ガンダムタイプ
がんだむたいぷ
「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する「ファーストガンダム」、「初代ガンダム」とも呼ばれる「RX-78」に類似する、またはそれの後継機や影響を受けた機体の事を意味する。
宇宙世紀以外を舞台にしたもの、ファーストガンダムが存在しない世界観のガンダムシリーズ、所謂アナザーガンダムシリーズでも登場する。
特徴
一部該当しない機体も存在するが、多く見られる共通点に以下がある。
- 頭部の意匠、全体的なフォルムがファーストガンダムをベースとしている
- 機体性能が非常に高く、一騎当千級の戦力となる
- 先進的技術を多用し、特殊なシステムやプログラムによるバックアップがある
- 極めて高い操縦技術を求められ、特殊な才能や素養が無ければ万全に運用できない
- 超高性能を発揮する代わりにコストや安全性などが度外視され量産には不向き
- 運用する組織のシンボル・象徴として扱われている
と、幾つかの項目があるが、「この条件に全て一致しないとガンダムタイプではない」という訳でもない。
例えば百式は1に該当するか微妙であるが、作中やゲーム作品などでは「ガンダムタイプ」扱いされており、Vガンダム、陸戦型ガンダムに至っては1と6以外の項目全てに該当しておらず、ガンダムEz-8については全てにおいて怪しいとも言える(性能は確かに高いが、敵軍のあらゆる機体を圧倒するほどの超高性能機という訳ではない)。
逆にリボーンズガンダムやターンA、ユニコーンガンダムと言ったほぼ全ての項目に該当する機体ももちろん存在しており、こういった機体は主人公側、あるいは敵側の切り札として登場する事が多い。
乱暴な言い方になるが、要は「ガンダムの顔をしているモビルスーツがガンダムタイプである」という事である(後述のような例外も存在するが)。実際、富野監督も携わった機動戦士クロスボーン・ガンダムでも、「目が2つついててアンテナはえてりゃマスコミがみんなガンダムにしちまうのさ!」という台詞がある。
一年戦争における事実上の最終決戦であるア・バオア・クーでの戦いでRX-78“ガンダム”が地球連邦軍の勝利に大いに貢献したという逸話から、一部の連邦軍人、技術者からは“ガンダム=地球連邦の象徴的存在”という認識を持たれており、後にティターンズが運用しようとしていたガンダムMk-Ⅱもそういう考えの元で開発されている。
また、元々ガンダムの装甲に使われていた「ルナチタニウム合金」は一年戦争の後はガンダムの名を取って「ガンダリウム合金」と呼ばれるようになったとされる。
前述の通り、以後連邦軍ではガンダムタイプは“最新鋭の機能と性能をふんだんに盛り込んだ当時点における最強のMS”として製造され、それに優れたパイロットが乗って戦況を打破するというある種の切り込み隊長的な存在のように運用される事も多く、実際にそれで多大な戦果を挙げ続けてきた事から、一時期は更にこのガンダムという機種を特別視する傾向が強まった。
一方で、その後で幾らかデチューンして量産しようにもよほど大幅な見直しを図らない限りうまくいかない事も少なくなく、ガンダムタイプが本来の意味での連邦の主力機になる事はほとんどなかった(例外としては、陸戦型ガンダムやΖプラスがそのガンダムの量産型に挙げられるが、それも比較的少数生産に留まっている)。
また、こうした性能や技術としての特性に加え、「ガンダムが戦場に現れる」というガンダムの存在そのものが、連邦軍人を鼓舞しジオン軍人を恐れさせると言った心理的な効果についても検証されており、この目的のためにティターンズはMk-Ⅱを開発するより前にもジム・クゥエルの顔だけをガンダムの形状に変更したガンダムTR-1を製作している(ただし、度重なる改良や同部隊の試作機の数々により、最終的に正真正銘のガンダムと呼べる性能と戦績を残している)。
この他にも主に外伝作品においては、そういった心理的な効果を狙って非連邦系のガンダムタイプの鹵獲を試みたり、機体の外見をガンダム風に偽装するエピソードは複数登場している。
一方、こうした連邦の象徴的な印象から、逆にガーベラ・テトラやシナンジュ・スタインの様に、元はガンダム型の機体でありながら、ジオン系勢力に移った後で外見をジオン風に改造した事例も存在する。
加えてこれまでガンダムのパイロットを務めた者の多くが優れた精神性を持ったニュータイプの素養を示していた事から、一部ではガンダムをそのニュータイプの象徴と見なす向きもあった。
これはνガンダムとアクシズ・ショックによりさらに印象的になり、その後に開発されるガンダムには性能や運用思想としてニュータイプの搭乗を前提にした物が複数登場している。
地球連邦が衰退の兆しを見せ始めていた頃にはこれまではもっぱらジェガン系統のMSが主力だった事(それまで大規模な戦争がなく、ガンダムほど高性能機が世に出る機会がなかったのも大きいと思われる)から、ガンダムタイプは既に廃れた古い機種というイメージがついており、連邦の軍人の中でも「昔そんな名前のMSがあった」程度の認識で、サナリィの上層部からは「アナハイムの製品」や「愚連隊の象徴」といったもので、F90がガンダムタイプなのも開発責任者の意向によるもので、たまたまそのガンダムタイプに頭部が似ていたF91は後から「ガンダムF91」という通称を与えられる事になった。
さらに時代は下ると、ガンダムには“強権を振り翳す者への反抗の象徴”という尾鰭のついた伝説的な存在(※)としてに語られるようになっており、リガ・ミリティアはそれを踏まえて、ガンダムを意識したデザインのVシリーズを開発・生産している。
なお、一年戦争終結後のU.E0087からガンダムタイプのMSはほぼ独占的に「AE社」がその開発を主導してきたが、U.E0111以降はMS全体の小型軽量化方針に伴って「サナリィ」と呼ばれる団体が上記のF90系およびV系などのガンダムタイプの開発を担うようになっている。
※ただし、これまでにガンダムのパイロットが上官などに対して反抗的だったりした事はあっても、ガンダムが反連邦勢力の機体であった事はそういった勢力に属する者たちに奪取されたケースを除いてほとんどなく、元から反体制活動のために造られた物といえばせいぜいΞガンダムくらいだったりする。
未来世紀
国家間の代理戦争ともいうべき「ガンダムファイト」参加用のモビルファイターが一律としてこのガンダムタイプとなっている。
名前の由来については「Gamma Unificational Dimalium Amalgam」を略した「ガンダリウム合金」なる金属を用いているからとされる。
本作では一言にガンダムと言っても所属する国家や陣営ごとに様々なデザインや機能の機体があり、中にはおおよそ人型とは言い難いものも少なくはないが、そのどれもがあの特徴的なフェイスマスクを備えているという共通点はある。
他多数。
アフターコロニー
ドクターJ以下一部の技術者たちが新素材の「ガンダニュウム合金」を使用して建造したMSシリーズに由来し、そのガンダニュウムの名称に因んで「ガンダム」と名づけられた。
元々はそれらのルーツともいうべきウイングガンダムゼロの開発に携わった彼らのみのデザインだったが、その勇名が轟くようになると彼ら以外にもガンダム系MSを造る者が現れるようになった。
アニメ本編に出てきたOZのガンダニュウム合金製モビルスーツはヴァイエイト/メリクリウス以降ロームフェラ財団派が開発をオファーしているが、同財団が「大のガンダム嫌い」というのもあり、ガンダム系のデザインは使われていない。
逆にOZにはいたものの財団からは厄介者と扱われ幽閉状態にあったトレーズ・クシュリナーダや外伝に登場するトレーズ派と反財団派は「トレーズの思想を実現させるモビルスーツ」として積極的にガンダム系のデザインを取り入れている。
アフターウォー
地球連邦軍が開発した旧大戦時におけるニュータイプ用MSというのが大体の定義。
宇宙世紀と同様に構成素材が「ルナチタニウム合金」であるとされるが、それぞれにNTの思念波を増幅して無人支援機であるGビットを動かす「フラッシュシステム」が搭載されていたのも大きな特徴。
正暦
本作ではMSに関する情報の多くが失伝してしまっているが、ムーンレィスなど宇宙移民がルーツの人種には「ガンダムは宇宙移民を迫害してきた機体」というイメージを持たれているという。
当のターンAはというと、地球人にとってもムーンレィスにとっても謎の多い存在という事もあってか、コレンやテテスなどそういったガンダムの伝説を知る者以外にはガンダムとは呼ばれない傾向があり、ターンAもその兄弟機であるターンXもガンダムに該当するかどうか否かについてはいろいろ推察はされていたが、結局は明確な答えは出されていない。
コズミック・イラ
地球連合軍がザフトの主力兵器であるMSに対抗するために開発した自軍初のMSシリーズである初期GAT-Xシリーズからスタート。その技術を盗用したザフトやオーブ国防軍でも広まっていった。
実は本作ではガンダムという名称は一切存在せず、各機体はそれぞれのコードネームが正式な名称とされ、あくまで「ガンダム」という呼称はディスプレイに表示されたOSの表記「General Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver:単方向分散型神経接続による汎用自動演習合成システム」を見たキラ・ヤマトが何気なくその接頭語をつなげて読んだだけだったのが広まった物である。
これまでのMSの常識を覆した特別な機種として後にZAFTを含めた他の陣営も続々と同系統の機種を開発するようになるが、そのほとんどの機体もつなげると「GUNDAM」になる表記のOSを搭載しているという法則が存在しており、この世界における高性能モビルスーツの位置づけ的なポジションとしての地位を確立している。
なお、インパルスガンダムブランシュのみは「ガンダム」を正式名称に使用している。
西暦
武力による戦争根絶を唱える武装集団ソレスタルビーイングが開発・運用する、動力にGNドライヴ(太陽炉)なる最新鋭のエネルギー機関が用いられた全く新しいタイプのMSで、その存在自体が組織の理念を体現する特別な物とされている。
後にGNドライヴ自体は他の陣営でも利用され始め、同機関を搭載したMSが数多く造られるようになり、広義的にはそれらもガンダムである。
GNドライヴ搭載型MSに頭部センサーを設計する場合、最適化するとガンダム系のデザインへと行き着く模様。
だが、一般的にガンダムとは“テロリスト集団が使う破壊兵器”というイメージを持たれているため、CB以外は何かの理由がない限りCBと同じガンダム系のデザインは使わず外装をかぶせる形で隠蔽している。
アドバンスド・ジェネレーション
MS技術者の間で白い巨大人型兵器「ガンダム」の存在が語り継がれており、アスノ家が使うAGEシリーズはそのガンダムを模して造られたからとされる。
本作におけるガンダムのイメージはこれまで以上に個人の思想的な意味合いが強く、劇中では模造品ともいうべきGエグゼスやガンダムレギルス以外にガンダムタイプの機体は登場しない。
また「AGEシステム」により、運用目的などに合わせて装備を換装できるのも大きな特徴。
リギルド・センチュリー
旧時代の技術に関する情報が残されていた「ヘルメスの薔薇」なる資料に記載されていた「G系統」の技術を応用して造られた機種が広義の意味でガンダムタイプのMSとされている。
基本的な設計において過去の歴史におけるガンダムタイプの技術を流用しているからとされるが、劇中ではG-セルフなど確かに我々のよく知るガンダムに近いデザインの物もいれば、中にはあまりガンダム系には見えない物もいる。
ポスト・ディザスター
「厄祭戦」と呼ばれる大戦の折に生み出された、72機の独自のフレーム構造を持ったMS群の総称。
とうに旧式でありながら未だに現行MS相手にも通用する高い性能とその希少性もあり、戦争が終わって久しい本編の時代においても極めて特別な存在として認知されている。
ここでは由来となる本体はフレーム部分にあり、外装部分は発見時に破損・喪失していたりする事も多いため、現代で運用するに当たって改造や補修が繰り返された結果厄祭戦当時とは全く違う姿になっているケースもある。
※元はトライエイジのオリジナル機体
アド・ステラ
人類が宇宙に適応するために開発した「GUNDフォーマット」と呼ばれる技術を採用したMS・GUND-ARMの通称。
現時点では、いずれもオックス・アース・コーポレーションが開発元である事が判明している。
ゲーム
ガンプラのみ
プラモ狂四郎 | ガンプラビルダーズ |
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ややこしいのだが、明らかにガンダムっぽい特徴を持っているに関わらずガンダム扱いされない機体も存在する。にせガンダムも参照。
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