宇宙軍
うちゅうぐん
「宇宙軍」とは、「宇宙にて戦闘行動を行う軍隊」の名称である。
昔からSF作品で「架空の軍隊」として創作されていたのだが、
現在では宇宙開発の発展により、人工衛星の運用、大陸間弾道ミサイルの迎撃など、小規模な活動ではあるが、「現実の宇宙軍」を組織している国も存在する。
2019年現在、アメリカ合衆国には宇宙軍が実在する。しかも困ったことに、宇宙軍の訳語をあてられる組織が2つあるのだが別物である。
スペース・コマンド(統合軍としての宇宙軍)
後述のスペース・フォースだけでなく、陸軍・海軍の宇宙関連部隊をまとめて統合運用するための統合軍である。冷戦終結後に戦略軍の一部門に格下げされたが、2019年に独立した統合軍に再昇格した。冷戦期はスペース・コマンド司令官がNORAD司令官を兼任するなど、本土防空の中核を担っていたが、そちらの任務は北方軍に奪われたままで、現在の任務は人工衛星の運用に限られている。
陸軍の宇宙関連部隊と言ってもピンと来ない人も少なくないかと思われるが、全軍の通信の中核であるブロードバンド通信衛星ひとつを取ってみても、スペース・フォースが運用しているのは衛星バスのみで、ミッションモジュール・地上の通信中継基地・軌道トラッキングなどは陸軍が担っており、陸軍部隊との連携は非常に重要である。と言うか、陸軍がいないと機能しない。実際、スペース・コマンドの副司令官は陸軍中将が務めている。
海軍はスペース・フォースとは別に大規模な衛星コンステレーションを運用しているが、重要な偵察衛星等はスペース・コマンドではなく、国家偵察局(NRO)傘下で作戦行動を取っているため、陸軍と違い、スペース・コマンド内ではあまり存在感がない。
余談だが、パイロットばかりが出世するおかげで宇宙部門を軽んじて様々な問題を生じさせていた空軍とは違い、海軍は宇宙関連部門を至ってまともに運用していたため、「新軍種なんて作らずに海軍に全部任せてみてはどうか」という案が出ることはあっても、「海軍から人工衛星を取り上げよう」という案はどこからも全く出てこなかった。実際、空軍の人工衛星がスペース・フォースに根こそぎ移管されたあとも、海軍所属の人工衛星は海軍所属のままである。
スペース・フォース(軍種としての宇宙軍)
空軍宇宙軍団がアメリカ空軍から分離独立し、軍種に昇格する形で発足した。任務・機能は空軍宇宙軍団そのもので、各種人工衛星の打ち上げ・管制・関連技術の開発を目的とする部隊を編成し、前述のスペース・コマンドをはじめとする各統合軍にそれらを供給することを目的としている。
陸海空軍海兵隊と同格の軍種ではあるが、およそ戦闘部隊と名のつくものが存在しない異例の軍隊で、警備部隊は空軍から中隊単位で借りる予定、対弾道弾ミサイル部隊は陸軍・海軍所属で兵器と呼べるようなもの自体が無い。もちろん宇宙戦艦だとか宇宙要塞だとかとも無縁である。
設立当初の人員数は16,000人で、士官3,400人、下士官・兵6,200人、残りは民間人と陸海空軍海兵隊とはかけ離れた人員構成比率となっている。
司令官の肩書は「Chief of Space Operations」と、何故か海軍風である。
ロシアにも宇宙軍が存在しており、アメリカと同様、軍事用人工衛星の打ち上げや運用を担っている。アメリカとは違い、宇宙軍に関してはフォース・プロバイダー(軍種)とフォース・ユーザー(アメリカでは統合軍、ロシアでは軍管区)が分離しておらず、部隊編成・部隊運用ともに宇宙軍が事実上単独で担っている。
「かつては存在した」と言われがちではあるが、実はロシア航空宇宙軍は、新設された上級司令部のもとに「空軍」「防空・ミサイル防衛軍」「宇宙軍」の3兵科が対等に並立するということになっており、この「宇宙軍」は2011年まで存在した独立兵科としての宇宙軍そのものだとされている。実際、カスミスキエ・ヴァイスカという名称、軍旗・記章類・宇宙軍の日の日付にいたるまで、かつての宇宙軍そのままである。宇宙軍の歴史もそのまま継続しているということになっており、2015年にロシア航空宇宙軍が成立した時点での宇宙軍司令官は、初代ではなく8代目である。
ソ連最末期にクーデターに加担してしまった旧防空軍は陰に日向に今でもひどい扱いで、もはや無かったことにされていると言っても過言ではないが、宇宙軍は実際の運用上でも今もなお高い独立性を保っており、宇宙軍士官学校や宇宙軍技術大学が今も存在しているなど、アメリカよりもよほど軍種っぽい。
以下、SF作品における「宇宙軍」を記述していく。
なお、地球人類で構成されたもの、もしくは異星人により構成されたものも存在する。
また、一つの名称が全く異なる複数作品に渡って使用されていることもある。
(「惑星連邦の防衛」という自衛の為の組織であり、正式には「軍隊ではない」)
(銀河帝国軍)
(帝国軍)
国連宇宙軍:リメイク作品「宇宙戦艦ヤマト2199」
(UNSF)
地球連合軍:「機動戦士ガンダムSEED」など。
「機動戦艦ナデシコ」
地球帝国宇宙軍:「トップをねらえ!」・「トップをねらえ2!」
国連宇宙軍:「ZONE OF THE ENDERS:ZONEOFTHEENDERS」
「ほしのこえ」
惑星連合宇宙軍:「宇宙一の無責任男シリーズ」・「無責任艦長タイラー」
(SDF)
(SCF)
国連宇宙総軍 :「マブラヴ」・「マブラヴオルタネイティヴ」
国連宇宙司令部:「HALOシリーズ」
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遠い遠い昔、遥か彼方の銀河系で・・・ クローン大戦の結果、銀河には平和が訪れた。軍事力と社会統制によって維持される平和を、多くの人々は、多少の不満を持ちながらも受け入れた。その平和を支える一方の柱である銀河帝国宇宙軍は、平和を乱す反乱の兆しを見逃すまいと、広大な銀河を哨戒し続けていたのであった・・・ 元々は、マイピクのLegionarius氏http://www.pixiv.net/member.php?id=160608が描かれたこちらのイラストhttp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=38696523にある架空のスピンオフ小説を、ないなら書いてしまおうと勝手に始めただけですが、色々と細かい考察やら設定やらを穿り返すうちに、中々に長い話になってしまいました。 年代設定としては、ヤヴィンの戦いが起きる数ヶ月ほど前を念頭においています。 どうも自分は細かい所作を描写するくせがありまして、キャラクターが何考えてるかわかんねえと思われるところがちらほらあるかもしれません。その場合は、気軽に質問してください。また、この用語の意味がわからん、というご意見もあるかと思われますので、用語にリンクつけてwookieepedia日本語版に飛ぶようにするか、用語集でも別に作ろうかと思います。 2重に他人のふんどしで相撲を取っていますが、マニアックな描写をとことん詰め込んでありますので、ローグ中隊シリーズやスローン3部作等、SF戦争小説としてのスターウォーズがお好きな方は楽しめるんじゃないかと(勝手に)考えております。 また、この小説自体は、正史のタイムラインのつもりですけれど、描写されてない所はレジェンズの設定を流用しております。 矛盾、誤植等発見された片はご一報くだされば幸いです。 長い作品ですが、読者の方々の忌憚ない意見をどうかよろしくお願いいたします。 皆様がフォースとともにあらんことを! 追記 用語集作りました。 http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=630291651,281文字pixiv小説作品 - まったり!国連宇宙軍
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