概要
前作「第2次スーパーロボット大戦」の続編で、同シリーズ初のスーパーファミコン用ソフト。
1999年にPSでスーパーロボット大戦コンプリートボックスで「第2次」「EX」と共に移植され単品でも発売された。
前作とは完全にストーリーが繋がっているが、そもそも前作自体そこまで(現在のスパロボほど)密なストーリーではないため、前作をプレイしていなくても楽しめる。
「ガンダム」「マジンガー」「ゲッター」系列以外のスーパーロボットが登場したのは本作から。
また、スーパーロボット大戦OGのOG2ストーリーは本作(と、IMPACTとA)が骨子となっている。
あらすじ
DC戦争が終結し、地球では外敵に備え地球連邦軍が結成された。かつてのホワイトベース隊は強力な武装を解除され、「ロンド・ベル隊」に改称された彼らはプロトゲッターやガンダムなどと言った時代遅れの機体で地球の平和を守っていた。
そんな中、ついにビアン博士の危惧していた異星人の勢力が地球に襲来。さらにザビ家を総帥としたDC残党軍も現れ、地球に危機が迫る…。
参戦作品
★マークはシリーズ初参戦作品。
解説
『第2次』で登場しなかった『グレートマジンガー』の剣鉄也と、『ゲッターロボG』の車弁慶が初登場。
オリジナルキャラについては前作で死亡したビアン・ゾルダーク以外は全員続投しており、前作ラスボスのヴァルシオンについては安売り……もとい改良型が登場する。
システム
前作では機体とパイロットのステータスが完全には分離されていなかったが、本作より明確に分離されるようになった。これに伴い「弾数、エネルギーの概念」「装甲などのユニットパラメーター」「地形適応」「機体改造」「乗り換え」など、以後のシリーズの土台となったシステムが追加されており、本作にてスパロボの基本的なシステムは概ね完成を迎えたと言ってもよい。
ただし本作時点では武器の改造と運動性は存在せず、パイロットのレベルアップによって「攻撃」ステータスが上がることで武器の攻撃力も上がる(以後のシリーズよりも明確に増加する)ようになっている。命中回避についてはキャラクターのステータスに基本的には依存する。※PS版では運動性が設定され、武器改造も可能になっている。
ハードがSFCになり容量が大きく向上したこともあってか、本作は話数が前作とは比較にならないほど多くなっており、おまけにゲーム内でプレイヤーが取った行動(特定キャラの説得、累計ターン数など)で複雑にルート分岐するのも特徴である。
特にルート分岐については最終的には1つのエンディングに収束する(隠し条件を満たした場合。満たせなかった場合、3つに分岐する)が、そこまでの分岐は全シリーズで見ても屈指の複雑さとなっている。
戦闘アニメーションは地形を反映した背景が表示され、味方が右→左、敵が左→右にスクロール移動して攻撃するという現在のスパロボの戦闘アニメの根幹が本作にて確立した。ちなみに本作(SFC版のみ)では一部の射撃武器が空対地、地対空の(要は斜めに飛ぶ)演出になっている。これは以後スーパーロボット大戦Zまで長らく採用されてこなかった。
また、タイトル画面で放置していると戦闘アニメのデモが流れるようになったのも本作からである。
余談
本作のBGM、敵モビルアーマーのグラフィックはヒーロー戦記のものが一部流用されている。これは開発に際し、本作と同じくウィンキーソフトが開発したヒーロー戦記が下敷きになっているためである。
本作に登場する「異星人」はOGサーガにおける「ウォルガ」と同一の存在だが、本作時点では彼らが自ら名乗ることはなく、旧シリーズにおいては地球側の呼称ではあるが「インスペクター」という名が「第4次」にて登場する。スーパーロボットOGにおいてもOG2時点では同様であり、第2次スーパーロボット大戦OGにて初めて正式名称が明らかになった。