全15巻のOVA作品。1994年から1997年にかけて発売された。
概要の文章は各巻の末尾に表示されるメッセージ。
あらすじ
舞台は現代の日本。
山間の小さな村・猯尾谷(まみおだに)。主人公・巳真兎季子(みま ときこ)は、そこで祖父の武羅尾(むらお)、祖父の助手の若木知葉(わかぎ ともよ)と3人で暮らしていた。
兎季子の愛称はキィ。彼女は幼少時から
「自分は科学者だった祖父が作ったロボットである」と思い込んでいた。
だが物語冒頭で武羅尾は事故死。彼は孫娘に奇妙な遺言を遺していた。
キィは祖父の遺言を実行するため、人が大勢いる東京へと(親戚もなんのつてもないのに)たった一人でやって来る。
そこで親友の厨川さくら(くりやがわ)と偶然に再会。彼女のアパートに同居させてもらうことに。
やがてキィはトップアイドルの鬱瀬美浦(うつせ みほ)の存在を知り、3万人の友達を作るために彼女のようなアイドルになるのを目指そうとする。
だがキィは無口・無表情・棒読み口調で感情の起伏が表面に現れない。
しゃべらない・笑わない・歌えない・踊れないの四拍子そろったキィが、はたしてアイドルになれるのか?
物語が進むにつれ、キィが不可思議な「力」を持つこと、ロボット兵器の極秘開発をしているアジョー重工が武羅尾とつながりがあったこと、鬱瀬美浦の所属プロダクションはアジョー重工系列で彼女はなんらかの人体実験に利用されていることなどが明らかになってゆく。
キィは本当にロボットなのか?
祖父の遺言は何を意味しているのか?
登場人物
巳真兎季子(みま ときこ)
主人公の少女。17歳。自分を「祖父が作ったロボット」と信じ込んでいる。そのせいでイジメにあったことも。
小柄でやせており、貧乳で実年齢よりも低く見える。口数も少なく、無表情。
感情が表に出ないが、感情が全くないわけではない。他人の恋心を見抜いたり意外と鋭い所もある。
物語が進むにつれ、視聴者は「まさか本当にロボットなのでは?」と思えるような展開になっていく。
厨川さくら(くりやがわ さくら)
CV:長沢美樹
中学生時代に一家離散しており、両親を捜すために上京してバイトしながら一人暮らしをしていた。
キィとは逆にナイスバディ。
バイト先の1つであるレンタルビデオ店で三和土州一と知り合い、片想いしていた。
紆余曲折あった物の、キィのアイドルになりたいという願いに真剣につきあうことにし、マネージャーを買って出る。
だがアジョー重工一派に目をつけられて拉致されてしまう。
彼女のいまわの際のキィとの会話はファンの間で屈指の名台詞とされている。
作中では明確にではないが、キィと異母姉妹であると示唆されている。だが登場人物は誰もこの事を知らない。
巳真武羅尾(みま むらお)
CV:北村弘一
キィの祖父で、白髪白髭の柔和な老人。
昔はロボット工学の科学者であり、マッド・サイエンティストの傾向もあったらしい。
自分の研究のために妻と一人娘を実験台にして結果死なせてしまった過去がある。
物語冒頭でキィに謎の遺言を遺して死亡。事故死とされていたが実は謀殺であった。
若木知葉(わかぎ ともよ)
CV:家中宏
武羅尾の猯尾谷での助手。科学者とは思えない屈強な体格の男性。どうやらかつては傭兵だったらしい。
死ぬ直前の武羅尾から何らかの指示を受け、上京したキィを秘かに追って影から見守る。
三和土州一(たたき しゅういち)
CV:森川智之
東京で一人暮らしをする三十代の青年。イケメンではあるが鬱瀬美浦ファンクラブの創設者にして会長。いわゆる追っかけ。その為か女性にはもてず本人も気にしている。
さくらのバイト先のレンタルビデオ店でキィと知り合い、彼女を鬱瀬美浦のコンサートに連れて行ったときにキィの不思議な力を目撃。以後、キィをめぐる謎と事件に身を投じて協力する。
鬱瀬美浦(うつせ みほ)
CV:芝原チヤコ
この物語世界でのトップアイドル。病気療養のあとに復帰したが「ステージの上以外では姿を見たことがない」など、謎めいた存在になっていた。
スタッフ
原作・監督:佐藤博暉
キャラクターデザイン:石倉敬一
関連イラスト
外部リンク
原作・監督:佐藤博暉による小説※未完
キャラクター原案:田中久仁彦のTwitter
キャラクター原案:田中久仁彦によるイラスト
キャラクター原案:田中久仁彦による漫画※非公式&ネタバレ?
別名・表記ゆれ