APFSDS
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そうだんとうつきよくあんていてっこうだん
徹甲弾の一種。装弾筒付翼安定徹甲弾。
APFSDSとは、徹甲弾の一種である。Armor-Piercing Fin-Stabilized Discarding Sabot(装弾筒付翼安定徹甲弾)を略したもの。
本体となる弾体を「装弾筒」と呼ばれる筒で覆っており、発射されると装弾筒が外れ、弾体だけが高速で飛翔する。これにより戦車などの目標の分厚い装甲を、文字通り「貫く」。弾体はダーツの矢のように安定翼が尾部に付いており、これによって飛翔中の安定を確保する。
装弾筒は、小さく軽量な弾頭に大量の火薬で発生するエネルギーを受け止めさせるための「かさ増し」である。例えば砲身の口径が120mmの砲があったとして、砲と同じ口径の120mm徹甲弾と、口径を減らした30mmの徹甲弾では、後者の方が質量が小さくなる。この小さな徹甲弾を何とかして120mmの砲から発射できれば大量の火薬+軽量な弾頭により、非常に高い砲口初速を得ることが出来る。そこで、小さな徹甲弾を覆うように装弾筒を取り付けることで、小さな砲弾と大きな砲のスキマが埋められ、高初速な徹甲弾を実現できるのである。
主として現代の主力戦車の戦車砲弾として用いられている。一方、安定翼が風を受けると弾道が逸れるなどの影響があるほか、戦車用以外ではあまり用いられない。
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