歩兵とは
以下の二つの意味が存在し、読みも異なる。
本項目では、1.について主に扱い、2.についても説明する。
軍隊の歩兵
最古かつ最も基本的な兵科。歩兵の存在しない軍隊は存在しない。
戦場にたどり着くまでは馬や自動車、飛行機などさまざまな移動手段を用いても戦闘中に徒歩で行動する兵士は歩兵である。
最も柔軟性の高い兵科でもあり、あらゆる戦場で姿を見ることができる。自衛隊用語では普通科という。
いかに軍の機械化が進んでも、諸兵科連合を構成したり、都市・拠点を確保したりする歩兵の存在が不可欠である。視野が極端に狭く背後からの攻撃に脆弱な戦車は随伴歩兵を必要とするなど、機械化が進んだからこそ必要ともされている。
戦場へパラシュート降下する空挺兵、ライフル狙撃専門の狙撃兵、戦車への攻撃に特化した対戦車特技兵など、特別な訓練を受けた歩兵もいる。
その中でも、特に高度な知識や技能を習得した隊員で構成されるのが特殊部隊である。近年は非対称戦への要求が高まり、敵地への事前潜入工作やテロリストへの対処といった、特に危険で専門性が高い任務(特殊作戦)に従事する特殊部隊への需要が増している。陸上自衛隊では、特別な課程教育をクリアした隊員にレンジャー徽章が与えられるが、レンジャー有資格者のみで構成される普通科小隊も存在する。
この歌は自衛隊になっても歌い継がれているが、タイトルは歩兵の本領である。普通科の本領と言った替え歌は無く、歌詞もそのままで、教育を受ける駐屯地やその教育の種類によっては、忘れられないぐらいに歌って覚える場合もあるという。
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将棋の歩兵
将棋において自陣の先頭1列を陣取る駒。前に1マス動けるのみだが、と金として成ると金将と同じく縦横と斜め前に1マス動けるようになる。チェスのポーンに相当する。
駒そのものの価値は高くないものの、対局開始時に各9個所持しており、純粋な数の暴力を利かせられる。また、取られてもそれほど痛手ではないため犠牲にすること前提でより上位の駒を取ったり、「と金」として先陣を切らせたりと重要な役割を担う。
歩兵のみに適用されるルールがあり、二歩と打ち歩詰めは有名な反則である。
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余談
「歩のない将棋は負け将棋」という格言がある。将棋において最弱な駒とされ、重要度が一見最も薄いように見える歩兵が、実は攻守によく働き、勝敗に関わる必要な駒であるという意味であるが、チェスには「ポーンはチェスの魂」という同じ意味の言葉があり、これは軍隊の歩兵にも通じる。おそらく軍隊が存在する限り、今後も変わることは無いだろう。