ネオゲッターロボ! 発進!
OVA「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」に登場したゲッターロボ。デザインは漫画版・アニメ版の『ゲッターロボ號』と『ゲッターロボG』を合わせたリメイクゲッターである。
概要
恐竜帝国の再侵攻に備えて、神隼人の製作指揮の下で『特務組織ネイサー』が開発した『新型のゲッターロボ』。
ニューヨークにおける巴武蔵の駆る初代ゲッターロボの自爆によって、ゲッター線の使用が禁止(最終兵器であった真ゲッターロボも封印処置)された為、エネルギー動力源をプラズマ駆動エンジンにしたゲッター線を一切使わないゲッターロボである。
(思いっきり、ゲッターロボの定義に矛盾してるが、気にしてはいけない。)
プラズマ駆動の為に、エネルギーが有限と言う弱点があるが、恐竜帝国の新型メカザウルスとも十二分に渡り合える性能を有している。
操縦性もレバー操作と音声入力と言う簡単な仕様になっている為に、素人でも動かせるが、ゲッターシリーズの名物「殺人的な加速」は依然そのままなので、パイロットには常人離れした身体能力が求められる(劇中では、練習機に乗ったテストパイロットが「顔が千切れる~心臓が飛び出る」と操作不可能に陥り空中分解を起こし爆死してしまった。)
ゲッターロボの「三人乗ってないとフルパワーを出せない」事も同じで、劇中ではそれが一因となって危機に陥るシーンがある。(人数が足りなくても、全形態に変形や稼働自体は可能ではある。)
因みに上述の通り、ゲッター線は一切使っていないのだが、変形合体する玩具にする必要性がある以上、ちゃんと変形できるようにデザインされていた『ゲッターロボ號』とは違い、物理を無視したモーフィング変形に近い変形合体を行う。(この辺りはゲッターロボ特有と言える。)
尚、他のゲッターロボが『ゲッター1=攻撃力に優れた空戦型』、『ゲッター2=スピードに優れた陸戦型』、『ゲッター3=パワーに優れた海戦型』であるのに対し、ネオゲッターロボは『ネオゲッター1が陸戦型』、『ネオゲッター2が空戦型』、『ネオゲッター3は海戦型そのまま』である点が挙げられる。(破壊力がゲッター1が一番なのは変わらない。)
また、他のゲッターロボが合体時の掛け声が「チェンジゲッター◯◯!」なのに対し、ネオゲッターは「ゲッターチェンジ!」である。
ゲットマシン
- ネオイーグル号
- ネオジャガー号
- ネオベアー号
変形バリエーション
ネオゲッター1
陸戦型で総合的な攻撃力は全形態で最も高い。メインパイロットは一文字號。
武装
ゲッター3のゲッターミサイルの応用かと思われる。
チェーンの部分はそのまま切断武器にも応用が出来る。
- プラズマサンダー
ネオゲッターロボ(ネオゲッター1)最大の武器で、プラズマエンジンの出力を最大にして巨大なプラズマをぶつける大技。
デメリットとして燃料をちぎって投げるようなものなので、使うとエネルギーを大きく消耗する(少なくとも一度の戦闘で最低2回は撃てる)が、メカザウルスやプロトゲッター程度なら纏めて葬る威力の上、発射後にプラズマを自由にコントロールして、大量の敵も一発で一掃が出来る優秀な武器である。
OPでは、この技で帝王ゴールの起動させたUFOを撃墜している。
OVA版では登場していない武装で、初出は小説版。
正確には、OVA版の中で敷島博士が試作していたガトリングガンをゲッター用にスケールアップしたもの。敷島博士が劇中で「これをスケールアップして装備させれば、ネオゲッターは無敵!」と言っていたのを再現したもので、スーパーロボット大戦Rでは実装されている。後に参戦したスーパーロボット大戦GC・スーパーロボット大戦XOでは実装されていない。
この他リボルテックヤマグチのフィギュアでは、ナイフとP90を模したマシンガンが付属している。(玩具オリジナル武器。)
ネオゲッター2
空戦型でスピードは最も高く、アメリカから日本まで短時間で移動可能。(作中でも「マッハ7を軽く超す」と言う研究員の科白がある)メインパイロットは橘翔。
武装
他のゲッター2シリーズと違い。両腕がドリルとなっている。
従来のシリーズならば、ドリルとシザーアーム、(ゲッターライガーはドリルとアンカーであるが。)
- ドリルアームガン
媒体によっては「ドリルアームショット」名義の場合もある。
- プラズマソード
右腕先端から発生させるプラズマエネルギーを集束した剣。
使用時にはドリルの先端が、マニピュレーターになる。剣術の達人である翔の技量と合わさり鋭い切れ味を持つ。
ネオゲッター3
三形態で最もパワーが高い海戦型。(劇中では水中での戦闘シーンは訓練シーンのみ。)
普段は二足歩行だが、キャタピラを出して『タンクモード』に変形可能。メインパイロットは大道剴。
武装
- ゲッタートルネード
- プラズマブレイク
背中の突起物から、プラズマエネルギーを放射する。破壊力は抜群である。
この他、二足歩行時の足の裏のバーナー(ネオジャガー号のジェット部分か?)から高熱を出して敵をドロドロに溶かしたりしていた。
特殊武装
初出は小説版。盾のような形をした外付けのゲッタービーム照射装置。
腕に装着し、大気中のゲッター線を吸収・集束して放つ。外付け武装なのでどの形態でも使用出来る。作中ではネオゲッター1・ネオゲッター2が使用していた。
真ゲッターロボ(真ゲッター1)のゲッタービームには、さすがに劣るもののかなりの威力がある。ゲッター1以上ゲッタードラゴン以下くらいだろうか。
劇中の活躍
一話
白色の試作ネオゲッターロボが登場。ネイサー基地の上空でパイロット候補生(EDクレジットでは黒田中尉)、橘翔、大道剴の3名が合体訓練を行っていた。しかし、パイロット候補生がゲットマシンから来る強烈な負荷に耐えられなくなっていた。翔と剴は救出を試みるも、パイロットは事故死してしまい『ネオイーグル号』も消失してしまう。
場面は変わり、深夜の豪華客船。その中で行われていたのは闇組織の賭けプロレスでファイトマネーを稼いでいた一文字號がいた。
ある一試合で戦っていた相手が恐竜帝国の恐竜兵士だった為に號は襲われてしまうも、素手とゴングで完膚なきまで叩きのめしたのであった。その光景を影で静観していた神隼人は號の力を見込みが強引に選定される事となった。
しかし、恐竜兵士が『メカザウルス・ドバ』に乗り込み豪華客船を破壊。號と隼人はドバに襲われそうなる(その中で號は生身でメカザウルスに立ち向かっている)が、間一髪の所で輸送キャリアーに運ばれてきた翔と剴、そしてネオゲットマシン3機が現場に到着し救助される事となった。
そして隼人、號、翔、剴はネオゲットマシンに乗り込みそのまま、ぶっつけ本番で合体し『ネオゲッター1』に合体変形に成功。深夜の都会にてネオゲッターロボとメカザウルスの戦いが始まったのであった。『ドバ』が『ネオゲッター1』にタックルをした際に隼人は負荷に耐えられずに吐血。それを見た號は操縦を交代し『ネオゲッター1』で対峙『ドバ』に再び立ち向かっていく。
ショルダーミサイルやチェーンナックルで対抗するもやや苦戦を強いられていたが、必殺技のプラズマサンダーでドバの撃破に成功した。
二話
ネーサー基地の上空で號、翔、剴の3名は完成したネオゲットマシンで合体訓練を行っていた。翔がメイン操縦の『ネオゲッター2』へ変形しようとするも、慣れない操作に戸惑う號。痺れを切らした號は強引に合体を行う。変形は失敗…と思われたがなんと一発で成功を果たす。
3機は『ネオゲッター2』へ変形。そのまま高空へ飛びマッハ7を超える高速飛行を行った。
その後、分離を行い剴がメイン操作の『ネオゲッター3』へ難なく合体を成功させる。そのまま急降下で湖に入水し、潜水艦から発射された魚雷をゲッタートルネードで撃破し訓練を無事に終えた。
その後しばらくして、アメリカ合衆国(ワシントンD.C.)が『メカザウルス・ブル』や『謎の隕石』に襲われてしまう。
その猛攻を食い止めるべく『テキサスマック』が出撃するも苦戦を強いられてしまう。
テキサスマックに乗っていたのは翔の親友であるキング兄妹だった事もあり、管轄外だったのだが(親友を救うべく)號らは『ネオゲッター2』で救援の為に出動し、そのまま『ブル』をプラズマソードであっさりと撃破。
次に隕石攻撃を行う衛星兵器を破壊しよう試みるが、ネイサー基地近くに『メカザウルス・モバ』が出現し選択を迫られるも、ジャック・キングが「衛星兵器はこちらで破壊する。」と宣言し(テキサスマックはハイパワーライフルで狙撃し撃破に成功。)した為、『ネオゲッター2』は日本へ緊急帰国。
空中で『ネオゲッター3』に変形し急降下『モバ』の攻撃からネイサー基地を守り、格闘戦に持ち込み力技でなぎ倒した後にプラズマブレイクであっさりと倒す活躍を見せた。
三話
帝王ゴールが復活した事で真ゲッターロボの封印解除を行う為に、早乙女研究所を訪れた號と隼人。
しかし、研究所は恐竜帝国のバット将軍らが侵入しており乗っ取られていたのだった。
しかも、乗っ取られただけでなく地下に保管されていたプロトタイプ・ゲッターもニオンらに奪取されてしまう事態に陥っていたのだった。
そのプロトタイプ・ゲッターに襲われる號達。間一髪の所で翔と剴が『ネオゲッター2』で駆け付けて2人を逃がす事に成功する。
號を欠いて全力を出せない状況ながらも、『ネオゲッター1』に変形しニオンが率いるプロトタイプ・ゲッター軍団相手に奮闘するが、二発目のプラズマサンダーをバリアーで防がれる。『ネオゲッター3』に変形してパワーで立ち向かうも、数の暴力に追い詰められる。
もはやこれまでかと思われたその時、『真ゲッターロボ』起動の余波でプロトタイプ・ゲッター軍団は機能停止したが、続けて登場したバット将軍の駆る『メカザウルス・ボア』の前に危機に陥るも、號が乗り込んだ『真ゲッター1』に翔と剴は乗り換えた為にネオゲッターロボは役目を終える事となった。
四話
合体形態では稼働するだけのエネルギーが残っていなかったのか、『ネオイーグル号』のみが登場。竜馬と隼人が乗り込み、都市を攻撃する帝王ゴールの下へ急行する。その最中で市民の避難誘導や子どもを救出した他、後から駆け付けた敷島博士らも乗り込み帝王ゴールのUFOに突入。その後もテキサスマックと共に真ゲッターロボの援護を務めた。
余談
- ネオゲッターロボを見て「各形態がゲッタードラゴン、ライガー、ポセイドンに似てる。」と思ったかもしれないが、メタ的な事を言えば、このネオゲッターロボ、実は諸事情で誕生したゲッターなのである。元々『漫画版ゲッターロボ號』を登場させる予定だったのだが、版権的都合で出せなかった。その代打として『ゲッターロボG』をベースに『ゲッターロボ號』の要素を入れて誕生となった。
- 武器の項目を見て「…あれ? ゲッタートマホークは?ゲッタービームは?」と思った(ゲッターの好きな)方もいると思うが、実は、意外にもゲッタートマホークに類する白兵戦用の武器やゲッタービームを持っていない。
- OVAのタイトルは「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」だが、いつものように劇中で真ゲッターロボと戦うシーン一切は無い。(OPでワンカットにあるだけ。あとは握手くらい。)
- スーパーロボット大戦では真ゲッターロボに乗り換えが前提となっており、扱いは良くない。ファイナルダイナミックスペシャルへの参加も今のところ無い。
- デザインは凄くカッコイイのだが、如何せん『前半ロボ』と言う立ち位置故に、後半まで残るような設定がされにくい環境にある。デザインは異なるがゲッターロボ號の方が参戦さえすればF・D・Sへの参加の可能性は高い。
- これまでのゲッターロボ系列も同じ仕様であるかは語られないため不明であるが、地味に「スーパーロボットのパイロットが武器名・技名を叫ぶ必要性とは?」というお約束に「音声認識によりレバー操作がマルチ入力になる」ためという回答を提示した機体でもある。
関連タグ
ゲッタードラゴン、ゲッターライガー、ゲッターポセイドン:ネオゲッターロボのデザイン元。その1。
ゲッター號、ゲッター翔、ゲッター剴:ネオゲッターロボのデザイン元。その2。
真ドラゴン、真ライガー、真ポセイドン:ゲッターロボGが元ネタで、ネオゲッターロボの先輩。
君は完璧で究極のゲッター:2023年に突如として話題になったミーム。23年越しにネオゲッターロボが注目を浴びる事となった。