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ゲッターロボ號

げったーろぼごう

『ゲッターロボ號』とは、東映動画製作のロボットアニメ作品、または石川賢による漫画作品。
目次 [非表示]

概要

1991年2月から1992年1月まで全50話がテレビ東京系列局ほかにて放送された。制作はテレビせとうちビックウエスト東映動画であり、今までのシリーズと制作体制が異なっている(後述)。


アニメスタッフはプロデューサーに横山賢治氏&吉田竜也氏、シリーズ構成に星山博之氏、キャラクター・メカデザインに大島城次氏等が、和製トランスフォーマーシリーズの『超神マスターフォース』『トランスフォーマーV』『トランスフォーマーZ』から続投している。


TVアニメ前2作とは世界観や話が繋がっていない。

もっとも制作サイドとしては原作同様、前作の登場人物である神隼人の登板を予定していた。しかし、中の人のゲッターロボ號の音声収録スケジュールが『ちびまる子ちゃん』と収録がブッキングしていたた為に実現しなかった事が後に、書籍ゲッターロボ大全G」(双葉社)にて明かされている。キャラに見合った代役という案も「オリジナルキャストでないとうま味がなくなる」とこだわったのか、結局世界観が繋がらない事となってしまっている。

また、本作の目玉で中盤に登場するスーパーゲッター號漫画版には登場しない。


石川賢氏が手掛ける漫画版はゲッターロボGの続編として少年キャプテンにて連載された。この作品の終盤で真ゲッターロボが初の登場を果たしている。詳細は後述。


詳細は後述するが、(ゲッターロボ作品ではよくある事だが)アニメ版と漫画版は大きく設定や内容が異なっている。


アニメ版の第1話時点では、ゲッターロボは非合体の機体であり、メタルビースト達との戦いの中で手探りでゲッターパワーアップマイナーチェンジをした末に、合体ロボへと改造される経緯を1クールかけてじっくり描かれている(この事について製作陣の一人の吉田プロデューサーも8話分かけたつもりが、1クールも費やしてしまったたことを「ゲッターロボ大全G」のインタビューでツッコまれており、素でズッコけたほどである。)のに対し、漫画版は最初から合体可能な機体として登場している。

またこの状態で物語中盤で中破するまで活躍している。


パワーアップも両者に差異があり、アニメ版は強化アーマーのGアームライザーを装着する形に対し、漫画版は機体そのものを強化する形(その際にゲッター號の頭部と腕部のデザインが変更されている)を取っている。また、登場人物が一部を除いて名称以外が異なっている点も特徴である。


スーパーロボット大戦シリーズに先行してロボットガールズZには登場(ネオゲッターが出れないのはプロトゲッター設定矛盾が起きる為だと思われていたが、ネオゲッターロボ設定のプロトゲッターは後にとある裏技で登場した)。

そして、満を持してスーパーロボット大戦X-Ωに参戦した。


玩具ありきの企画

ゲッターロボ號はアニメ展開が前提となっている作品であり、関連商品としての玩具発売も織り込み済みな企画な為(漫画のゲッター號もそれに準じた企画)、数あるゲッターロボの中でも当初から唯一玩具等の商品で「三体合体三変化」が、そのままの外観で実現可能なデザイン(ゲットマシンの構成はコアとなる部分に、腕にも足にもなるパーツが一対付いていると言う形式であり、後年の作品であるアクエリオンでも同様のコンセプトが見られる。)になっている。

現に、その変形試作玩具を見せてもらった石川賢氏が現行の連載を打ち切ってまでゲッターロボ號の連載を決定したくらいなので相当な事と言える完成度だったのだろう。

また、この変形試作を見せてもらった時は永井豪氏も一緒にいて、2人揃って夢中になっている様子がPS用ゲーム「ゲッターロボ大決戦!」の攻略本掲載の石川賢氏自身による漫画に記載されている。

またこの攻略本では、ゲッターロボ號は玩具に縛られていたとも述懐している。


その一方で、アニメスタッフ側はマジンガーリメイクとしての企画を進めていた事もあり、ダイナミックプロ玩具会社側の意見による変更が生じる事となった。

アニメ初期のエピソードゲッターが変形合体せずに武装中心にパワーアップする過程がそれを物語っており、玩具通りに合体可能となったのは1クール終盤からと当初から合体形態を描いている漫画版と比べても登場が遅い。

下記の通り、放送時期繰り上げの影響もあり、スケジュールがひっ迫し企画をまとめる時間が無かった事も関係あると言えなく無い。(そのせいで、磁鋼合体の発売スケジュールがずれ込んでいる。)

合体を売りにしていたはずのゲッターがなかなか合体しなかった事は、合体シーンを楽しみにしていた視聴者を落胆させる結果となった。しかしその一方で貧弱な装備でどうやって強敵であるメタルビーストを倒すかと言った駆け引きの演出評価する視聴者が存在したのも事実である。その点で言えば、新しいゲッターの道を切り開いた作品である事は間違い無い。


スーパーゲッター號も、その為のテコ入れと言え無く、その為に磁鋼合体サイズのGアームライザーを発売せずに新規でゲッター號本体を作り直すと言った手の込んだ販売方法を導入する事となった。そのおかげで磁鋼合体と比べるとゲッターのプロポーションギミック共に洗練されたものとなり、後年には復刻されるほどの人気ぶりとなった。


今後のゲッターロボ作品の在り方を決定付けたのも事実であり、一概に完全な失敗ともとれない重要な作品ともなっている。


余談だが、後年のガレージキット商品完全変形初代ゲッターロボは発売されている。ただし、各形態に相当アレンジが加えられているほか、ヘビーユーザーを想定した非常に複雑な変形機構であり、大量生産レベルでの生産は不可能であった。

しかし、2010年代でグッドスマイルカンパニーからマスプロモデルでの完全変形のゲッター玩具が発売した。アレンジこそされているものの、完成品で完全変形できるゲッターは今のところこれのみである。前述のガレキゲッターを踏まえると技術進歩がうかがえると言えよう。


登場キャラクター

主にCVはアニメ版。


メカニック

劇中でも「ゲッターロボ」と呼ばれているが、ゲッター線とは一切関わりが無い

世界観が独立しているアニメ版ではそもそも「ゲッター線」の設定が無くエネルギー源も「Gエネルギー」と言う曖昧なものになっている(一応G鉱石から発生するエネルギーという設定にはなっているが)。装甲素材重視していた影響と言えるかもしれない。


後述するコミカライズ版とネオゲではゲッター線関連の技術を使えない事情がある為、ゲッター線とは別のエネルギー(プラズマボムズと言うプラズマ系のエネルギー源)を採用、その影響でモーフィング変形が出来無いゲッターとして描かれた。

その為にゲッターと比べて苦戦するシーンが多く、場合によって窮地に陥る事もあった。


G鉱石

別名『磁鉱石』。その名の通り磁気を帯び変質した鉱石で、生成することで通常の金属の数十倍もの強度と柔軟性を兼ね備えた超金属「Gマテリアル」となる。通電することで磁気をコントロールすることができ、その特性を利用しゲッターを合体ロボとして再構成した。磁力フィールド同士のぶつかり合いで発生する膨大なエネルギー(Gエネルギー)は動力源として使用される。


G鉱石は磁場が強いとされる北極圏のみに存在する希少価値の鉱物であるため、プロフェッサー・ランドウは採掘基地を占拠しそれを利用したメタルビーストを開発、全世界に宣戦布告した。唯一G鉱石を使用しているNISAR所属の宇宙開発用ロボ「ゲッター」のみが対抗手段だが、非戦闘用だったため序盤は苦戦を強いられることとなる。

後にG鉱石結晶化技術を応用し、分子再構成で生成させたGマテリアル同様の強度を持つ複合素材(通称疑似Gマテリアル)と呼ばれる金属が開発されるが、磁力制御が出来ない分Gマテリアルより劣る。


元ネタは『マジンガーZ』の『超合金Z』で、採掘場所の限られる希少金属であることやそれ自体がエネルギー源となる点も同じ。ただし採掘場所は敵陣営という逆転現象が起きている。元はマジンガーとして企画されたものと考えれば納得のいく設定である。


ゲッターマシン

大幅な改造後のゲッターを構成する三機の戦闘機で、無印&Gで言うところのゲットマシン

それぞれに、バルカン砲ミサイルを装備している。

G鉱石から発生する磁力フィールドを利用しての分離合体が可能で、それぞれの形態(ゲッター號・翔・剴)を駆使して状況に応じた戦闘を行う。


また、今までのゲッターには珍しく直列での合体では無く、ゲッターロボ號・翔の場合は上半身下半身バックパックと言う形での合体構成になっている。ただし、ゲッター剴の変形はゲッター3の上に縦にゲッター1・2が並んでの合体となっているが、これは出力の関係上ジェネレーターを直結させる必要があったため。


合体時には光線通信機に変形するカセットキーゲッターフラッシャー』をコンソール中央部に、ゲッターフラッシャーを長方形に変形させて装填する必要がある。

これは、悪用防止の際のキーロックという意味合いも持っている。


戦闘機の名称は以下の通りだが、初代の各形態も同じ名称な為に混同するファンも多い。

その為、触媒によっては「ゲッターマシン○号」と記される事がある。


  • ゲッター1

搭乗者は、一文字號

群青色のカラーリングで、機体下部にローターがあるジャイロ型で、それを活かした高機動飛行を行う事が出来る。

とある回では後部のブースターを前方に出して姿勢を整えている

ゲッター號の上半身、ゲッター翔の下半身、ゲッター剴の腰・キャノン砲・バックパックを構成する役割がある。


  • ゲッター2

搭乗者は、橘翔

朱色のカラーリングで、空戦型であるが機首のドリルを使った突撃を得意とし、地中に潜り不意を突く等の戦法を取る事もある。

ナルキスとの最終決戦では、決死の突撃が突破口となった。

3機の中でも最高速度を誇り、機首のバルカン砲はゲッター翔の時でも使用可能。

ゲッター號のバックパック、ゲッター翔の上半身、ゲッター剴の下半身を構成する役割がある。


  • ゲッター3

搭乗者は、大道剴

深緑色のカラーリングで、ゲッターマシンの中では高出力を誇る双胴型の機体。

最終決戦ではスーパーゲッター號のブースター代わりとして活躍した。

ゲッター號の下半身、ゲッター翔のバックパック、ゲッター凱の上半身を構成する役割がある。


ゲッターロボ

第1~11話まで登場した、日本国際航空宇宙技術公団NISAR(ネイザー)の宇宙開発用ロボット。武装は持っておらず変形もしない人型のロボット。背部にはローターは無く、そこに搭乗ハッチが備えている。それとは別に前方にもハッチが築かれており、非常時にそこから出入りする場面もみられている。

コックピットはそれ自体がユニット化しており、状況に応じて移動も可能とされる。そのシステムは後の合体に活かされることとなる。

第3話で特殊ペイントを施され、ゲッター號同様のカラーリングとなった。

隼人のプロトゲッター

詳細は「プロトゲッター」の項目を参照


ゲッター號

本作品のゲッターロボの陸戦型であり基本形態

詳細は「ゲッター號」の項目を参照


ゲッター翔

本作品での空戦仕様形態。女性型であるのが特徴。おっぱいがある。

詳細は「ゲッター翔」の項目を参照


ダイナミワンドロ11月分まとめ

本作品での水中戦及び地中戦用形態。モヒカン無限軌道がある。

詳細は「ゲッター剴」項目を参照


  • スーパーゲッター號

ゲッター號Gアームライザーのパーツが合体した形態。

通常はGアームライザー(後述)本体に装着されており、使用時には分離してゲッター號に装着される。

詳細は「スーパーゲッター號」の項目を参照


その他

正式名称、「日本国際航空宇宙技術公団」呼称は「ネイザー」(他媒体でも、同じ施設があるが呼称は「ネイサー」となっている為に混同されがち)。

北海道サロマ湖の傍に建てられており、序盤のゲッターチーム本拠地となっている。元々は宇宙開発用のロボットを研究する施設であった。後に敵に強襲されて大破したが地下施設は無傷であり、司令塔のBIG NISARへとの上に新築される事になる。


  • Gアームライザー

朱色と白色の大型支援戦闘機。基本的に無人だが緊急時に対応するコックピットがある為に有人での操縦も可能となっている。

ライザーパーツにエネルギーを充填する役割を兼ねており、有事にはゲッターに射出・装着する。

詳細は「スーパーゲッター號」の項目を参照


  • バトルヘリ

NISARや自衛隊に配備されている戦闘ヘリ。

初期ではゲッターのサポートに回る事が多かったが、中盤以降は研究員移動等に使われた程度である。


  • 輸送キャリアー

初期ではゲッターを輸送する為に活躍、改造後の中盤以降ではバトルヘリの代わりにサポートの役目を担っている。

中破したゲッターを輸送する役目も担っているため活躍の場は多い。


漫画版のみに登場する米軍スーパーロボット

ステルス戦闘機に変形する。そしてゲッター號より一回り大きい。

複数登場している為に、相当の数が量産されているようだ。

後続機に大型爆撃機に変形するステルボンバーT4000が存在する。


主題歌

前期OP・ED

  • 「21世紀少年(21st Century Boy)」

作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之

  • 「GRIEVOUS RAIN」

作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之


後期OP・ED

  • 「ゲッターロボ號」

作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎、森の木児童合唱団

  • 「友だちになりたい」

作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎


漫画版

ゲッターロボ號アラスカ戦線

今は無き徳間書店刊行雑誌少年キャプテンにて連載されていた作品。

石川賢氏が手がける久々のゲッターロボ作品であり、幾分かアニメ版との共通点はあるものの、バイオレンスでド派手で熾烈な戦いを繰り広げるダイナミックプロ色・石川賢節の強い作品となっている。


一方で本作は80~90年代の間に培われてきたリアルロボットアニメのエッセンスを多分に盛り込んだ現代的な作風であり、政治や軍事的な都合によって活動を制限される主人公チーム途中で主役機が交代する展開神の如き力を秘めたロボットの登場など、様々なロボット作品から影響を受けている。


そして、アニメーション(アニメ版ゲッターロボ號)の終了を機に担当編集者助言によって石川賢氏のやりたいようにストーリー展開が行われた結果、後のゲッターロボサーガに連なる壮大な物語に組み込まれ、漫画版『ゲッターロボ』直系の続編となった。

今でも石川賢氏の、ひいては巨大ロボット漫画というジャンルの名作としてファンからは評価されている。


又、2000年に発売されたOVA作品『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』には、この漫画版の要素が多く盛り込まれている。しかし、諸事情によりゲッターロボ號がそのまま出せなかった為にネオゲッターロボが誕生する事になるがこちらもファンからは高評価を受ける結果となった。


立体化

ゲッターロボ號は元々、商品化を前提に変形・合体を視野に入れたデザインなのが特徴。

その為、大体は可変モデルとして発売されている(非変形モデルもあるが)。

ただし、他のゲッターより品数がそれほど多く無く、立体化に恵まれていないゲッターと言えなくない。


  • 1991年5月、ユタカから「DX磁鋼合体 ゲッターロボ號」を発売。ゲッターロボ玩具初の変形・合体を実現した。磁鋼合体に先行して、いわゆるプラデラスタイルであるゲッター號・翔・剴の合体モデルが発売、これらは各形態を重視したものであった。それ以外にもジャンボマシンダーサイズのブロー成型モデル『ジャンボゲッター』やソフビフィギュアも発売していた。
  • 10月に「スーパー合体 スーパーゲッターロボ號」も発売された。磁鋼合体より二回り大型化しているが、一部変形方法やギミックが異なる。付属のGアームライザーと合体して『スーパーゲッターロボ號』になる。ソードトマホークは磁鋼合体付属のものと異なり、刀身の取り外しが可能。
  • バンダイからもプラモデルと食玩(ミニプラ)が発売、どのモデルも3形態への変形合体を再現している。
  • 1999年に「スーパー合体 スーパーゲッターロボ號」の復刻版を発売。基本的には初版と変わらないが、シール素材や一部の成型色が変更されている。同時にブラックバージョンクリアバージョンも発売された。
  • エボリューショントイにて2016年に「ダイナマイトアクション スーパーゲッターロボ號」を発売。3体のゲットマシンが合体してゲッターロボ號が完成するが、ほかの形態への合体はオミット。Gアームライザーのパーツを装着してスーパーゲッターロボ號となる。限定で初期カラーのプロトゲッターも発売、劇中に登場した武装が付属する。
  • 2021年3月25日発売の「ホビージャパン5月号」にて、2021年9月に「超合金魂 ゲッターロボ號」を発売する事が発表された。価格は税込25300円。各形態のプロポーションを極力崩さずに完全変形合体を行う事が可能で、それとは別にプロポーション重視パーツ付属。ソードトマホーク(Gアームライザーに付属)と玩具オリジナルの武器(グレートハンマーを除く)は付属しない(逆に、当時の玩具では付属しなかった「ストリングアタック」のエフェクトパーツは付属)。Gアームライザーもプレバンで2022年2月に発売、オリジナルの全合体形態に組む事が出来る仕様となっている。
  • ほかにも原作版であるが非変形のガレージキットやアクションフィギュア、カプセルトイでも非可動フィギュアが発売している。

余談


  • 初期は『ゲッターアパッチ』と言う名で、発掘兵器と言う設定に頭部に軍用ヘリコプター型のマシンが合体すると言うマジンガータイプのロボットだった(マジンガーリメイクであったための名残。ヘリのデザインは後のバトルヘリに流用)。その後、完全合体型のモックアップが作成され、それが石川賢氏の目にかかり、本格的に合体ロボとしてのゲッターが始動した。

  • 本来であれば1991年4月に放送を開始するつもりだったが、脚本家スポンサーが大モメに揉めた前番組が、結果終了を2ヶ月繰り上げざるをえなくなったため、こちらも放送開始を2ヶ月前倒しするハメになった。その為なのか『磁鋼合体』のリリースが5月と中途半端な時期になってしまっている。また、本来の主題歌である「ゲッターロボ號」のレコーディングが放送に間に合わなかった為、苦肉の策として別のタイアップで使う予定だった「21世紀少年」が初期の主題歌となった、との事。

  • 本作のアニメ製作は前2作同様東映動画だが、広告代理店としてマクロスでおなじみのビックウエスト、キー放送局がテレビせとうちとかなり変則的なものとなっている。これは前々番組からビックウエストが担当していた為だが、この体制になった事で版権が複雑化してしまう原因を作ってしまう事に。スパロボ参戦の妨げとなってしまったのもこれが原因であり、ゲッター自体は参戦出来てもアニメ版のキャラが参戦が出来ない、と言う事態を引き起こしてしまう結果となった。版権が複雑でないゲッターに変更したのに、結果的に本作の版権が複雑化してしまったのは本末転倒と言えなくない。

  • そんなアニメ號の放送当時の評価だが、ユタカの玩具の出来に反してお世辞にも高いとは言えなかった。それもそのはず、今作が放送された1991年は勇者シリーズ第二作「太陽の勇者ファイバード」とエルドランシリーズ第一作「絶対無敵ライジンオー」が児童層のみならずアニメファンの人気を集めていたからである。1991年は、スーパーロボットジャンルの世代交代が起こっていた時期でもあったが、1クールの間にいつまで経っても合体しないゲッターを見るのに耐え切れなかった多くの児童層もそこへ流れることになってしまった。「月刊ニュータイプ」(角川書店)/「アニメージュ」(徳間書店)/「アニメディア」(学研)/「月刊OUT」(みのり書房)といったアニメ雑誌でもアニメ號は放送開始後一回だけ取り上げられたものの毎月の特集ページでもさほど取り上げてもくれず、「てれびくん」(小学館)や「テレビランド」(徳間書店)といった児童雑誌においても次第に「ファイバード」「ライジンオー」の人気に気圧される形となり、Gアームライザー/スーパーゲッター號登場後はフルカラーページから二色ページに追いやられひっそりと終わる結果となった。

  • アニメのコミカライズに関しても、キャラ原案だった永井氏が「マジンサーガ」にかかりっきりだったため、ダイナミックプロの安田タツオ氏が「コロコロコミックスペシャル」(小学館)で手掛けたものの、3話という短命かつ単行本未発売という有様。アニメが見れない未放映地域に配慮した映像ソフトないし廉価版総集編VHS(『スーパービデオセレクション』(バンダイ)/『ヒーロークラブ』(東映ビデオ))の発売もされておらず、かつてはダイナミックロボアニメの晴れ舞台でもあった「東映まんがまつり」も「週刊少年ジャンプ」原作アニメ中心の「東映アニメフェア」にシフトされた時期だったため、完全に初代ゲッターチームとの共演の場を摘み取られる形になってしまった。それがたたってか、今もなおゲッターシリーズであるにもかかわらず話題にも恵まれない不遇な状況になっている。さらにそれに拍車をかけるのが、石川賢氏による「本当のゲッターロボ」こと真ゲッターロボの登場である。アニメ終了後とはいえ、真ゲッターロボの登場する漫画版號の存在と終盤のストーリー展開が強烈すぎて、スパロボ参戦リクエストにアニメ號の票が入らなかったと言われたりもする。

  • ファンは「號の存在がなければ真ゲッターロボも『ゲッターロボサーガ』が生まれることもなかった」と評するが、それはあくまでも漫画版の話である。アニメ版がその後のゲッターないし東映ロボアニメの発展に貢献したとは言いがたい。現に、横山Pの「『ゲッターロボ號』のあとに『新マジンガー』が控えている」(双葉社『ゲッターロボ大全G』インタビューより)と意気込んだのとは裏腹に、後番は前番・前々番と同じ葦プロ制作の女児アニメ『花の魔法使いマリーベル』となった(ただしこちらもメインターゲットの評価は今一つだったため、後番組は年齢ターゲットが上のアニメが放送されることとなったのだが)。結局東映ロボアニメは時代の流れに乗り切れずにその看板を畳むことになり、『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』に至るまで約14年の沈黙を保つことになる(とはいえ、メインではないもののロボが登場する作品はある)。ただし、ガイキングは立体化はされているものの玩具主導の企画ではなかったため、アニメ號が正当な「30分のおもちゃCM」としては最後の東映ロボアニメと言えなくもない。


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東映動画東映アニメーション


マジンガーZ:リメイクする筈だったスーパーロボット

グレートマジンガーゲッター號足技に似た武装や剣を使う、強化アイテムが追加される等の共通点ががある。

アフロダイAダイアナンAゲッター翔ブレストボンバーが継承されている。

ボスボロットゲッター剴の顔に面影が残っている。


真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ:主に漫画版の展開を元に作られた作品。主役機ネオゲッターロボは本作に登場するゲッターロボ號がモチーフの一つになった。


鋼鉄ジーグ:磁力合体方式、玩具ありきの企画、スパロボ参加時期が遅い等の共通点がある。


ダブルオーライザー:ダブルオーガンダムオーライザーを装着するコンセプトスーパーゲッター號を参考にしている、との事。


世界各国のスーパーロボット:漫画版では、世界各国からスーパーロボットが参加し、プロフェッサー・ランドウのメタルビースト軍と交戦していた。詳細は当該記事を参照。


外部リンク

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