概要
1985年10月から1986年7月にかけて日本テレビ系列局(ただし秋田放送、北日本放送、高知放送など一部系列局除く)に加えてテレビ朝日系列局約3局、フジテレビ系列局約1局にて全43話が放送された。
タイトルの「飛影」は「とびかげ」と読む。決して「ひえい」ではない。
内容としては、ラドリオ星の先祖が地球に訪れた際、超人的な能力を持つといわれる『忍者』と出会い、それに興味を持った先祖が忍者関連の資料と数人の忍者を連れて母星に帰ったことが発端となっている。ぴえろ初の「忍者を題材としたアニメ」であり、その際に忍者関連の資料をかき集めたという。そのためなのか、忍者関連の演出がリアル寄りになっているのが特徴。
しかし、放送期間が延長された前作・「星銃士ビスマルク」と比べると視聴率は振るわず、番組打ち切りとなってしまう。理由としては作画の乱れやバンクの多用が述べられる。関連グッズは多数売れ残ったため、決定されていた零影のサポートメカ「獣鬼」「翔魔ムササビ」「烈火牛」の3機と、最強最後の非変形合体忍者戦士「魔影(まえい)」は使われることは無かった。
ただし内容自体はそれほど悪くなく、忍者のルーツを中心とした話を丁寧に描いたことは時代を追うごとに評価を挙げる結果となっている。そのうえスーパーロボット大戦の参戦が追い打ちを掛けることとなり、超合金魂での商品化にまで漕ぎつくこととなった。
現在でも忍者を題材としたロボットアニメの代表作に挙げられるなど、放送当時より知名度が上る要因をつくっている。その結果なのか、「星銃士ビスマルク」より先にBlu-rey BOXが発売してしまった。
ストーリー
3万光年離れたシェーマ星系にあるラドリオ星のロミナ姫とエルシャンク陣営の人々は、ザ・ブーム軍に対抗する伝説の戦士「忍者」を探すため、この太陽系にやって来た。火星で出会ったジョウ、レニー、マイクは果たしてその「忍者」なのだろうか?
登場人物
エルシャンク陣営
ザ・ブーム軍
アネックス・ザ・ブーム(CV:岡部政明)
登場メカ
エルシャンク陣営
エルシャンク
黒獅子→獣魔黒獅子
爆竜→海魔爆竜
鳳来鷹→空魔鳳来鷹
ザ・ブーム軍
シャーマン 所謂数で攻めるザコ
バンクス 幹部機
本編未登場
ビーズ バンクスの上を行く指揮官機で、差し詰め将軍と言った所か
零影のサポートロボット達
獣鬼→獣鬼王
烈火牛→獣魔烈火牛
ムササビ→翔魔ムササビ
魔影(まえい) 打ち切りが無ければ終盤に登場予定だった非変形非合体の最後の忍者戦士。
主題歌
オープニングテーマ
「LOVEサバイバー」
作詞:青木久美子、作・編曲:小田裕一郎、歌:HIT BOY
エンディングテーマ
「一世紀めのエンジェル」
作詞:青木久美子、作・編曲:小田裕一郎、歌:HIT BOY
ロボットとしての飛影
詳しくは、飛影(忍者戦士飛影)を参照。
余談
- 急遽打ち切りが決まった為、視察に来たアネックス皇帝は戦闘に巻き込まれ戦死したこととなり、結果ラスボスはハザード・パシャとなった。最終2話の総集編はハザードが死の直前に過去を振り返ると言う一風変わった構成となり、故・青野武の怪演が光った。
- 本作のキャラクターデザインは加藤茂と平野俊弘の2人が担当しているが、これは加藤がデザインしたレニーとロミナ姫がヒロインとしての魅力を欠けており、もっとかわいい美少女を描ける人をということで平野が起用されたため。
関連タグ
忍者キャプター - 東映製作の忍者ヒーロー物だったが、此方も打ち切りとなり、何と敵のボスが視察に来た所を打たれると言う結末だった。
星銃士ビスマルク - 前番組
蒼き流星SPTレイズナー - 同時期に開始したアニメ。本作もまた日本テレビなどで放送された上、偶然とは言え、ほぼ同時期に打ち切られた
スーパーロボット大戦 - 参戦回数は少ないが出るたびに伝説を作っている
NARUTO 烈火の炎 忍空 - 後年製作されたぴえろ忍者アニメ。やはり忍者の演出がリアル寄りだったりする