勇者ライディーン
ゆうしゃらいでぃーん
1975年4月から1976年3月にかけて、NET系列局他にて放送されていたロボットアニメ。企画は東北新社。実製作は創映社。
1万2千年前にムー大陸を滅亡させた妖魔帝国と、そのムーの残した巨大ロボット・ライディーンを受け継いだ青年・ひびき洸の戦いを描いた物語。
いわゆる「美形悪役」の登場する作品のハシリであり、世界初の女性ファンクラブ設立に至ったロボットアニメとしても有名。
エキゾチックなデザインのライディーンや安彦良和の妖艶なキャラクターデザイン、そしてオカルト要素を上手く活かしたストーリー展開から人気を博した。これはマジンガーZを越えるものを求められたためであり、結果それまでのロボット作品にはなかった新機軸を生み出すこととなった。(原作者・鈴木良武)
前半のシーズンを富野由悠季、後半のシーズンを長浜忠夫がそれぞれ監督を務めているが、これはスポンサーサイドの要求と製作サイドの要求に応えきれず責任を取る形で富野が降板させられてしまったためである。NETの関連会社・朝日新聞のオカルト追放運動も影を落としている。しかし、長浜と制作陣の頑張りによってライディーンという物語は却って明朗快活なモノになり、富野も長浜の製作姿勢に大きな影響を受けることとなった。監督交代が作品をブラッシュアップした希有な作品であるとも言える。
主役ロボが発掘兵器、設定通りに変形する玩具、オカルト的要素などこれらの斬新な試みは後の世代のロボットアニメにも影響を受けており、類似した設定を持つロボットが増えることとなる。そしてその設定は昇華されファンタジー系ロボットアニメを誕生させる礎にもなっている。
2010年からは本作を原案とした漫画「ゴッドバード」が連載している。当時では採用されなかった設定を織り込んだ続編として描かれており、同世代のロボとのクロスオーバーも行っている。
ちなみにタイトルに「勇者」とついてはいるが、コンセプト等の違いから『勇者シリーズ』とはみなされておらず(下記)、共演もスパロボ関連を除けばほぼ皆無である。「ゴッドバード」では同年代のロボット(コン・バトラーV他)と共演しているが、他のロボットとの共演が極端に少ないのは、本作が特殊な立ち位置と言えるからである。
1万2000年前にムー帝国を滅ぼした妖魔帝国が現代に復活!「悪魔の時代の完成」を達成するために世界を混乱と恐怖に落としいれんと活動を開始したのだ。
しかし、希望の光は潰えていなかった。考古学者を家族に持つひびき洸は古代ムー帝国が残した最後の希望ライディーンと接触し、妖魔帝国の魔の手から世界を守るため、そして囚われた家族を救うため戦うことを決意する!
1万2000年前に妖魔帝国に滅ぼされた古代ムー帝国が残した巨大ロボット兵器。ラ・ムーの血を引くひびき洸が登場することで活動する。ムートロン金属という特殊合金で出来た体を神秘のエネルギー・ムートロンによって稼働させている。
その体には数多の超兵器が内蔵されており、物語後半からは封印されていた力を解放しさらなる必殺兵器を使えるようになったが、搭乗者の生命を削る諸刃の剣とも呼べる兵器を覚醒させることにもなった。
強大な力を誇る妖魔帝国に唯一対抗できる希望の星であるが、絶対無敵の存在ではなく妖魔帝国の繰り出す化石獣や巨烈獣に苦戦を強いられることもしばしばあった。
飛行形態であるゴッドバードに変形することが出来る。
ライディーンの戦いを支援する戦闘機。コープランダー隊が使用する。戦力こそライディーンに劣るものの、窮地を救う場面は多く、最終決戦に勝利の活路を開いたのも本機だった。
「スーパーロボット大戦」では1993年の「第3次スーパーロボット大戦」で初参戦したのち、αシリーズやCOMPACTシリーズなどの多数のシリーズスパロボに参戦。単独作品では「新」や「MX」で参戦し、特にMXでは原作終了後設定ではあったが、ライディーンをオマージュした「ラーゼフォン」と初共演し、設定面でも深く絡むなどの好待遇を受けていた。また、主人公の声が昭和ロボットアニメの主人公を多く勤めた神谷明さんということもあり、スーパー神谷明大戦の一つとして数えられていた。しかし、据え置き機ではSC2nd、スパロボ全体ではモバゲーのCC以降全く参戦しなくなり、先述の神谷明大戦に含まれる他の作品も参戦しなくなった事で再参戦が危ぶまれていたが、2023年の「スーパーロボット大戦DD」にて、声付きとしては16年ぶりに参戦が決定。
この「DD」は10を超える並行世界を股に掛けた戦いを描いており、同時期に参戦が決定した「クロムクロ」、そして「獣神ライガー」等とは所属世界を同じくしており、どの様なクロスオーバーが展開されるのか注目される。
コメント
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