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ほしのこえ

ほしのこえ

『ほしのこえ』は、新海誠が制作し2002年に公開されたアニメーション映画、およびそれを原作としてメディアミックス的展開がなされた小説などの作品群のことをいう。
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私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。

概要

 『ほしのこえ -The voices of a distant star-』は、『彼女と彼女の猫』に続く、新海誠の2作目の作品。25分のフルデジタルアニメーションの、監督・脚本・演出・作画・美術・編集を、新海が殆ど一人で行なったことが注目を浴びた。

  • 新世紀東京国際アニメフェア21「公募部門優秀賞」
  • 第6回文化庁メディア芸術祭「デジタルアート部門特別賞」
  • 第8回AMD AWARD「Best Director賞」受賞
  • 第34回星雲賞「メディア部門・アート部門」受賞

 また、小説版、漫画版、ドラマCDも制作されている。

物語

 2039年。火星に向かったNASAの調査隊は、タルシス台地のクレーター中に異文明の遺跡を発見する。世界規模で発見に喚起する中で、突如出現した異生命体(タルシアンと命名される)によって全滅させられてしまった。その後、国連は火星のタルシス遺跡から発見された幾種のテクノロジーを取り入れ、飛躍的に人類の科学力は向上する。
 また、いずこかへ去ったタルシアン調査のために、国連はタルシアン調査の為に調査隊を編成する。国連宇宙軍のコスモナート(宇宙戦艦)「リシテア」他3隻、計4隻が建造され、さらには2047年に1000名以上の選抜メンバーを集い、調査団が組織される。

関東某県の中学に通う長峰美加子寺尾昇は、同級生であり同じ部活で仲の良い二人。そんな二人が中学3年の夏の時、帰りがけに空中に飛行するリシテア号に遭遇し、タルシアン調査隊の事を思い返す。そんな時、ミカコは唐突に、国連軍の選抜メンバーに選ばれたことをノボルに告げる。
 翌年2047年冬、ミカコは地球を後にし、ノボルは高校に進学。地上と宇宙に離れたミカコとノボルは携帯メールで連絡をとりあうが、リシテア号が外宇宙へ向かうにつれて、メールの到着時間がかかり、二人の時間は次第に開いていく。
 ノボルは、そんなミカコからのメールだけを心待ちにしている自身に苛立ちつつも、日常生活を送っていくが、遂にリシテア艦隊は太陽系外へワープを行う。最初は1年の遅れと時間のズレが生じ、さらに8年という長い年月のズレが、二人の時間差を決定的なものとする・・・。

登場人物

オリジナル版

長峰 美加子(ながみね みかこ)

声 - 篠原美香(オリジナル版) / 武藤寿美(声優版)
 本作の主人公。埼玉県の中学3年生。同級生である昇とは親しい間柄。根が真面目で成績も優秀で、昇と同じ高校に進学することを望んでいた。しかし、国連宇宙軍の選抜メンバーに選ばれていたため、進学すること叶わず、中学卒業式に出る前にひっそりと宇宙へと飛び立ってしまった。
 トレーサーの成績も優秀で、短期間ながらも訓練成績は上々である。アニメでは描写されていないが、小説版並びに漫画板では、自分が最年少であることから、他者の女性クルーと接しずらを持っていた。しかし、気の合った友人が幾人が出来ており、小説版では北条里美、漫画版ではヒサがいる。
 メールでやり取りするが、外宇宙へ向かうにつれて、次第に昇との時間がズレてしまう。離れ離れになることに寂しさを感じつつも、生きて帰るためにアガルタでの激戦で奮闘する。本音として、調査隊が何も発見できず地球に帰還する事を願っていた。

寺尾 昇(てらお のぼる)

声 - 新海誠(オリジナル版) / 鈴木千尋(声優版)
 本作のもう一人の主人公。美加子とは友達以上恋人未満という、親しい間柄。高校最期の夏に美加子と離れ離れになってしまうが、メールでやり取りする毎日を過ごす。それも次第に時間が空いていき、それを待つだけの自分に苛立ちを覚え、やり場のない生活を送る。途中で一度は諦めかけたが、自分を信じて待ち続けてくれるミカコの気持ちに応えるべく、後を追うように国連軍へ入隊する。
 アニメ版では、美佳子の居ない間の学生生活が詳しく描かれていなかったが、小説版と漫画版ではその間の描写が加えられている。双方ともに、高校生活中に違う女子生徒と一時的な交際をしていたが、諦めていた美佳子のメールが届いたことで、諦めていた自分を責めつつ改心して美佳子と再会するために宇宙を目指すのも、漫画と小説も概ね同じである。
 小説版では、救援艦隊の通信士として配属されていることが判明している。

リシテア艦オペレーター

声 - Donna Burke (ドナ・バーク)

小説版

北條 里美(ほうじょう さとみ)

 小説版のオリジナルキャラクター。17歳。高校生だったが、タルシアン調査隊の選抜メンバーとして選ばれた事から、中退している。火星基地の訓練後に、偶然居合わせた美加子と友人になる。正直にものを言うタイプだが、優しく思いやりのある性格。美加子と昇の間柄を応援している。

ギルバート・ロコモフ

 小説版のオリジナルキャラクター。リシテア艦隊司令官、年齢50代と年配で、青い目をした男性。タルシアンとの初戦闘時に活躍した美加子に感謝を意を述べる。タルシアンに対しては慎重的な見方をしているようで、出来る限りは戦闘を避けたい様子が伺える。

高鳥 瑤子(たかとり ようこ)

 小説版のオリジナルキャラクター。昇が進学した高校で、一時的に交際していた女子高校生。文学系少女らしく、詩を読んでいる。また年齢に比してかなり大人びており、きっちりとした性格で、何から何まで彼女がデートプランを立てた。
 彼女の方から明確に告白したわけではないが、流れとして交際する事になる。昇が心に壁を作っていると分かると、「私が開いてあげる」と言って振り向いてくれるよう接していった。しかし、昇の方から「これ以上付き合えない」と告白されたが、彼の心が別の相手(美加子)にあると気づいていたため、そのまま素直に分かれてしまった。

漫画版

真枝 若菜(まえだ わかな)

 漫画版オリジナルキャラクター。昇の高校における同級生で、一時的に交際していた相手。一学期に昇と一緒に委員会を務めたことがある(昇本人は忘れていたが)。その事から、昇に意識を向けていた模様。弓道部所属で、剣道部を止めた昇を弓道へ誘った事から、交際が始まる。
 1年あまり交際を続けたものの、昇の元に美加子のメールが届いたことから、彼女の為に宇宙へ上がる決意を告白される。昇に対する諦めたものの、想われ続けている美加子の事を「いいなぁ、その人・・・」と羨んでいた。

ヒサ

 漫画版オリジナルキャラクター。美加子より一つ上の年齢で、しかも美加子と昇が一緒に進学しようとした高校の生徒であった。美加子とは親友になり、制服の交換をしてみたり、揃って講義に出遅れてサボってしまうなど、かなり仲が良い。
 しかし冥王星での初戦闘で味方機に誤射されてしまい、他艦に救助されるも負傷(顔の左目から頬辺り、左腕などに、火傷を負っている)。強制帰還という処置を受けるが、それでも美加子らの帰りを待つために、国連軍に残り続ける決心をする。後に救援隊として参加していることが、救助部隊名簿により判明した。

ミワ

 漫画版オリジナルキャラクター。第二次タルシアン・プロジェクトから参加してる。美加子とヒサのお姉さん的存在で、2人と一緒の部隊で隊長を務める。面倒見がよく、思いやりがある。また、いつ死ぬか分からない調査部隊にあって、規則に縛られるよりも自分らしく生きていた方が良い、と思っている。
 地球に彼氏を残しており、開いていく時間のズレから再会するのが怖いと感じている。トレーサーとしての腕は高い様で、アガルタの激戦を生き延びた(腕を負傷していたが)。

ミワの彼

 漫画版オリジナルキャラクター。年配の男性で明確な名前は無いが、医師として医療関係に携わっている模様。そのため、ヒサから「先生」と呼ばれている。冥王星での負傷から回復したヒサに、通常生活に戻るか、国連軍の地上勤務を続けるか、と選択を提示した。
 実はミワの彼氏で、時間のズレから、彼の方が先に年老いてしまった。ミワとのツーショット写真が傍らに置いたることからも、今もなお思い続けていると思われる。

メカ

トレーサー

 国連宇宙軍が運用している、宇宙空間用汎用兵器だが、その原型は火星探査用の人型探査機である。動力原は、タルシス遺跡の技術を応用し、DARPAが開発したとされるラム駆動式の真空エネルギーエンジンである。
 また活動範囲も極めて広く、宇宙空間、大気圏内での行動(飛行も可能)も可能としている万能機。プロトタイプは、J・ナッコーズらローレンス・リバモア研究所の開発チームの手によって、2044年にロールアウト。後に国連宇宙軍の主力兵器となった。
 タルシアンとの戦闘に備えているため、勿論のこと武装されている。固定武装として、背部バックパックに六連装ミサイルランチャーを2基、両腕部にはバルカン砲2基、左腕部にビーム・ブレードを備える他、ビーム兵器を携行することも可能である。
 また、防御手段として電磁バリアも搭載していることから、攻守優れた機体であると推測される。実際にタルシアンのビーム攻撃を防ぐ事も可能であるが、受け過ぎると破られてしまう。また、2050年代には、次世代トレーサーの開発計画も進行している模様。
 アガルタの戦闘では、タルシアンの猛攻によって過半数を超える機体が失われる悲惨な結果となる。

コスモナート

 国連宇宙軍が運用している恒星間宇宙戦艦のことで、「コスモナート」と一般的に呼称される。形状は、楔形に近い流線形の艦体で、塗装は純白にされている。これもタルシス遺跡の科学力を取り込んだ新鋭艦で、大気圏内での飛行やハイパードライブを用いた超光速航法を行うことが可能となっている。
 また武装面に関しては、艦体両舷に格納された多数のビーム砲(片舷につき15~17門近い)を有しており、発射時は左右に伸びるが、途中で角度を変えることが出来るが、詳細な理由は不明。防御手段としても、トレーサー同様にバリヤーらしきものを備えている。
 小説版では、トレーサー用のカタパルトを計10基備える事が判明した。乗艦人数に関しては明確にされていないものの、大幅なオートメーション化を推し進めた為か、乗組員は操艦スタッフで凡そ30名とされている。残りは選抜されたトレーサーのパイロット100名程(明確にされていないが)と推測される。
 劇中に登場する艦名は「リシテア」で、太陽系外でのタルシアン追跡調査の為に編成された「リシテア艦隊」の旗艦。また艦隊には、他に同型艦「エララ」「ヒマリア」「レダ」の三隻(小説版では十隻)が所属している。なお、艦名は四隻ともヒマリア群に分類される木星の衛星の名から取られている。
 劇中では、アニメ・小説・漫画のどれおいても、アガルタの戦闘で「リシテア」を残して撃沈してしまった。

タルシアン

 西暦2039年1月に、人類が初めて接触した地球外知的生命体とされる。火星のタルシス台地で確認された事から、以後はタルシアンを人類から呼称されている。火星に在ったタルシス遺跡は、彼らが築いたのだと推測されている。そのことから、「タルシス人」とも呼ばれる。
 報道では人類に攻撃を行っているが、その意図は不明である。体表は銀色の金属のような質感を持っているが、内部には体組織があり、血液のような赤い液体で満たされている。また、飛行や宇宙空間での戦闘機動なども行う事が可能。
 種類は、トレーサーとほぼ同等の大きさを持つ「小タルシアン」と、コスモナートクラスの大きさを誇る「大タルシアン」も存在している。主な攻撃手段は体当たり。その他には、赤色のビームを用いることもある。
 コミュニケーション手段が不明確であるため、人類側としても対処のしようがないとされる。が、触手を伸ばして相手を絡め取り、体内に隠されている巨大な目で相手の心を読もうとする様な動作があるなど、テレパシー能力に近いもので連絡を取り合っていると考えられる。

各メディアの差

キャラクター

 基本はアニメーションを原作としているが、小説版や漫画版では、アニメーションでは登場しなかったオリジナルキャラクターが出ている。また、小説版と漫画版では、ストーリーこそ同じだが、主人公以外の登場人物は殆ど違ったものとなる。

結末

 漫画版は、概ねテレビ版の最後と展開は似ている。美加子はアガルタの戦闘で生き残り、リシテア艦内で救助を待ち続けるが、その中で救助に来る艦隊の名簿にヒサと昇の名前を見つけ、思わず涙するところで終わっている。
 小説版は、アニメ・漫画版の最後から継続して描かれており、最終的にはきちんと美加子と昇が再会している。昇が救助艦隊に乗り込み、リシテアに合流した時に彼女と再会。地球に帰還した後も交際を続けている。この時、美加子は19歳で、昇は24歳となっている。

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