に「機動武闘伝Gガンダム」と「機動戦艦ナデシコ」が追加されオリジナルキャラクターのアインスト・アルフィミィも追加された。
※:公式が正式に表明したことはない。
最近の作品と比べて難易度は非常に高い。
例をあげると、味方には水中へのまともな攻撃手段が無いにもかかわらずゴッグが水中からメガ粒子砲を連射してくる(しかもこれは第一話である)。
しかし難易度が高いなりにバランスはとれているため、テンポの悪さと1周の話数(99話。熟練度が50以上なら101話。単独のソフトではスパロボ史上最長)を調整してリメイクしてほしい、という声も少なくない。
なお、同じようにマップを選択するタイプのスーパーロボット大戦MXは難易度は低め。
企画時のタイトルは『スーパーロボット大戦 撃』だったが、「漢字はさすがにないだろう」ということで「撃」を英語にした現在のタイトルになった。
参戦作品
☆マークは据え置き型ゲーム機初参戦作品。
Vマークは音声付きのスパロボシリーズ初参戦作品。
真ゲッターロボ(原作漫画版)
『COMPACT2』には登場していた聖戦士ダンバインOVA(New Story of Aura Battler DUNBINE)のユニットはグラフィック流用の都合上本作には登場しない。
話題
- 前述したゴッグ以外にも、敵のHPが雑魚敵も高めに設定されており、回数制のシールドの仕様やダメージ計算・熱血等の精神の倍率のデフレも本作の難易度の高さの原因。
- 特に撤退ボスはα外伝同様に1ターン目から…どころか、開始前のインターミッションやマップの順番から考えないと倒せないボスもいる。
- シナリオの長さに関しては寺田Pは開発の段階で気づいており、森住惣一郎氏にも進言したが、森住氏は「携帯機を3作繋げただけだから大丈夫」としか思わなかったそうである。
- しかし繋げただけな上に一部端折っている部分もあるため、「1話だけ出てフェードアウトするジェリド」といったおかしな部分も出来てしまっている。
- こうした欠点は森住氏も発売後に流石に気付き、失敗だったと反省している。
- パイロット間のバランスが見直されていた時期でもあり、ニュータイプ系は命中回避に優れる一方、オールドタイプは「魂」や「統率」を習得しており、区別されている。
- 「オールドタイプが強い」とする攻略サイト等があるが、一方で命中回避に難があるため、精神コマンドや「底力」を発動させるなどのフォローが必要となる。特に終盤は「切り払い」(正確には切り払いやシールドを発生させる「防御」)を高レベルで所有する雑魚も多い。
- 例を出すと以前のスパロボではまず2軍確定だったバーナード・ワイズマンは能力こそエース級には一枚劣るが、「熱血」の効果も付与される「奇襲」を初期から習得しているため、乗り換えさせることで中盤までボスキラーとして運用できる。
- 主役機体は改造段階や倍率が低く、逆に量産機や準主役機が改造段階と倍率が高く設定されているのも特徴。さらに強化パーツの装備数で効果が変わる「V~UPユニット」があるため、逆転現象が起きやすい。このことから「ザク改やボチューンが強い」とする声もあるが、実際は「フル改造前提(当然それだけ資金が必要)」かつ「武器の火力だけ」しか見ていない場合が多い。
- これでよく話題にされるのがボチューンであるが、「最大射程2」「機体性能はビルバインより大幅に劣る」「そもそもオーラバトラーは終盤は切り払いで苦しくなる」点を軽視されがちである。ザク改に至っては機体性能の問題はボチューンより大きい。
- 一方でMS系の準主役級の多くは、高い改造段階にパーツ装備数4、さらに切り払いされないビーム系装備が多く、機体性能もエース機に一歩譲る程度であるため改造する余地はある(代表的なのがG-3ガンダムやGP01)。
- いずれにせよ最終的に強くなるのはフル改造後であるため、「そんなことをするならエース機体を改造すればいい」「エース機体を改造する資金を節約して後で強くすれば同じ話だろう」と論争になりやすい。
- 一方でブルーガーやコアブースターといった修理・補給機は改造段階が高いことに加えて敵CPUが優先して狙ってくるようになっているため、改造して強くすれば早解きにも役に立つようにはなる。
- 本作の隠しステージで逆襲するシャアとガトーはプレイヤーの間でもネタにされ、一時期は『逆襲のシャア』が参戦する場合、寺田Pが公式ブログで「今回グラサンの人は裏切りません」と、発売される前からわざわざ明言する事態にまでなっていた。
- 『MX』は本作と参戦作品の多くが被り、なおかつ原作終了後ないしは続編の作品が参戦していたことから「IMPACTの続編の予定だったのではないか」と噂になったことがあった。そして後年、それが事実だったことが寺田Pの口から語られた。