概要
初代スパロボはコンパチヒーローシリーズの流れを組みパイロットが登場しなかったため、SDではなくパイロットも含めて登場するスパロボはこれが初めてである。
そのため、現在のスーパーロボット大戦シリーズの第一号として紹介されることも少なくない。
ディバイン・クルセイダーズ、(本作では登場しないが)異星人の地球来訪とそれを発端とする地球圏の混乱など、旧シリーズ及びαシリーズの骨子となる設定は本作の時点で既に確立している(プロローグで確認できる)。
また、サイバスター、グランゾン、ヴァルシオンといったスーパーロボット大戦オリジナルのロボが登場したのも本作が初。
1995年にGBで第2次スーパーロボット大戦Gとしてリメイクされ登場作品も追加された。
1999年にはPSでスーパーロボット大戦コンプリートボックスで「第3次」「EX」と共に移植され単品でも発売された(こちらは「G」ではなく無印がベース)。
2004年にはスーパーロボット大戦GCの購入者が応募できたキャンペーンで抽選でGBAのファミコンミニ版が当選者にプレゼントされた。
あらすじ
外宇宙からの侵略者の攻撃を察知した天才科学者のビアン・ゾルダークは、来たるべき宇宙戦争に備えて私設軍隊『ディバイン・クルセイダーズ』(以下DC)を結成するが、強引な地球圏統一に異を唱える者も多かった。
国連軍のホワイトベースを拠点として光子力研究所、早乙女研究所はガンダムを駆るアムロ・レイらに協力するが、それに逆上したDCはスーパーロボット軍団抹殺を唱え、スーパーロボットとそのパイロット達を捕らえていく。かくしてDCとスーパーロボットたちの戦いの幕が切って落とされた。
参戦作品
FC版、GB版、PS版、GBA版全てに参戦
★マークはシリーズ初参戦作品。
グレートマジンガー ※オリジナル版とPS版では機体のみ参戦
GB版のみ参戦
解説
この作品には剣鉄也と車弁慶が登場しないためグレートマジンガーは兜甲児がマジンガーZから、ゲッターポセイドンは巴武蔵がゲッター3から乗り換える。
登場作品には表記されていないが『グレートマジンガー対ゲッターロボ』に登場するギルギルガンと、『グレートマジンガー対ゲッターロボG空中大激突』のボング、そして『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』のズゴックEおよびハイゴッグが登場している。
システム
基本的には初代スーパーロボット大戦をベースとしており今日のスーパーロボット大戦シリーズとは大きく異なる部分も多い。
ただ初代には母艦や修理装置を持つユニットがなく、それらが追加されたのが本作である。
後者はメタスやアフロダイAなど、原作で修理能力を持たない(一応メタスには補給描写はあるが)ロボットに設定された。原作再現を重視するようになった昨今のスパロボでもこの2機は必ず修理装置が搭載されている。ちなみに弾薬やエネルギーの概念がないため、補給装置は存在しない。
パイロットとロボットが分離されたため、前作では誰にでもできた「説得」は一部のキャラにしか行えなくなった。また、条件を満たさないと説得できないキャラも居る。しかも説得で仲間になったキャラは一部除きスポット参戦に留まるのだが、原作で死亡するはずのキャラが仲間になるというカタルシスを生み出したのは間違いない。
前作で各キャラに3つあった武装枠は2つに減らされ、遠距離攻撃と近接攻撃は明確に区分されている(遠距離攻撃を無効化する化け物も居る)。このため初代ガンダムが近接攻撃(ビームサーベルとビームライフルだがどちらも射程1)しかできないなど、現在のスパロボとは大分感覚が異なる。
本作独自の仕様として、素早さが相手より50以上高いと2連続で攻撃が可能な再攻撃・再反撃システムが挙げられる。
第2次スーパーロボット大戦Gは直前に発売された第4次スーパーロボット大戦のシステムにリメイクされており、基本的なシステムはそちら(つまり現行のスパロボにかなり近い)に準拠する。例えばエネミーフェイズで味方側を反撃するか回避するか防御するかのコマンドが実装されている。
PS版はスーパーロボット大戦F及びF完結編のシステムが導入されている。本作ではガンダム系キャラ及びロボの性能(特に精神コマンド)があまり良くなく、基本的にはスーパーロボットの方が強いという「F」「F完結編」とはある種真逆のバランスになっている。なお、PS版はコンプリートボックス収録のものと単体版があるが、セーブデータの互換性がないので注意。
余談
- オリジナル版・第2次G・PS版ではBGMが殆ど異なる。PS版は同じシステムでリメイクされているCB版「第3次」「EX」と違い、独自BGMがなく完全にF・F完結編のBGMの使い回しとなっている。
- 第2次Gは「Vガンダム」「Gガンダム」のキャラ以外に剣鉄也と、隠しとしてリューネとヴァルシオーネが仲間になる。オリジナル版、PS版には無い展開である。また、逆に第2次で登場していたレコア・ロンドやプルツーが登場しない。
- オリジナル版、第2次G、PS版ともに次回作の「第3次」に繋がりはするのだが、オリジナル版とPS版は「第3次」におけるレコアとプルツーの描写と矛盾が生じており、第2次Gについては剣鉄也とリューネが「第3次」に、参戦作品の「Gガンダム」が「F」に繋がらない(ただし前者はファンサービス的なものである事を示唆したメタ台詞がある)。そのため「F」発売前は第2次GがDC戦争シリーズにおける正史と設定されていたが、「F」の発売後は逆に第2次Gがパラレルワールドであると設定されるようになった。
- GBA版は非売品である為、プレミアが付いている。非売品ゆえにDSのスパロボではWスロットシステムでこのGBA版をGBAスロットに挿入すると通常のプレイでは絶対に出てこない強力なパーツが入手できる作品もある。
- スーパーロボット大戦OGのOG1「リュウセイ編」シナリオ第一部は、本作のストーリーがモチーフとなっている。
- 当初は『聖戦士ダンバイン』を登場させる予定であったが諸事情でNGとなった。後に『EX』で参戦が実現した。