プロフィール
性別 | 男性 |
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生年月日 | 1932年10月20日 |
没年月日 | 2014年11月17日 |
血液型 | B型 |
身長 | 165cm |
体重 | 60kg |
出身地 | 東京都 |
死没地 | 東京都大田区 |
著名な家族・親族 | 納谷光枝(妻)、納谷僚介(長男)、納谷悟朗(兄)、火野カチ子(義姉) |
所属事務所 | マウスプロモーション(最終所属) |
活動期間 | 1950年代〜2014年 |
概要
劇団河の会を経て、1974年から死去までマウスプロモーション(旧・江崎プロダクション)所属だった。
兄は同じく俳優・声優の納谷悟朗。妻は元マウスプロモーションの代表取締役社長の納谷光枝。長男はマウススタジオ社長で音響制作・マネージャーの納谷僚介。
七人兄弟の六男であることから六朗と名が付いたが、数字を意識した名前は兄の悟朗と六朗のみとのこと。
生涯
立命館大学法学部出身。長らく京都に滞在していたことから、東京出身でありながら関西弁にも精通していた。
一回聴いただけでは年齢のわからない、少し神経質な印象の声質が特徴であり、様々な年齢層のキャラを巧みに演じ分け、キャリア中期以降でも比較的若いキャラクターを幾つか担当した。声優業の他にも、俳優として時折顔出し出演をした他、ナレーション業もこなした。
一方で自身の声については「変」とばっさり切っており、「声優でこんな声になっちゃいけないですよ」と自嘲している。そのためか顔出しインタビューには不慣れだという
大学卒業後は、出版関係の仕事をしていた悟朗とは別の兄を手伝っていたが、悟朗の「劇団稲の会」の公演パンフレットの仕事を手伝った縁で芝居を始める。
舞台での活動を始めてからしばらくして、突然悟朗から電話がかかってくる。しかし何故か無言で、六朗が「えっ?何?」と聞き返すと「似てねぇって」と返され電話を切られた。
これは当時、海外ドラマ『ウィリアム・テル』にて兄の悟朗が演じるテルの偽物が登場する回があり、テルに声が似た人間を選ぼうというという話となった。その選出のために「弟の六朗の声を知りたい」とスタッフから頼まれた悟朗がアポ無しで電話をかけるが、戸惑う六朗の声を聞いたディレクターが「似てない」と首を横に振ったため、偽物役としては選ばれなかった……というものであった(その後、偽物役も悟朗が兼役で担当した)。しかし「せっかくなら」と別の端役を振られ、これが吹き替えデビューとなった。
この時「似ていない」と言われた声だが、六朗は後に別の作品で悟朗の代役として出演したことがあり、晩年は兄弟の声もかなり似通うようになっていった。
悟朗の方がやや野太く力強い声質、六朗の方がやや細く繊細な声質であるが、ある現場で「悟朗と六朗の中間、5.5朗の声で」と指示を受けたことがあるという。また、世にも恐ろしいグリム童話では若々しい優男の声と、悟朗に近い低音の渋い声を巧みに演じ分けている。
「演じる役は好きにならないと演じられない」と語り、基本的に全てに思い入れがあるという。その中でも水瓶座のカミュは代表作にして自身のお気に入りの役として知られている。当時は年齢(※役が決まった時点で既に50代半ばであった)に見合わぬ美青年の役を貰ったことで役者仲間からはからかわれたが、それまで吹き替え作品の硬派なファンが多かった納谷にとって若い層のファンが増えるきっかけを作った。
思い出深い作品として若手時代に演じた「オーシャンと十一人の仲間」を上げており、端役などを11役も振られたため声の引き出しを苦労して編み出し「一人でこんなにたくさんの声は出ない」と苦笑いしながら演じたという。
また、あまり知られていないが、ディズニー作品のBHEV版において初めてミッキーマウスを演じた声優でもある。その後理由は不明だが降板し、青柳隆志が担当することとなった。
落語が好きで、よく後輩たちに落語の話なども聞かせていたという。
野球ファンでもあり、学生時代を過ごした京都に本拠地が近かったことから南海ホークスを応援していた。またイチローのファンで、メジャー移籍後はシアトルに毎年応援に行っていたという。
2013年に亡くなった兄の悟朗や、半年前に他界した妻の後を追うように2014年11月17日、肺炎のため82歳で逝去した事が翌日にスポーツニッポンで伝えられた。
亡くなった11月17日は奇しくも先立った兄悟朗の誕生日だった。
また近い時期には『クレヨンしんちゃん』で演じた園長先生の本名の元ネタである高倉健と菅原文太も亡くなっている。
余談
- 2015年6月発売の『ファイアーエムブレムif』のギュンターが、ゲーム作品における彼の遺作である。しかも共演者を見ると緑川光がいてファンの間ではハット卿、バーティ、オリバー、ハーヴィーで話題になったとか。
- クレヨンしんちゃんでは矢島晶子を始め数々のキャストと共演し、また新幹線車内のシーンではこの時、堀川りょうと共演でヘンリーとハット卿が話題になったとか。
- 星獣戦隊ギンガマンではアフレコの収録時にアフレコに不馴れだった前原一輝を始めギンガマンのキャスト陣のレコーディングをアシストしたり、協力だった。
- 深見東州監修アニメ神頼みシリーズではナレーターとミラクルサイキッカーSEIZANではナレーターと悪党ゴールド(金の亡者)を担当で前者はハリウッド映画のハリウッドスター、後者はまるで激走戦隊カーレンジャーのボーゾックの荒くれ者とXXミレーノや獣拳戦隊ゲキレンジャーの臨獣拳アクガタと空の拳魔カタ、侍戦隊シンケンジャーの外道衆とナキナキテのような雰囲気だが改心した途端、まるで星獣戦隊ギンガマンの知恵の樹モークのような別人になった雰囲気である。
- テレ東&Eテレ版きかんしゃトーマスでは81プロデュース以外(フジテレビ版では内海賢二が唯一賢プロダクション)のキャスト陣であり、比嘉久美子を始め数々のキャスト陣と共演した。
- 戸田恵子とは数々の現場で共演経験を持ち、彼女が声優デビューして間もない頃、アドバイスしており、ファンからはトーマスとハット卿で話題となり、その後彼の訃報受けて彼女のブログからは感謝と御冥福のコメントが出された。
主な出演作
アニメ
水瓶座のカミュ@聖闘士星矢 | 組長先生/高倉文太(初代)@クレヨンしんちゃん*1 | 仙水忍@幽☆遊☆白書*2 |
ニョロリ@十二戦支爆烈エトレンジャー | キリンダー/リディア@十二戦支爆烈エトレンジャー | クリストフ・ブラン@エウレカセブンAO*3 |
グラマン@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST | トップハム・ハット卿@きかんしゃトーマス(テレビ東京・NHK教育版)*4 | イカルド@スポンジ・ボブ*5 |
カヤ@魔法陣グルグル(第1作) | 八幡太郎平@侍ジャイアンツ | 義経光@ドカベン |
ナゾナゾ博士@金色のガッシュ!! | プロフェッサーX@X-MEN(テレビ東京版) | パパ@魔法のプリンセス ミンキーモモ |
フレドリクソン@楽しいムーミン一家 | 吉良耕三@キャプテン翼(2001年版) | カーラーン@アルスラーン戦記(劇場版) |
ハレダス@ONEPIECE | ||
*1 没後に公開された劇場版『オラの引越し物語 サボテン大襲撃』では生前の音声を流用したライブラリ出演。⇒後任は森田順平(2015年10月9日放送分以降)。
*2 後任は山野井仁(『幽☆遊☆白書 100%本気バトル』)
*3 後任は江原正士(没後に収録が行われた『ロード・ドント・スロー・ミー・ダウン』およびパチスロ『エウレカセブンAO ASTRAL OCEAN』の演出映像での担当)。
*4 後任は田中完(没後に新規に吹き替えで放送されたエピソード以降の担当)。
*5 後任は上田燿司(没後に収録が行われた劇場版『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!』以降の映像作品)。
イラスト未確認
ナレーター@科学忍者隊ガッチャマンF
遊木サニー@とんでも戦士ムテキング
香月順一@魔法のスターマジカルエミ
氷川@プロゴルファー猿
ヘンリー@ひみつの花園
アルミはくしゃく@それいけ!アンパンマン(後任は二又一成)
ザーマス・ボンド@それいけ!アンパンマン
アニメ神頼みシリーズ@ナレーター(OVA)
ミラクルサイキッカーSEIZAN@ナレーター、悪霊、ゴールド(金の亡者)(OVA)
ゲーム
ギュンター@ファイアーエムブレムif | ガレオン@LUNARザ・シルバースター | ガドイン@グランディア |
アンドルー・シュレーダー(画像右)@レイトン教授と悪魔の箱 | ライシュッツ@新・世界樹の迷宮2 | |
特撮
仮面ライダー1号/本郷猛@仮面ライダー(第9~13話での声の代役) | 知恵の樹モーク@星獣戦隊ギンガマン | 空の拳魔カタ@獣拳戦隊ゲキレンジャー |
ナキナキテ@侍戦隊シンケンジャー | XXミレーノ@激走戦隊カーレンジャー | |
吹き替え
チャッキー@チャイルド・プレイシリーズ*6 | ウィリアム・H・メイシー | エド・ハリス |
ジョン・ハート | ジェームズ・ゴードン@ダークナイト トリロジー(ソフト・劇場版) | ドナルド“ダッキー”・マラード(初代)(イラスト中央)@NCIS(ネイビー犯罪捜査官)*7 |
ミッキーマウス(初代)@ディズニー | サイコ@ロジャー・ラビット | |
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*6 後任は島田敏(没後にDVD&BDが発売された『チャイルド・プレイ チャッキーの狂気病棟』での担当)。
*7 後任は千田光男(シーズン5〜15)→魚建(シーズン16以降)。