軍隊(ぐんたい)とは武装集団のうち、特例の組織(国家もしくはそれに準ずる組織)の機関として存在する武装組織のこと。
一般的に英語においてかつArmyと表記される。
目的
「外敵に対する防衛」が主要任務であるが、有事における治安維持、災害時の救助活動、対テロ作戦、さらに国際連合の要請に応じた平和維持活動も重要な目的となっている。国内の情勢が不安定な国では、外敵への対処よりもむしろ国内の反政府組織(ゲリラ、テロリストその他)への対処が主要任務になっている場合がある。
第二次大戦後、核兵器の登場により核保有国同士の直接衝突が無くなり、第三次世界大戦は現在まで起こっていない。多くの国は積極的な侵攻作戦には従事せず、海外への軍事行動は多国籍での作戦への参画にとどめている。日本の自衛隊も直接的な軍事侵攻には参加しないが、アフガニスタン紛争などで後方支援に参加した。
モナコ、コスタリカ、サンマリノ共和国などのように経済上の理由や、軍事戦略的な価値が低く実力組織を持つ意味が薄いなど、様々な理由により正規軍を持たない(持てない)国もある。その場合は保護国となり他国の戦力に依存していたり、準軍事組織が正規軍に相当する組織となっているが、保護国になるほどの価値を有さない、財政等の理由から準軍事組織ですら持つことが難しいので軍隊に相当する組織も持たない国もある。パナマやドミニカのように他国の介入や軍がクーデターを起こしたために軍を廃止した国もある一方、ルクセンブルクのように情勢の変化により軍隊を持つようになった国もある。
軍隊は有事には外敵に対する防衛として軍事作戦を行うが、平時には他国の侵攻を思いとどまらせる抑止力としての機能を果たすことを期待されており、その一環として国際軍事交流も行われている。
機能としてはこのような存在であるが、軍隊とは詰まるところ暴力機関であり、それも存在しなくていいのなら、それに漉したことがない」と、どこぞの魔術師が揶揄しているとおりで、いざ戦争ともなると、いの一番に規定違反、犯罪行為を行うのもこの軍隊である。
この発言を残した人物は、軍籍の身分でありながら軍隊が嫌いという特異な気質であることも留意されるべきだが、確かに統率が取れていない部隊ともなると、武器を持った無法者と何ら変わりが無いことは、人類が幾度となく体験してきた戦争の歴史が証明している。
アインザッツグルッペンのような、虐殺のために存在した部隊すらあったほどである。
結局の所、直近の大戦であった第二次世界大戦でも、連合軍・枢軸軍のどちらも国際法など守らずに、同類の戦争犯罪を犯している。
ただ、この大戦で連合軍が勝利したため、少なくとも公に戦犯を問われなかったというだけで、まさに、勝った者が歴史を作る、勝てば官軍である。
・・・尤も20世紀末以降の、デジタル技術・ネット環境が揃った時代では態々自身の犯した戦犯行為をネットに上げた愚か者が軍事法廷で裁かれたり、作戦遂行で非戦闘員を不必要に殺傷してしまい指揮官が「作戦資料の誤りだった」と苦しい釈明に追われたりするようになっている。
こういったネットワーク社会に移り変わる以前にも、カティンの森のような重大事件が公表されており、前世紀のような「昔の話で証拠が残ってないし、関係者も老齢・死去しているから調べようがない」といった逃げ口上は、もはや通じない様相となっている。
こういった点では、少なくとも「良きにせよ悪きにせよ、事実は確実に残る」時代になったと言える。
また、暴力機関としての軍隊が必要がなくなったからと、無くしてしてしまうのも災害等の際に困るのである。高い自己完結性を持つ組織というものは専門的な組織には劣るものの自己が保有する能力のみで一通りのことが可能で、救助のみならずそれを行う場を整備する事から始めることが出来る。(通常の消防等の救助隊ではインフラが破壊されていたらそれを復旧、もしくは持ち込んで使えるようにするというのは不可能で、専門家による復旧や調達、輸送等の他業種の手が必要となる)
更に場所を問わずに出動可能で連携や命令伝達に無駄がなく、戦闘能力を有しているので治安維持などの法執行機関と同様の活動も可能となっている。
組織
軍隊は概ね陸海空の3軍及び情報組織、軍政・軍令組織等によって成り立っている。
また実働部隊は3軍に海兵隊等を加える場合もある。
また、準軍事組織として沿岸警備隊、民兵組織等が含まれる場合もある。
なお、米沿岸警備隊は有事の際合衆国海軍第1艦隊に編入される。
日本において認識は薄いが、米沿岸警備隊は平時においても軍事組織とされている。
日本の自衛隊(陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊)は日本国憲法第9条による制約から国内法では軍隊として扱われないが、諸外国からは有力な軍隊とみなされている。
日本の沿岸警備隊に当たる組織としては海上保安庁が存在し、自衛隊法では有事の際には防衛大臣の指揮下にはいることが明記されている。しかし、海上保安庁法ではいかなる場合も海保は戦争行為に荷担しないと明記されている上、有事の際海保の対処について定めた具体的な規定は存在していない。(国際法上は軍事組織の要件は満たしているものの、国内法及び国内における認識においては軍事組織の認識はなく、国内法における立場として公安職国家公務員としての司法警察職員としている。)また海保と海自にきりしま等の同名の船舶が複数存在すること、装備の仕様に海自と互換性がない(海保にはガスタービン船の経験がない)ことなど、矛盾や解決すべき課題が幾つもあり実際に有効に機能させるためには課題が残されている。
軍種
軍隊タグ
兵士 : 兵隊 兵士 軍人 特攻隊 海兵隊 軍服 軍装 戦乙女
階級 : 元帥 大将 中将 少将 准将 大佐 中佐 少佐 大尉 中尉 少尉 准尉 曹長 軍曹 伍長 兵長 上等兵 一等兵 二等兵
各国別 : 日本軍(日本陸軍・日本海軍)/自衛隊(陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊) アメリカ軍(米軍・アメリカ陸軍・アメリカ海軍・アメリカ空軍) イギリス軍 ドイツ軍(ドイツ海軍・ドイツ空軍・親衛隊・国家人民軍・ドイツ連邦軍) イタリア軍 フランス軍 ソ連軍(赤軍・ソビエト連邦軍) ロシア連邦軍(ロシア軍) 中国軍(中国人民解放軍・国民革命軍) オランダ軍(オランダ陸軍・オランダ海軍・オランダ空軍・オランダ王立保安隊) フィンランド軍 韓国軍 朝鮮人民軍 ベトナム人民軍 タイ王国軍 インド軍 イスラエル国防軍 ハンガリー国防軍