「人間狂って結構、それが戦争だ」
「降伏はする。しかし、ガンダムは渡せん」
「いいじゃろう。ヤツを完璧な兵士にしてみせよう。…しかし、オペレーション・メテオで地球人類を葬って、コロニーの指導者だった英雄『ヒイロ・ユイ』が喜ぶとでも思っているのか…」
概要
CV:稲葉実
ドクターJとは、『新機動戦記ガンダムW』のキャラクター。
ウイングガンダムの開発者であり、ビーム兵器開発の権威者。
本名はジェイ・ヌル。
かつては指導者ヒイロ・ユイの支持者の一人だったが彼が殺された同時期に起きたテロで重傷を負っており、体のほとんどが義体である。そのヒイロとは学生時代からの腐れ縁。
マッドサイエンティストでヒイロ・ユイを戦闘マシンに育て上げた張本人だが、ヒイロの数少ない理解者の一人でもあり、非情な性格へと育成したのも本人ではなくデキム・バートンの意向によるもので、本当は彼を純粋な良い子であると知っている。
初登場は第5話でレディ・アンの策略で養父を殺されたリリーナ・ドーリアンを助け、その際にヒイロの目的を教えた(彼女を助けたのはヒイロと同じように純粋で優しい目をしていたから)。
とんでもない超兵器を量産した科学者だが倫理観や良心は至って真っ当。コロニーを地球へ落下させるというオペレーションメテオによる大量虐殺をよしとせず、ガンダムによるOZへの限定的な破壊工作に留める(実際に『Endless Waltz』作中で本来のオペレーションメテオに反対している)、機体の過剰なまでの高性能とゼロシステムがもたらす危険性を危惧してウイングゼロの開発を中断する、モビルドールに「戦争がゲーム感覚になる」として反発する(奇しくもトレーズも同じ考えだった)等、所々でその人間性を垣間見ることができる。
また、脅されてもただでは屈しない強かな人物でもあり、レディ・アンがコロニーを盾に取った時にはコロニーに危害を加えないように降伏を宣言したり、OZに降った振りをしてガンダムを強化したり、ホワイトファングに捕らわれた際にはリーブラの主砲を撃つ度に壊れるよう意図的に欠陥を仕込む(しかも5博士以外誰にもわからないように)といった工作をして暗躍していた。
TVシリーズの後日談を描くGUNDAM_EVOLVEの一編にも登場している。
関連タグ
バスク・オム / フリット・アスノ - ゴーグルをかけた、ガンダムシリーズのキャラクター。後者が年を取った姿は何気に彼を思わせる(ガンダムを作ったと言う点も同じ)。