概要
一年戦争当時の地球連邦軍の物資輸送任務を担っていた輸送機である。ペイロード160tとかなりの物資を輸送することが可能で、VTOL機能も持つ為に滑走路の未整備な最前線への補給活動に最適な機体であった。
特徴
三脚のやぐらの上に胴体を乗せたような形状をしており、本機の最大の特徴である輸送用のコンテナはやぐらの脚の間に挟み込まれるような状態で懸下されている。また、高翼配置である。機体色はイエロー。
やぐらの足にあたる部分にローター、胴体上部に四つ、主翼下に一つにジェットエンジン、やぐらの足にランディングギアが剥き出しの状態で備えられている。
コンテナは脱着式であり、それ無しでも飛行は可能である。
コンテナを懸垂運搬したことによる荷役時間の短縮、後退角の少ない長大翼採用による短距離着陸性能の獲得、降着装置に低圧タイヤとダクトファンによるエアクッションを組み合わせたことによる不整地への着陸が可能である点が挙げられる。
ちなみに、コンテナは機体の形状との兼ね合いから飛行中は後部のシャッターしか開閉できない。
なお、この莫大なるペイロードによってモビルスーツも輸送可能であり、一年戦争末期にはモビルスーツ専用コンテナが開発され、空挺用MSの運用が可能になっている。戦後にも輸送任務に従事している。
武装
基本的に連装機関砲塔が数基あるのみで、その火力は自衛用の域を出るものではない。「機動戦士ガンダム外伝THE BLUEDESTINY」に登場した、モルモット隊の型では、他にミサイルを装備するなどして火力を強化している。(小説版より)
劇中での活躍
1st
地球連邦軍第136連隊のマチルダ・アジャン中尉が指揮する輸送部隊が運用していたことで有名である。
この部隊は、本来なら敵制空権下への強行輸送を考慮してない本機で、公国軍勢力圏内にあるホワイトベースへの補給を護衛なしで一度ならず敢行している。
全く戦闘向きではない本機であるが、黒い三連星のドム三機によるホワイトベースへの襲撃に際しては、修理中で動けないホワイトベースを援護するために出撃している。照明弾を投下する等の支援活動を行うものの、ドムのジャイアント・バズーカが命中して1機撃墜され、マチルダ・アジャン中尉の隊長機に至ってはガンダムが2度目のジェットストリームアタックで苦戦する中、黒い三連星のチームワークを乱すために機銃掃射をしながら割って入ったが…
他作品
作品ごとにデザインが異なり(『0080』『0083』は同デザイン)、今のところそれぞれがミデアと呼ばれる別々の機種なのか、バリエーションであるのかの公式な設定は無い。しかし、『0080』『0083』におけるミデアにはC-88という型式番号が割り振られており、このタイプをミデア後期型とする場合もある。
0080
第1話に登場。冒頭の舞台となる北極基地に駐機している。ハイゴッグのバイスクローでコクピットを潰された。
0083
第3話に登場。ジム・カスタム3機とジム・キャノンII2機、及びパイロット達をトリントン基地に輸送した。
第08MS小隊
第9話に登場。アプサラス計画の開発拠点を捜索する第08小隊を輸送した。
サイドストーリーズ
ミッシングリンクの章にスレイヴ・レイス隊の旗艦として登場。
0080系の見た目で真っ黒に塗装されている。爆撃や機銃といった攻撃性能持ち。
SDガンダム GGENERATION GENESISに『ミデア後期型(レイス仕様)』 名義で出ている。
THUNDERBOLT
本編第二部から登場し、ペガサス級強襲揚陸艦「スパルタン」への補給物資輸送、及びアトラスガンダムの輸送を行っている。自衛武装の類は確認できないが、両翼部に迎撃機のコア・ファイターを格納できるカタパルトが増設されており、ジオン残党軍のドップ航空部隊と交戦している。
スパロボでの扱い
初出は第2次スーパーロボット大戦。
旧シリーズでは、本機の救出シナリオが半ば定番となっていたが、近年はあまり見なくなった。
シリーズによってはNPCだったり敵として登場することがあり、特に後者は所持資金が多い。
スパロボαでは、ドクターJが搭乗しヒイロ達の新しいガンダムを運んでくる。が、オーラバトラーに襲われており、守り抜かなければならない。他にいるミデアを撃墜されずにクリアすると強化パーツが手に入る。
搭乗者はマチルダ・アジャンの他、前述のドクターJやブライト・ノア(スーパーロボット大戦64)、アギーハなど。
その他
ギレンの野望ではその使い勝手の良さからかジオン勝利以降もジオンの輸送機として流用されている。
関連タグ
回復魔法 補給艦と言う特性のためか、SDガンダム外伝では回復魔法として「ミディア」の名前が当てはめられている。
ちなみに全体回復魔法の元ネタはこっち。