概要
早乙女博士がゲッターロボを作り上げた研究所。浅間山の麓に存在する。メジャー作品で喩えると『マジンガーZ』で言う所の光子力研究所に当たる。不思議なエネルギー、ゲッター線について研究している。
テレビアニメではごくまともな宇宙開発の研究所なのだが、ゲッターロボサーガでは早乙女博士がすんごい危険な人物として描かれ、その影響でOVAでは早乙女博士がマッドサイエンティスト化することが多々あり、武装組織になっていることもある。
OVA新ゲッターロボでは、物語初期は「研究所」と呼ばれていたが、後半になるにつれ「基地」と呼ばれる事の方が多くなっている。
爬虫人類や鬼などの人外軍団との戦いに明け暮れているため研究所職員の殉職率は空想科学作品の中でも群を抜いて高く、只の研究員であってもいざ戦いとなれば普通に戦闘に参加している。あ、勿論テレビアニメ版は除く。
漫画版の早乙女研究所は完全な科学武装要塞であり、巨砲ナバロンや地雷砲、広域光学バリヤーや対空ミサイルなどなど殺る気満々な装備で一杯である。恐竜帝国や百鬼帝国との攻防に明け暮れた結果、年を経るごとに戦闘要塞化していった。ゲッター線の研究とゲッターロボの開発を目的としているが、敷島博士を中心にオリジナル兵器の開発も行っており、世界一物騒な研究所と化している。
ゲッターロボGの進化と暴走によって廃墟と化し一時は遺棄されたが、『ゲッターロボアーク』にて神隼人が新司令を務める形で復活。異次元の侵略者アンドロメダ流国との戦いのために更なる武装強化を施された。
もはや研究機関というより大規模な独立武装勢力なのだが、人類最後の砦でもあるため半ば野放しにされている。研究所の職員達もゲッターチームの面々と同じようなメンタリティの連中ばかりであり、好戦的でバイタリティ溢れる野蛮人の巣窟と化している。
こんな無茶苦茶な組織ではあるが、一応日本政府の傘下に入っている公認研究機関である。
基地施設
第一作『ゲッターロボ』の時点では浅間山の崖から張り出したアーチ型の地上施設であり、ゲッター線収集塔と呼ばれるアンテナタワーが建っているのが特徴。赤い光のドーム状の「ゲッター線バリア」を備える(光子力バリアのように部分的に割れたりはしない)。地下部分にはシェルターが存在し、地上施設が破壊されてもある程度の攻撃に耐え凌ぐことが出来る。また、付近の山には先述の二連装砲「ゲッターナバロン砲」が建設されている。漫画版では試作型のゲッターロボと思しき無数のロボット群が廃棄された「ゲッター試作機の墓場」が存在しており、以降のシリーズでもたびたび登場する。
『ゲッターロボG』では地上施設がドーム状の「フォーダムG」に変更され、「新早乙女研究所」として生まれ変わった(一般的に早乙女研究所というと、このフォーダムGを指す事が多い)。ゲッター線収集装置は360度回転可能なアンテナに変更されたほか、バリアに代わって基地施設自体をドーム内に格納するという防御システムが採用されている。地下シェルターも健在で、ゲッターロボGを地下で改修する事も可能な地下研究所も存在する。
このフォーダムGはアニメ版では百鬼科学要塞島の突撃によって破壊されたが、地下シェルターのおかげで所員の多くは無事だった。
一方、漫画版では百鬼帝国の総攻撃でフォーダムGが破壊されたのち『真ゲッターロボ』の時期に修復されたが、メルトダウンしたゲッタードラゴンから放射された超高出力のゲッター線により竜馬、隼人、敷島博士(アニメ版アークでは前述の3人に加えて伊賀利)を除く全所員が消滅した為、封鎖された。同時に周囲の山林は焼け野原と化し、フォーダムGも原型は残ったものの焼け爛れた廃墟と化している。『ゲッターロボ號』の時代には高濃度ゲッター線の影響で物質の結晶化現象が起こっていたほか、消滅したはずの所員や帝王ゴール、ブライ大帝の幻影が徘徊し始める怪奇スポット化していた。
『ゲッターロボアーク』では廃墟と化した旧早乙女研究所の下に、浅間山全体を切り崩すような形で巨大な地下要塞が建造された。有事にはゲッターロボ部隊の発進口や、敷島博士製の無数のミサイルランチャー「クジャク」が地上に出現して外敵を排除する。本来は旧施設を解体して施設を新造すべきだったのだが、様々な事情で旧エリアを残したまま増築される形になったらしく、カムイはこの状況を「研究所自体が進化してきた」と評している。また、浅間山の地底にはゲッタードラゴンが未だゲッター核分裂を続けながら眠る「地獄の釜」が存在する。
OVA版では『世界最後の日』でゲッターロボG(號)版、『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』で初代版が採用。『新ゲッターロボ』では初代版→G版→アーク版と研究所が進化していく様が描かれている。