本項ではOVA新ゲッターロボに登場する同系統のキャラクター武蔵坊弁慶についても記述する。
概要
巴武蔵の戦死によって欠けた人員の補充として、ゲットマシン3号機のパイロットに抜擢された青年。
作品によりゲッターチームへの参加経緯や前歴は異なるものの、主に武蔵の後任として活躍する。
スーパーロボット大戦シリーズでは武蔵が既に戦死していることが非常に多く、弁慶の登板回数は武蔵を遥かに上回っている。
ただしチェンゲ版や、旧TV版であっても武蔵を生存させられるゲーム等においては武蔵と共演することもあり、その際には武蔵を「先輩」と呼んで慕うことも。
旧テレビアニメ版
声優:八奈見乗児
『ゲッターロボG』第1話から登場。浅間学園の転校生で、ゲッターポセイドンおよびポセイドン号のパイロット。
怪力や耐久力に非凡な才能を見せ、転校生ながら野球部の主将も務めるタフガイ。そのタフさといえば、竜馬や隼人が苦しんだ新ゲットマシンの加速下で居眠りをするほど(更にいうと、緊急事態化に伴いしばらく忘れ去られ、放置されており、想定よりもずっと長時間マシンの加速下にいたであろうにもかかわらずのコレである)
ちなみにパイロットスーツはロクに着ずにキャッチャーの防具を着用している。
それでいて性格は楽天的かつおおらかで、子供や動物が大好き。誰とでもすぐに仲良くなれる優しさを持つ。
当初はゲッターへの搭乗を拒んでいたが、元気との出会いをきっかけにゲッターチームへの参加を決意した。
武蔵の路線を引き継いだのか、戦闘服はまたも自前。野球の捕手姿でコクピットに座る姿は…武蔵よりはマシか。
映画『グレートマジンガー対ゲッターロボG』では武蔵死亡の経緯が異なり、尺も短いためかゲッターチームの補助隊員として武蔵死後すぐに登場した。
百鬼帝国との戦いの後日談を描いた『ゲッターロボ対ゲッターロボG』ではゲッターロボG強奪に際して密かに修復保管されていたゲッターロボのゲッター3を担当しているが、不慣れなため「タイミングが難しい」とこぼしている(それでも、恐竜帝国残党が操るゲッターGより速い)。
ちなみに演者の八奈見氏はラスボスであるブライ大帝や『真ネオ』に登場する敷島博士を演じている。
漫画版
「博士…おれのことは…いやドラゴンは死にません 心配しないでください 見えます!!世界が!新しい世界が!!」
漫画版(後のゲッターロボサーガ)では加入時に武蔵を馬鹿にしたような言動を見せるなど若干空気が読めない性格に改変されており、アニメ版同様の楽天家な一面もあるが自己顕示欲の強さが妙に目立つ(漫画版だとゲッター3系統は極端に出番が少ないからだろうか……)。あるエピソードでは弁慶がその場にいなかったわけではないのに竜馬と隼人がポセイドン号にパイロット不在の状態で出撃して事態を収拾した事に「ど~しておれの出番がないの~~!?」と嘆いたり(ただし、この時竜馬と隼人は最初からポセイドン号を犠牲にする事で事態を収拾するつもりだったので、弁慶を乗せるわけにはいかなかったというのが正しい)、戦闘勝利後の最終ページで「おれがいる限りゲッターは無敵よ!」と叫んでたりしている。なお、弁慶の主役エピソードは一切なく、実は素性が一切不明という謎の多いヤツだったりもする(パイロットスーツは原作同様キャッチャーの防具一式だが、野球をやっている描写すらない)
後の『真ゲッターロボ』において早乙女研究所を守る為に奮闘するも、搭乗していたゲッタードラゴンが暴走してメルトダウンを起こし、ゲッター線の虜となって帰らぬ人となってしまう。この悲劇は竜馬と隼人に武蔵や弁慶は死んだのに自分達がまだ生きていると戦慄させ、更に早乙女博士が狂気に陥る一因ともなってしまい……
なお、メルトダウンしたはずのドラゴンから、真ゲッターに聞こえた下がるよう促し、「生命は純粋になるほどに強大な宇宙を求めてゆく、宇宙を喰ってゆく」という声は弁慶の声であったという。
ちなみに、こんな展開になったのは漫画版のゲッターロボ號に弁慶とドラゴンが出なかったからである。
石川賢が「ゲッターと私」で語っているところでは、ゲッターロボ號の漫画版で真ゲッターが火星に飛び去ってゲッターロボ完結、としたのだが、編集者にどうして早乙女研究所は壊滅したのか、どうしてゲッター線が暴走したのか、ゲッタードラゴンはどこに行ったのか(連載当時は「異変が起きた」というだけで、後年に真ゲッターロボに合わせる形で加筆された)をツッコまれて色々とストーリーをでっち上げたとか。「それを描かないか、この顛末を投げっぱなしにしておくのは読者に不親切」と言われ、真ゲッターロボの漫画が生まれた…と書かれている(真相は不明)。
…それでもなおゲッターロボサーガは終わらず、遂に未完の作品となってしまったのだが。
真ゲッター3の初登場はスパロボというのはよく知られた話だが、『真ゲッターロボ』以降のモヒカンヘアになった弁慶の初出も実は『新スーパーロボット大戦』だったりする。この時はまだ漫画で死亡する展開は描かれていなかったため、旧ゲッターチームが『ゲッターロボ號』設定で再集合しており、弁慶は「百鬼帝国との決戦後、母校で野球部のコーチをしていた」というゲーム用の設定になっていた。
チェンゲ版
「ゲッターチームの復活だ!底力を見せてやる!!」
声優:飯塚昭三
チェンゲこと『真ゲッターロボ 世界最後の日』は漫画版を下地にしているが、丸顔で固太り体型を強くしたアレンジになっている。
ゲッターチームの解散後、日本軍に少佐として所属していた。武蔵の後輩で、彼から「大雪山おろし」を伝授されている。
謎の積荷を武蔵とともに運んでいる最中インベーダーの襲撃で負傷、日本政府に保護される。
武蔵から預かった元気を連れ日本壊滅を辛うじて生き抜き、元気が早乙女の娘であることを隠すべく彼女を養子とし『ケイ(渓)』と名付ける。
13年後の世界では荒廃した地上をケイやガイとともに調査していたが、現れたインベーダーと真ゲッターロボの戦闘に巻き込まれ、負傷。
一旦戦線を離脱していたが、後に竜馬・隼人とともに真ゲッターロボに搭乗し、真ゲッター3のメインパイロットを務める。一応軍人なのでさすがにあの格好では乗らないが、趣味なのかやはり宇宙服はキャッチャーっぽいデザイン。
最終回で向こう側の世界のインベーダーと戦うため、竜馬・隼人と共に真ゲッターで旅立って行った。
その他
ゲッターロボ大決戦!
声優:高塚正也
他の作品とは異なり、百鬼帝国出現以前からポセイドン号のパイロットとして訓練を受けていた。武蔵が戦死しないため、チーム編成には少々悩む。
真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ
本編には登場しないが、最終回EDにて何故かいつもの野球捕手姿で登場する。
他のゲッターチーム(竜馬・隼人)が老けているのに対し若いままの姿をしているあたりも含め、一種のファンサービスとして見るべきか。
ちなみに最終回EDには他にもミチルや元気も登場するが、彼らも成長していない。
ロボットガールズZ
声優:川津泰彦
「Z+」2話にて空魔少女グランゲンと激突して大破した車(ベアー号型)の下敷きになったムサシの代わりに呼び寄せられた。
武蔵坊弁慶
「俺にはさっぱりわからねえ。ゲッターってのはいったい何なんだ?」
声優:梁田清之
OVA『新ゲッターロボ』に登場するもう一人の弁慶。
名前は巴武蔵と車弁慶をかけ合わせているのはもちろん、源平合戦の源義経配下の僧兵「武蔵坊弁慶」にも由来する。
武蔵でありながら弁慶でもあるため、大雪山おろしを使える上に最終回で死なない(ゲッターが支配する異世界では死ぬが)。
かつては相当な荒くれ者で、略奪行為と姦淫を繰り返す暴虐の徒だったがとある寺の僧侶によって改心(?)。
その後は彼を師匠として仏道修行を続けていたが、『鬼』の襲撃により仲間たち、そして師匠が『鬼』と化してしまう。
涙ながらに彼らに引導を渡した後、早乙女博士の姦計にかかり無理やりゲッターに乗せられてしまうが、師匠たちの仇を取るべく自らの意志で戦いを決意した。
ゲッターチームに加入後は早乙女ミチルを『観音様だ…』と評して彼女に惚れ込むなどギャグ要員としての活躍が多かったが、ゲッター線の真の意味に気付き始めてからは一変。
ゲッターに取り込まれていく竜馬を引き止め、ゲッターロボを破壊しようとまでするなど反ゲッターの意志を強く見せ始める。
また、仏道を励んでいたので戦闘時は「一蓮托生」、「天魔覆滅」などの仏教用語を叫び、頼光が亡くなった際はお経を唱えている。
なお、本作ではコメディ要素を多く担っており、初登場回の第3話ではセクシーカット(笑)が多発する。その後も半ケツ出してみたりルパンダイブ(未遂)してみたりギャグ要因としての扱いが多かった。
同じくゲッターロボ飛焔にて登場するゲッター3パイロットの鋼轟鬼も師匠が『植物獣』と化している。
関連タグ
ゲッターロボG 真ゲッターロボ ゲッターロボアーク ゲッターロボサーガ
伴宙太:中の人が同じキャッチャー。『スーパーロボット大戦シリーズ』では相方を意識したとあるキャラとの掛け合いがあった。