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「憎しみが力を生む!空の拳魔、臨獣ホーク拳のカタ!」


データ編集

身長219cm(邪身豪天変時:61.0m)
体重95kg(邪身豪天変時:26.6t)
好きな場所
好きな食べ物鳥、ウサギなど
好きな言葉能ある鷹は爪を隠す
CV納谷六朗

概要編集

三拳魔の1人であり、理央の手で最初に復活した。


を手本とし、大空から戦いを支配し、鋭い爪で相手を頭上から攻撃する臨獣ホーク拳の使い手であり、「飛翔拳」と呼ばれる飛行系リンギを極めた達人。独自の配下にラスカルーツと言う2体のリンリンシーを持つ。


臨気を利用する事により、風と空気の流れに乗って大空を旋回して相手を狙い、相手の頭上から襲いかかって一発で仕留める戦法を取る。

自身の秘伝リンギ「幻死牢」も、鷹が爪で獲物を弄ぶが如く幻覚の鳥篭の中で相手を惑わせ、同士討ちさせる技である。上記の台詞の通り憎しみが力を生むと信じている為、他人を憎む事に固執しており、弟子すら憎んで手に掛け、あまつさえ自身の糧にしてせんとする癖がある。

それでいて弟子と認めた者以外には関わろうとすらしない偏屈な性格の持ち主だが、反面弟子と認めた理央には細かく口を出す等、苛烈ではあるものの弟子に対する面倒見自体は良い


嘗ては獣拳の開祖であるブルーサ・イーに師事した10人の弟子の1人だったが、マクラゲクの2人と共謀してブルーサを暗殺。シャーフー七拳聖と敵対する立場となり、臨獣拳アクガタを創設した。

だが、激臨の大乱と呼ばれる激獣拳ビーストアーツとの死闘の末に敗れ、肉体を岩山の中に封印されていた。其処へ自らの魂を宿した拳魔の腕輪を介し、自らの運命への強い憎しみを見せた理央に反応して遺骸の在処を教え、獣人ブラコから奪った真毒を使われた事で復活を果たした。


使用リンギ編集

  • 暗黒咆(あんこくほう)

相手の深層心理や普段は心の底に封じ込めている「絶望」を呼び起こし、それを喰らって自らの力とする。


  • 鷹爪一変(ようそういっぺん)

臨気を込めた指先の爪で相手の胸を突き、心の痛みを増幅させる精神攻撃技。

修行にも用いるが増大した心の痛みによって身を滅ぼすこともある。


  • 漆黒咆(しっこくほう)

相手が心の底に封じ込めている「記憶」を呼び起こし、それを読み取る。


  • 憎悪弾(ぞうおだん)

戟から光弾を連射する。


  • 幻死牢(げんしろう)

幻術によって相手に複数の自身の幻を見せて翻弄。

時には無数の分身を用いてあらゆる方向から攻撃し、時には相手の仲間を自身に見せかけ敵を同士討ちさせる自身の秘伝リンギ。


この他にも三拳魔秘伝リンギである慟哭丸と言う技もある。


理央との修行編集

復活した当初は理央を弟子にする気など更々無く、その憎しみを食らい殺す事で更なる強さを得ようとしていたが、想像以上に強い憎しみで自らのリンギをも打ち破った彼の素質と臨獣殿の頭首としての器を認め、自らの教えを授ける事にした。

弟子と認めてからは、理央の事を「若獅子」と呼ぶ様になる。


「死闘の中に修行あり」を自身のポリシーとしており、命を懸けた死闘の中で己を極限状態に追い込む事で自身の資質を覚醒させるスタンスを取っている。

だが、覚醒に至る為の修行は絶望、憎悪、苦痛と言った、己の中に存在する強烈な負の感情を知覚して増幅させる必要がある為、殆どの者は付いて来れず廃人一直線と言う過酷な物である。


修行自体はこの様にこれでもかと言わんばかりに死が隣り合わせではあるが、教え自体は真っ当に授けていたらしく、理央はゲキレンジャーとの最初の決戦時に飛翔拳の短刀投擲術を使用している。


性格こそ極めて難のある人物ながら、理央の事を弟子として目を掛ける一方で、リンリンシーへの風当たりは強く、メレの事は「汚らわしいリンリンシー」と蔑む極度の塩対応で(※メレもメレでカタの事を激しく嫌っていたが……)、理央のみを弟子と定めている手前、彼等がラゲクに教えを受けている時等は住処である臨獣殿の頂」の岩山に住んでいる。


その最期編集

再来した激臨の大乱ではシャッキー・チェンの記憶からサイダインの封印の在処を見抜き、戦闘でも羽を飛ばして幻覚を見せ同士討ちさせる秘伝臨技「幻死牢」でゲキレンジャーを苦しめるも、レッドによって破られて逆に強烈な一撃を受ける。


それに怒り、邪身豪天変で巨大化すると、巨大戦では「疾風の矛」という武器を振るいゲキファイヤーゲキトージャウルフを圧倒、ゲキワザを跳ね返し合体解除させる。

其処へゲキチョッパーが復活させたサイダイオーが駆け付けた為に形勢は逆転し、最期は大大砕大斬りを喰らい「我の死は始まりに過ぎぬ!お前達は本当のマク様を知らん!」と言い遺して大の字立ちで爆散した。


最終話にてイメージの臨獣殿を訪れたゲキレンジャーを迎え、ランに自らの動きと技を指導している。


『敵意の御し手』は憎しみの拳魔に下り、七拳聖は己が拳を封じた編集

三拳魔の内、他の同胞二人が師や同士の拳聖達と反目した理由となった感情を明かしているのに対し、カタが三拳魔の道を選んだ理由となった背景が明かされる事はなかった。

しかし、獣拳の根本的な存在意義が『弱きを助け悪を挫く力(の一つ)』であるなら、カタがあえて悪逆の徒となる道を選んだ事へは深い意味があったとの考えを導き出せる。


まずそもそも、『弱きを助け悪を挫く』行為は言い方を変えると、『苦しめられる弱者の敵意(悲しみや悔しさ等)を受け取り、彼らに代わって元凶の悪を討つ』事でもある。詰まる所力に対抗するにはそれと互角以上の力が必要だが、ただの力のぶつけ合いでは泥沼の争いにもつれ込むか勝った方が新たな弱者の脅威と化すだけでしかない。

つまり悪を上回る事も出来る力を持ちながら、弱者に寄り添い彼らの為に力を使えるか否かが、正義のヒーローとそれが敵対する悪を分ける分水嶺であり、裏を返せば力を振るう両者が紙一重の存在であるのを示している。

実際、ゲキレンジャーOP2番目には「苦しみをまき散らす そんな奴ら 許さないいつだって」と悪への敵意を燃やし、続けて「本能の叫び声 呼ばれるまま 戦う覚悟がある」と悪と互角以上の力を振るって戦う覚悟を示した歌詞がある。


しかし、(弱者の)敵意はネガティブな言い方をすると“憎しみ”となり、拳魔カタが自らの力の源と見定めた感情になる。この事実からして、獣拳が正義の為に振るわれるのに極めて重要となる『敵意の御し手』こそが、十拳聖であった頃のカタの役割だったと考えられる。

それは、悪に一方的に虐げられて際限無く募った弱者の敵意に向き合ってコントロールし、その感情に獣拳使い達が蝕まれて憎しみの手先に成り下がるのを防ぐ、極めて責が重い大役。獣拳使いに限らず、ヒーロー達が常に己の心の中で挑み続けなければならない戦いを一人で受け負っているにも等しい、ある種の達人と評せる域に位置した人物とも評せよう。


そしてここから、“シャーフーへの『敵意=憎しみ』”を核に『怒り』と『嫉妬』の感情を燃え上がらせたマクとラゲクにカタが付いたのは、それの近くにいる事でより大きな敵意=憎しみへ向き合いそれを御する術を掴めるのではないかとの目論見があった説を導ける。

しかし、ひねくれていても感情に確かな核の有った二人にカタが徐々に引っ張られていた節も強く、結局カタは二人と同じく自分が力の源と見定めた憎しみの感情に傾倒、三拳魔の一角として他者に害を成す側へ下ったのだった。


一方、カタらと袂を分かった残りの拳聖達七人は三拳魔を打ち倒して激臨の大乱の勝者になったが、同時に獣拳を正しい方向へ導く為の役割=敵意の御し手役をカタ一人に引き受けさせていたツケも回って来てしまった様子。

七拳聖と改名した彼等が「獣拳不闘の誓い」を立てて実戦の場から退いたのは、誰もがカタほど戦場に溢れる憎しみ=敵意を御し切れないのを悟り、三拳魔以上の他者へ害を成す存在に堕すのを危惧したからだろうか。カタという、誰より敵意へ向き合っている達人にそれを御するのを肩代わりしてもらっていた環境から、いきなり自前で敵意を御しながら戦う環境に叩き込まれても最後まで何とか凌ぎ切り大乱を勝ち抜いた七拳聖だったが、そんな自分達の敵意に対する放漫な態度を痛感しその罰として課したのが、不闘の誓いだったのかもしれない。

ただ代わりに七拳聖は、激獣拳に師事した若者達を導きながら個々の正義感を尊重させ、自前で虐げられる者の敵意を受け取りそれを力に変えて悪を討つ獣拳使い達=ゲキレンジャーを育てる方針を持って対抗。それが三拳魔に勝利した結果を持って憎しみ=敵意への放漫な態度を改めて正したとも言えるかもしれない。


そんなゲキレンジャーとの直接対決の中、カタはかつての師であるブルーサの激気魂を宿したサイダイオーの前に引導を渡されたが、それは十拳聖の頃の役割を見失った彼への叱咤とも、あるいは討たれた先の我執から解放された身で成すべき事を成せと激励している様でもあった。

最終話で我執より解き放たれた三拳魔は、自分達をも含めた多くの人々の運命を玩び苦しみを撒き散らし続ける巨悪への対抗策をかつて自分達を打ち倒したゲキレンジャーに託すも、その決定に至ったのは『敵意の御し手』としてかつての自分の在り方を取り戻したカタが他の二人を諭し、自分達の無念等も対抗策に込めてゲキレンジャーに勝つ為の力として託す事を選んだからかもしれない。


上記の通り作中のカタが考えていたかはやはり断定はできないものの、彼の好きな言葉は能ある鷹は爪を隠すである。

敵意の御し手として常に正義と悪の紙一重の立場にありながら、その重要性を黙して考察させる彼を端的に表現しているとも言えるだろう。


余談編集

モチーフと名前の由来は言うまでも無く


鷹がモチーフの怪人はスーパー戦隊シリーズにおいて『科学戦隊ダイナマン』のレーザーホーク以来となる。


声を演じた納谷氏は『激走戦隊カーレンジャー』でXXミレーノを演じて以来、11年ぶりにスーパー戦隊シリーズで怪人の声を担当。その2年後の1998年に『星獣戦隊ギンガマン』にて知恵の樹モークと言うヒーローサイドの人物を演じている。

カタを演じてから更に2年後の2009年には『侍戦隊シンケンジャー』のナキナキテの声を当てる事となる。


関連タグ編集

獣拳戦隊ゲキレンジャー 臨獣拳アクガタ 臨獣殿 三拳魔


臨獣クロウ拳ラスカ臨獣クレーン拳ルーツ:側近。


サタンホーク:こちらも鷹の拳法を使う繫がりのライダー怪人

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