天気の名は。
てんきのなは
『君の名は。』と『天気の子』が同じ世界線上での出来事を描いた話なのかは明言されてはいないものの、『天気の子』の作中ではキャラクターのカメオ出演以外にも、以下のように両作に何らかの関係があると思われる描写がある。
以下、『君の名は。』と『天気の子』における重大なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。 |
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①『天気の子』の舞台が西暦2021年の東京であること
本作では成人後の瀧と三葉が登場するが、まだ再会する前の時間軸であったと仮定すれば2人が大人の姿で共存していても不自然な話ではない(2人が再会したのは2022年の春であるため)。
ただし、『天気の子』では終盤のとある出来事により東京23区の東部の大半が水没してしまう上、作中では基本的に晴れた日というものが存在しない。このため、「春のある晴れた朝、電車の窓越しからお互いの存在に気づき、次の駅で電車を降り、新宿区某所にあると思われる階段で落ち合う」という『君の名は。』での再会の流れはほぼ否定されてしまっていることになる。
②ティアマト彗星の衝突があったことが示唆されていること
劇中に登場する雑誌「ムー」の記事から、『天気の子』の世界においてもティアマト彗星は存在しており、その一部が地球に落下するという事件が発生した模様。
それが日本の糸守町であったかどうかははっきりとは書かれていないものの、仮に落下したのが糸守町だったとすれば2021年の東京に三葉・早耶香・克彦がいたことの説明がつく。
③瀧の祖母の手首に組紐が巻かれていること
帆高と陽菜の事件の3年後、故郷の島から東京へと上京した帆高が、以前依頼人として面識のあった立花冨美(瀧の祖母)が引っ越したアパートの一室を訪問した際、冨美が組紐を手首に着用している描写があり、彼女が組紐づくりの伝統を持つ家系と何かしらの関わりを持った可能性が示唆されている。
また、小説版における該当のシーンでは、部屋の中に「孫の結婚写真」が飾られていることが描写されている。この孫が瀧のことであると仮定すれば、彼は2021年~2024年の間のどこかで結婚していたということになる。
これらの情報を総合すると、瀧と三葉が今作の時間軸においてもどこかで出会い、その後無事に結婚するに至った可能性が導き出される。
とはいえ、これらはあくまで作中の描写からの推察に過ぎない。
監督の新海誠氏も一種のお遊びやファンサービスとして彼らを登場させただけ(実際、前作の登場人物をカメオ出演させるという演出は『君の名は。』においても見られたものである)といったことも考えられるので、本当に彼らが原作と同一人物なのかどうかは視聴者1人1人の判断に委ねられていると言える。