CV:永井一郎(テレビ版)/ 藤城裕士(劇場版III)/ 大山高男(特別版)/ 大川透(THE ORIGIN・第5章) / 高塚正也(THE ORIGIN・第6章)
人物像
フルネームは不明だが、資料によっては本名を「マクファティ・ティアンム」とするものがある。
V作戦に尽力しホワイトベース隊を支援したレビルの影に隠れがちだが、宇宙での大敗から艦隊の再編を目的とした「ビンソン計画」を立案し、ソロモン攻略を目的とした「チェンバロ作戦」の指揮を執るなど、無能と揶揄される同軍の将官が多い中で、一年戦争における連邦軍勝利の為に積極的に行動した人物である。
劇中での活躍
一年戦争の緒戦にジオン公国による「ブリティッシュ作戦」を阻止するべく艦隊を率いてジオン軍を迎撃するも、ジオン側の新兵器であるモビルスーツ「ザク」の戦闘力により大敗。辛うじてコロニーのジャブロー落着を防ぐことは出来たものの、地球へ大きなダメージを許してしまう。
直後のルウム戦役に於いては、予備戦力として後方を務めるが、こちらも艦隊の総指揮を執っていたレビル中将が捕らえられた事から後退を余儀なくされる。
宇宙での大敗後、レビル将軍のV作戦に並行する形で宇宙艦隊立て直しの為に「ビンソン計画」を立案し、計画実現の為に尽力した。
オデッサ作戦が成功し、主戦場が再び宇宙へと移ると、ジオン公国が誇る宇宙要塞ソロモン攻略の大任を預かることとなり、ビンソン計画により再建・強化された宇宙艦隊を率いソロモン攻略作戦ことチェンバロ作戦を発動する。
難攻不落のソロモンを攻略するにあたり、ティアンムは切り札としてソーラ・システムを準備しており、主力部隊とソーラ・システムをコロニーの残骸の陰に展開し、パブリクによるビーム攪乱膜の展開と、一個艦隊を囮を用いることでソーラ・システム展開までの時間を稼ぎ、照射。
目標となった第6ゲートを中心に壊滅的被害を与えることに成功して有利に戦局を運び、続けてビグ・ザムで指揮を執るドズル・ザビが再編した突破部隊に再び照射。
ここに大局を決するが、突破をあきらめたドズルのビグ・ザムが主力艦隊へ捨て身の特攻を行い多くの部隊に損害を与え、ティアンムの座乗する戦艦タイタンも圧倒的火力の前に轟沈。戦死した。
彼の名はその後、その戦績を讃える意味でラー・カイラム級「アドミラル・ティアンム」に冠された。
ジ・オリジン
安彦良和の漫画「機動戦士ガンダムTHEORIGIN」では、地球連邦軍最強と言われる第二艦隊司令官であり、地球連邦に宣戦布告したジオン公国攻撃の為に出撃した折、地球連邦軍根拠地ジャブローにコロニーを落とす事で戦争を早期に終結させようとするブリティッシュ作戦をジオン側が遂行した為に急遽、目的を変更してその迎撃にあたる。コロニーの落下自体は阻止出来なかったが、第二艦隊の攻撃もあってコロニーは分解しジャブロー直撃だけは避ける事が出来た。
ルウム会戦ではドズル率いるジオン公国宇宙艦隊と激突してこれを圧倒し、地球連邦軍最強艦隊の噂に違わぬ強さを示したが、ミノフスキー粒子散布下での戦闘の予想以上の視野の狭さに反転するドズルの艦隊を取り逃し、第二艦隊を拘束し、然る後に艦隊は戦場を離脱して新兵器であるザクのMS部隊と共にレビル率いる地球連邦軍艦隊本隊を撃滅するというジオン側の作戦に踊らされる結果となった。
またジオン側がレビルの部隊撃滅に総力を結した結果、第二艦隊とサイド3の間にはジオン側の兵力はデギン・ザビ公王の乗るグレート・デギンしかまともな戦力は存在せず、ティアンムには逆転のチャンスも残されていたが、これは逆の見方をすればレビルの本隊が壊滅した今となってはジオン側に対抗できる戦力は地球連邦には第二艦隊しか残されていない事も示しており、ティアンムは後者の考えに立ち艦隊を撤退させた。