原理
爆発反応装甲(Explosive Reactive Armour:ERA)は追加装甲の一種で、砲弾などが着弾した際、その衝撃で爆轟を発生させたり、メタルジェットや着弾の圧力により中に詰まっている爆薬を爆破し、外板を飛ばすことで本体を防御するのである。
爆風によって飛ばされた外版により砲弾そのものを破壊するだけでなく、爆発により生じた圧力によりHEATのメタルジェットの侵徹を阻害する。
ただ、周辺への爆風などの影響が出るため、二次被害を及ぼす
もっとも、HEAT弾は構造上着弾箇所以外にも周辺にも被害を及ぼし、HEAT-MP弾であれば更に大きな被害を及ぼすため、ERAがあってもなくても二次被害は変わらないという意見もある。
利点
- 追加装甲である為、搭載車両がよほどのものでない限り、既存車にも搭載できる。
- スラットアーマー等に比べて追加しても車両のサイズがほぼ変わらない。
- コンタークト5ではAPFSDS弾の侵徹体には鋼板を側面から当てることで侵徹体を砕き、タンデム弾頭のHEAT弾に対してはサブ弾頭を起爆させることで無効化できる。
欠点
- 反応時に、周辺に爆風を及ぼすので、歩兵などが随伴した場合、死傷者が発生する。
- 反応したERAの爆燃により作動した周囲のERAも反応してしまうことがある。
- 反応時の爆発の衝撃に加えてERA裏側の鋼板が主装甲に向かい吹き飛ばされる為、主装甲板が破壊されることがある。
- 反応できるのは一度のみ。
- 対策がされた新型でない限りタンデム弾頭のHEATやAPFSDS弾には効果が薄い。
- コンタークト5ですら対策がされたHEATが出ており、優位性はそこまでではない。
採用例
主に装甲戦闘車両に搭載されており、旧東側が今でも採用している。
ソ連のT-55、T-64、T-72、T-80、T-90やウクライナのオプロート、アメリカのM60パットン(A3型、湾岸戦争時)、M1エイブラムスTUSK、フランスのAMX-30、イスラエルのマガフ、韓国のK2、中国の99式戦車などが採用している。
別表記
リアクティブアーマー ERA(Explosive Reactive Armor)
関連タグ
装甲 弁当箱
HEAT 徹甲弾
チョバムアーマー:英国製の複合装甲であり、まったく関係がない…はずだったのだが。
ガンダムバルバトス:第5形態にて胸部保護の為に増設されたが、実際の描写は接合部が爆発して分解排除される追加装甲という扱いであった。
イングラム(レイバー):劇場版2作目で装備。防弾チョッキ状のジャケットにチューブ状の爆薬を内蔵しているため、ERA搭載車両と異なり箱が並んだ外見はしていない。