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これは──

僕と彼女だけが知っている、

世界の秘密についての物語。


概要

天気の子(Weathering With You)とは、2019年7月19日に公開された新海誠監督による長編アニメーション映画である。アニメ制作会社コミックス・ウェーブ・フィルム

2016年に公開された同監督の作品君の名は。と同じく製作委員会が設けられ、キャラクターデザイン田中将賀が続投。今作でもRADWIMPSが音楽を担当し、物語の制作にも大きく関わっている。

メディアミックスも展開されており、小説版は原作者の新海誠が執筆し、漫画版は月刊アフタヌーンにて窪田航で連載されている。


上映開始から10カ月が経った2020年5月27日には、本作のBlu-rayとDVDがリリースされている。Blu-rayには、本編ディスクと描き下ろし線画クリアシールによる”スタンダード・エディション”のほか、さまざまな特典ディスクや縮刷(しゅくさつ)版台本、ブックレットなどが封入された”コレクターズ・エディション”が存在する。


スタッフ

原作・監督・脚本新海誠
音楽RADWIMPS
キャラクターデザイン田中将賀
作画監督田村篤
美術監督滝口比呂志
演出徳野悠我居村健治
CGチーフ竹内良貴
撮影監督津田涼介
助監督三木陽子
音響監督山田陽
音響効果森川永子
企画・プロデュース川村元気
エグゼクティブプロデューサー古澤佳寛
プロデューサー岡村和佳奈伊藤絹恵
音楽プロデューサー成川沙世子
製作会社天気の子』製作委員会、コミックス・ウェーブ・フィルム
制作プロデュースSTORY inc.
配給東宝
公開日2019年7月19日

小説版

著者新海誠
初版発行2019年7月25日
発行者郡司聡
発行株式会社KADOKAWA
ISBN978-4-04-102640-3

ストーリー

あの光の中に、行ってみたかった


高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高

しかし生活はすぐに困窮し、

孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、

怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。


彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。

そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。


ある事情を抱え、とふたりで明るくたくましく暮らす少女陽菜

彼女には、不思議な能力があった。


ねぇ、今から晴れるよ


少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。

それは祈るだけで、空を晴れにできる力だった—―。


(公式パンフレット内のストーリー紹介から引用)


登場人物

主要キャラクター

森嶋帆高(もりしま ほだか)

CV:醍醐虎汰朗

本作の主人公。離島から家出して、東京にやってきた高校生

根無し草同然の生活に困窮した末に、東京に向かうフェリーのなかで偶然知り合ったライター・須賀のもとを訪れ、彼の事務所で住み込みで働くことになる。

そのような暮らしを続けていたあるとき、“100%の晴れ女”である陽菜と知り合い、彼女と絆を深めていく。


天野陽菜(あまの ひな)

CV:森七菜

東京で暮らし始めた帆高がある日偶然出会った、"祈る"ことで空を晴れにできる不思議な力を持った少女。

ある事情を抱えて、小学生の弟の凪とふたりで明るくたくましく暮らしている。

困っていた帆高を見かねて彼に食べ物を差し入れるなど、面倒見がよく優しい性格の持ち主でもある。


須賀圭介(すが けいすけ)

CV:小栗旬

都内の一角で小さな編集プロダクションを営んでいる、42歳のボサボサ頭の男性

東京へ向かうフェリーのなかで知り合って以降、身寄りのなかった帆高を保護するとともに、自身のライターとしての仕事を手伝わせている。


須賀夏美(すが なつみ)

CV:本田翼

須賀の事務所で働いている女子大生で、彼のにあたる。

持ち前の好奇心と探究心で取材と就職活動に奔走している。愛車はスーパーカブで、その運転の腕前はなかなかのもの。


天野凪(あまの なぎ)

CV:吉柳咲良

陽菜の弟で、都内の学校に通う10歳の小学生

整った容姿と達観した振る舞いによって、同年代の女子児童たちから高い人気を集めている。

その一方で、姉のことを気遣う子供らしい一面も垣間見えている。

帆高からは「センパイ」と呼ばれている。


安井(やすい)

CV:平泉成

警視庁に勤めているベテラン刑事。経験の多さに裏づけられた落ち着いた雰囲気を漂わせている。

都内で起きたある事件を追う過程で、須賀の事務所を訪れることになる。


高井(たかい)

CV:梶裕貴

安井の相棒である若い刑事。リーゼントがトレードマーク。

強い正義感の持ち主である一方で、若手と中堅のはざまにあることから青臭さや未熟な面も垣間見える。

安井とともに事件の捜査にあたるなか、帆高たちの前に姿を現わす。

なお、劇中で見せる警察手帳から、本名は「高井 高司(たかい こうじ)」であることがうかがえる。


立花冨美(たちばな ふみ)

CV:倍賞千恵子

都内の下町に暮らしている老婦人。

陽菜の持つ不思議な力の評判を聞き、彼女にある頼みごとをする。


その他の登場人物

アメ

帆高が歌舞伎町の路地裏で拾った黒い子猫。

帆高が須賀に雇われてからは、そのまま彼の事務所に居つくことになる。

気ままに歩き回り、ときおり合いの手を入れるような鳴き声もあげている。


カナ(かな)

CV:花澤香菜

凪の彼女。ふわりとしたロングヘアの小学4年生。


アヤネ(あやね)

CV:佐倉綾音

凪の元彼女。ショートヘアの小学5年生。


スカウトマン木村(きむら)

CV:木村良平

歌舞伎町界隈で違法な仕事のスカウトマンをしているチンピラ

店の前で休んでいた帆高にちょっかいをかけるなど悪辣(あくらつ)な行為を働き、合意とはいえ未成年の陽菜にいかがわしい仕事をさせようとした。そののち、とある事件に関わったことによって、警察から事情聴取を迫られることになる。


須賀萌花(すが もか)

CV:香月萌衣

須賀の娘。現在は母方の祖母のもとで暮らしており、喘息を患っている。

須賀とは離れて暮らしているが、彼のことを父親として慕っている。


間宮(まみや)夫人

CV:島本須美

須賀の亡き妻の母で、彼の義母にあたる。

萌花を預かって育てているが、彼女の父親である須賀のことを快く思っていない。


占いオババ

CV:野沢雅子

須賀の事務所に来た帆高が初仕事で取材した、おかっぱ頭の占い師。

伝承や民俗信仰に精通しているが、帆高にはただの胡散臭い人物にしか感じられなかった。


神主

CV:柴田秀勝

須賀と夏美が「晴れ女」の伝承を取材するために赴いた神社(おそらく気象神社)の老神主。

話を聞く彼らに対して、「天気の巫女」たちの逸話を語っている。


佐々木(ささき)巡査

CV:市ノ瀬加那

陽菜に対してとあることを勧告するために、事件捜査中の高井刑事と同行する形で彼女たちが暮らすアパートの部屋を訪れた婦警。しかしその内容は、陽菜や弟の凪にはとても受け入れ難いものだった。


君の名は。』のキャラクター

立花瀧(たちばな たき)

CV:神木隆之介

祖父の初盆の支度を手伝うために冨美の家を訪れた、彼女の孫にあたる青年。

冨美と仲良くなった帆高たちに対してスイカを振る舞ったほか、誕生日を控えた陽菜にプレゼントを用意することを帆高に勧めている。


宮水三葉(みやみず みつは)

CV:上白石萌音

新宿にあるファッションビルのアクセサリー店で働いている店員。

陽菜へのプレゼントを選ぶために店頭で悩む帆高を見守り、決心に揺らぐ彼の背中を優しく押している。

胸のネームプレートには「Miyamizu」という苗字が確認できる。


宮水四葉(みやみず よつは)

CV:谷花音

都内の某所で晴れを喜んでいるツインテールの女子高生。三葉の実の妹でもある。


勅使河原克彦(てしがわら かつひこ)

CV:成田凌

観覧車に乗っていたカップルの男性の方。


名取早耶香(なとり さやか)

CV:悠木碧

観覧車に乗っていたカップルの女性の方。


楽曲

『君の名は。』に引き続き、劇中歌とBGMすべてをRADWIMPSが担当している。

また、サウンドトラック(CD/ダウンロード)も公開と同時に発売されている。

2019年11月27日に主要5曲のロングバージョンが収められた『天気の子 complete version』がリリースされ、また、前作と同様に英語版も作成される予定となっている。


主題歌

作詞・作曲・編曲 - 野田洋次郎 / 歌 - RADWIMPS


劇中歌

作詞・作曲 - 野田洋次郎 / 歌 - 三浦透子


  • 「風たちの声」

作詞・作曲 - 野田洋次郎 / 歌 - RADWIMPS


作詞・作曲 - 野田洋次郎 / 歌 - 三浦透子


作詞・作曲 - 野田洋次郎 / 歌 - RADWIMPS


その他

制作

今作では通常の試写会は実施せず、TOHOシネマズ新宿及び梅田限定で7月19日深夜0時に抽選で世界最速上映が開催された。


さらに、日本映画では“史上初”の試みとして、

を実行することが公式Twitterから発表された。


また、公開記念として6月30日の21時にテレビ朝日系で放送された『君の名は。』の時間内で天気の子とパートナー企業とのコラボCMが放送。さらに、本作の冒頭シーンも約10分初披露された


7月上旬のイベントで監督がまだ制作中で未完成なことを打ち明け、ギリギリまでこだわっていたことが、試写会を止めた理由のひとつでもあった。


興行収入・人気

現在上映中のため、最新情報を主として記載。

最初の3日間での興行収入が16億4380万9400円、公開11日目の7月29日で観客動員数300万人、興行収入40億円を突破した。公開17日目の8月5日には観客動員数433万人、興行収入59億円を超えている。また、公開から3週連続で土日の観客動員数1位を獲得。

公開から約1ヶ月後の8月18日までの累計で動員717万人、興収96億円超えに達し、100億円超え目前になっていた。

8月22日には、前日までに動員750万人、興収100億円超えをしていることが発表された。新海誠は宮崎駿本広克行に次いで3人目の2本以上興収100億超えの映画監督となった(連続100億超えは宮崎駿に次いで2人目)。あわせて、令和史上初の100億超え邦画となった(洋画では『アラジン』実写版が初)。

100億超えを伝えるオリコンニュース(2019年8月22日)

8月26日には土日(8月24、25日)の観客動員数で再び1位を獲得したこと、観客動員数800万人を超えたことが発表された。さらに同日、日本映画製作者連盟から第92回米アカデミー賞国際長編映画賞(旧外国語映画賞)部門の日本代表として『天気の子』が選ばれたことが発表される(※まだ受賞されていない)。

9月8日には興収120億円に到達し、9月15日に東京・札幌・名古屋・大阪・福岡で「大合唱上映」が実施された。

9月24日には興行収入130億円突破が発表された。その翌日の9月25日から10月7日にかけて、大ヒットを記念する形で「天気の子」展が東京・銀座の松屋銀座で開催されている。作品の制作に関わる企画書、絵コンテ、作画、美術背景など400点以上の資料が展示されるほか、会場内のカフェでは期間限定のコラボメニューも登場している。

9月27日からはMX4D/4DX上映が開始され、それに先駆ける形で新ビジュアルによる「祈りポスター」がお披露目されている。

10月2日には観客動員数が1000万人を突破したことが発表された。これは洋画を含めても2016年の「君の名は。」以来の偉業であり、前述の興行収入100億超えと同様、同一監督による2作連続の観客動員数1000万人超えは宮崎駿以来2人目となる。さらに興行収入は140億円を突破。

2020年4月10日からは4DXリバイバル上映が行われている。


2019年2月から同年8月21日にかけて、オンライン署名サイト「Change.org」のインド版に集まった「『天気の子』のインドでの劇場公開」を求める5万以上もの署名を受けて、監督の新海誠は東宝、インドの配給会社などを通して同作品の正規版をインドで公開することを8月22日に発表した。同年10月11日から、ムンバイやデリーなどの20都市での公開が予定されている。

「海賊版防ぐためにも『天気の子』正規上映を」 インドで5万人がネット署名、新海誠監督に届く 10月劇場公開へ - ITmedia(2019年8月22日)


公開前日の7月18日に発売された小説版は、7月29日付の週間文庫ランキングで第1位、さらに8月12日には3週連続で第1位を獲得していることが発表された。累計65万部を突破している。

オリコン週間文庫ランキング(2019年8月12日)


小ネタ

  • 英題の「Weathering With You」は、日本語に訳すと「君と困難を乗り越える」という意味になる。2020年5月27日のDVD/Blu-ray発売に合わせて掲示された広告には、COVID-19新型コロナウイルス)の流行により一変してしまった社会への応援メッセージとして、この英題が大きくフィーチャーされている。
  • 物語での時期は現実の放映時よりも未来の「2021年」という設定だが、劇中では言及されていない。代わりに、劇中に出てくるSNS画面に表記されている年号が2021年となっている。
  • 劇中にて某少女戦士の格好をしたコスプレイヤーが登場しているが、本作が東宝作品に対しあちらは東映作品であるため、本来は混ざることはできない。そこで監督本人は「あくまでコスプレの体」という形で東映側の許可を得て描いた。そしてそこまでしてなぜそのキャラクターを登場させたかというと、監督いわく「好きだからどうしても出したかった」とのこと。ちなみに、声はすでに作中で別キャラを演じている人物であり、さらにそのコスプレイヤーの後ろにはボーカロイド駄女神怪獣王の姿も見える。(インタビュー記事
  • 劇中では数多くの実在する広告や商品、企業も登場しており、大規模展開の公開もあり様々な企業とのタイアップも企画されたが、主人公たちが社会のルールに反する行為を犯すため、新海監督は企画は難しいことも恐れていた。しかし、意外にも反対意見もなく企画は実現できた。(インタビュー記事
  • 出演者には前作『君の名は。』でも出演したRADWIMPSの桑原彰と武田祐介が新宿での群衆の声を演じている。さらに本作の気象監修を担った気象学者の荒木健太郎も帆高と夏美が取材した気象学者・荒木研究員役で演じている。(件のツイート
  • 前作『君の名は。』では、前々作『言の葉の庭』に登場したキャラクターがカメオ出演するシーンがあるが、本作においても前述の『君の名は。』のキャラクターが本編内に登場するシーンが盛り込まれている。
  • のメタファーだが、東洋の竜のデザインはギリシャ神話神獣/化け鯨ケートスに由来しているとされ、ペルシャでは十二支の辰の位置に鯨がいて、中国の竜王伝説など鯨と竜が呼応した伝説は少なくない。鯨は哺乳類と判明する以前は魚の王と考えられたり(竜は鱗ある生き物の王)、魚は滝登りして竜になるとされる。

pixivでの傾向

公開から半年以上が経った2020年3月時点でのイラスト投稿数はR-18も含めて3352、マンガが190、小説が1165と、アニメオリジナル映画としては驚異的な数字となっている。

前作『君の名は。』と比較すると幾分緩やかなものになっているが、

シリーズものではない1本の映画のファンアートの数としては多い方であることに変わりはない(むしろ、前作の人気ぶりや話題性があまりにもすごすぎただけというべきだろう)。


イラストの傾向としては、前作以上にヒロインの陽菜のイラストが多い。また、夏美や凪のイラストも多めとなっている。

反面、後日談や登場人物の日常等を描いた二次創作の比率は前作と比べるとかなり少なめとなっていたが(前作と比べてストーリーが比較的単純明快で、物語がすっきり綺麗に完結していることもあるのかもしれない)、各種ファンミーティングや舞台挨拶、インタビューなどで新海監督が裏設定などに言及したこともあって徐々に増えつつある。


また、小説比率が高いのが特徴で、設定やストーリー的に話を膨らませやすいことが理由として考えられる。


関連イラスト

天気の子天気の子

K&A地上への帰還


関連動画

予報①(2019年4月)


予報②(2019年5月)


スペシャル予報(2019年7月)


後報(2019年8月)


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