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概要

かつてメキシコ帝国だった地域の一部が様々な戦争を経由して、1838年に独立。世界に稀な「軍隊を持たない国」であることなど、小国ながら注目を集める存在である。


正式名コスタリカ共和国
面積51,100平方km(四国と九州を合わせた大きさ)
人口約472万人(2011年)
首都サン・ホセ
民族スペイン系(一部先住民との混血)
言語スペイン語
宗教キリスト教(カトリック)

中南米諸国の中でもどちらかといえば白人が多い国の一つ。スペイン語が公用語で、カトリック信徒が多い。伝統的にはコーヒーバナナプランテーション輸出経済だったが、近年は医療機器などの電子機器輸出や豊かな自然を生かした観光業も盛ん。レジャーでは他の中南米諸国と同じくサッカーが大人気。


「軍隊の無い」国

1949年憲法により常備軍を廃止している。ただし、有事には正規軍を組織し、全国民を徴兵ができる事を憲法に明記している。コスタリカ1949年憲法第12条によると「常設機関としての軍隊は禁止される。公共の秩序の監視と維持の為に必要な警察力を保持する。大陸協定や国家防衛の為に限って軍事力を組織できる」とある。この規定を元に警察国境警備隊沿岸警備隊としての役割もかねている。確かに国際法上では国境警備隊は他国の軍隊を殺傷する権利はなく逆に民間人として保護される存在である。だが、政府の命令で軍隊に編入して活動することも許されている。


実際のところ、コスタリカは、隣国ニカラグア国軍の3倍近い予算(中米大陸第3位の防衛費である)を「治安関連予算」として用いている。装備でも対戦車ロケットなどの武器やヘリコプター、高速艇なども保有する。また、直接的な戦闘ではない諜報活動等は諜報安全省といった別の部署が担当をしている。コスタリカは、過去にそのニカラグアなどの周辺国の侵攻に対し武力で対抗を行ってきた。2010年のニカラグアとの国境紛争に際して、ニカラグアはコスタリカは軍隊を出動させたと批判している。なお後述するように、軍隊並みの装備を保有する麻薬組織に対処する任務もある以上、警察の装備が充実しているのも当然と言えば当然ではある。

また、かつてサンディニスタに対抗するためにアメリカ陸軍グリーンベレーの支援の下で武装警察以上の規模の民兵を組織して対抗したが、その半分以上が政府による組織ではなく与党の私兵として編成されていた。


ドミニカ内戦には平和維持軍の一員として武装警察を派兵し、イラク戦争にもアメリカの救援に応じて従軍しており、事実上コスタリカ軍として扱われている。その他に米州相互援助条約(リオ条約)や麻薬取締協定等によりアメリカと密接な関係を持ち、一時期はアメリカ軍が駐留する等、実質的に軍事面でもアメリカに頼っている。過去に何度か侵略の危機があったが、外交努力だけでなく米軍の軍事力で回避している。このような安全保障体制は、平和憲法を持ちながら軍事的にはアメリカのサポートを行っている(=アメリカの地域支配に加担している)日本と似た部分が多い。


軍隊の無い楽園か

しばしば「軍隊のない平和な国」として賛美されるが、元々軍隊を廃止した理由は、平和主義を信奉しているわけでも国防を放棄したわけでもない。独立性の強い常備軍を置いているとクーデターが起きかねないからという身も蓋もない理由だったりする。その効果は抜群で、軍隊によるクーデターと軍事独裁が繰り返された中南米において、例外的に選挙による政権交代が続いて来ている。予算の多くを軍事費に取られてきた中南米諸国の中でも教育費の比率が高く、教育立国を国是としてきた。その結果、治安や生活水準も中南米では上位を維持している。だが概して貧困が広がり世界最悪の殺人発生率の諸国が並ぶ中南米の平均に比べてなので、日本と比較すると殺人は40倍近く多いと犯罪件数は多いので楽園とまで呼ぶのは苦しい。


ただし、「平和で豊かな国」のイメージをコスタリカが強く活用しているのは確かだ。80年代には混乱と紛争が続く中米諸国の和平を進め1987年8月に中米和平合意を達成する。この功績により交渉をまとめたアリアス大統領は同年のノーベル平和賞を受賞する。2000年代には環境保護を進め、2015年には発電量の98%を再生エネルギーで賄うことに成功している。この実績を背景に2015年パリで開かれたCOP21の協議をコスタリカ代表が主導してまとめた。コスタリカでは平和主義と国際的地位の向上という国益追求とが連動しているのである。


歴史

コスタリカは他の中南米の諸地域同様、スペイン人が上陸して植民地化した国の一国である。しかし資源に恵まれず、厳しい気候の中で先住民と戦って定住する者は少なかったようである。19世紀初頭までにコーヒーが持ち込まれて栽培されるようになる。これがコスタリカの気候に合致して栽培面積は急拡大、主要な輸出製品に成長した。コーヒー産業従事者を中心に人口も増え、多数の労働者を雇用する大規模生産者も出現する。コーヒー輸出の莫大な利益は主要生産者を大富豪に押し上げ、彼らはサンホセの都に豪邸を建ててコスタリカ政治も支配した。その利益の一端が教育にも投じられ、大学の創設や初等教育無償化などが実施される。これが教育立国の始まりである。ついでバナナが主要産業になる。鉄道会社は難航する鉄道建設の未払い賃金の代わりに用地の一部を労働者に与えてバナナ栽培を支援した。やはり気候に合っていたバナナは輸出が伸び、コーヒーとバナナの輸出経済が資本主義による近代化を順調に進めていく。


しかし、二度の世界大戦により輸出入は激減し産業は大打撃を受けた。賃金は低下し、失業者が溢れ、共産党がそれら労働者を糾合してデモやストライキを繰り返す。これを収める為に当時のカルデロン大統領は共産党と連携し社会保障システムや労働法を整備する。だが、1948年の大統領選でカルデロンが敗北した時、カルデロン派が多数を占める立法議会が選挙結果を認めないという事態が起こった。反カルデロン派の指導者フィーゲレスは国民解放軍を結成して武装蜂起し、死者4000人という内乱になった。この内戦に勝利した国民解放軍が現行憲法を制定し、選挙の公正を保証する選挙最高裁判所の設置や社会福祉の制度化、女性や黒人の参政権保証と共に「常備軍としての国軍の廃止」を導入した。この経緯から明らかなとおり、カルデロン派との結びつきが強い国軍をフィーゲレスらが忌避したことと軍隊廃止は無縁ではない。


このように民主化が進んだ中南米の中でも豊かな国であったが、90年代にはメキシコなど他の中米諸国と同様に麻薬の蔓延による治安悪化が進む。コスタリカ政府は法人所得税や原料設備輸入税など諸税の減免というフリーゾーン制度により外資企業誘致を推進した。その結果、インテルのマイクロプロセッサー工場誘致に成功する。インテルは進出理由に豊かな自然、政治の安定、高い教育水準、そしてフリーゾーンなどを挙げている。インテル社による輸出は1999年には輸出総額の38%を占め、貿易黒字や経済成長に貢献した。2010年代にはインテル社の進出は縮小を始めるが、インテルが導いたIT産業基盤を元に医療機器産業が多く進出し、現在の輸出の柱となっている。


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