概要
ナギツジ・タクマがガンダムブレイカーバトローグで使用する機体。
ダブルオークアンタにコマンドガンダムの要素を加えてカスタマイズされたもの。
追加装甲による防御力の向上だけでなく、遠近両用に対応した数多くの新武装により全局面での戦闘が可能となっている。
実体兵器にこだわり、バックパックに大型センサーとサブエネルギータンクを増設するなど、単独での継戦能力を特に重視した設計が行われている。使用済みの兵装はパージしていく事で機動力を増していき、最終的にはコンバットナイフのみでも作戦を完遂するバトルスタイルを取る。
上述通りコマンドの射撃武装要素とクアンタの斬擊武装要素を備え、タクマの技量もあって遠距離と近接戦闘のどちらも難なくこなし、また物理兵器だけでなくビーム兵器も装備しており、総じて物理攻撃寄りのバランス重視の機体として製作されている。
運動性も高く、突っ込んできた相手を踏み越えて体勢を崩したところで反撃なども可能。
動作速度にも秀でており、タクマの反射速度と相まって、(ダメージを負っていたとはいえ)阿頼耶識システムで一時的に全性能を向上させた相手をコンバットナイフによる高速のカウンターで斬り伏せている。
攻撃力・防御力・機動力、全て優れており、コマンドクアンタよりも体躯があり、2機分のガンダム・フレームによって強大なパワーを誇るガンダムバルバタウロスとも正面から渡り合えるパワーを持ち、尚且つそのパワーを活用した攻撃を喰らっても少し仰け反る程度のタフネスに、ホバー移動と飛行能力によるスピードの高さ等、あらゆるスペックがオールマイティーに仕上がっている。
原型機と比較すると強大な攻撃力や防御フィールドにトランザム等の特殊な機能を無くし(量子ワープは使用可能)、本体の基礎性能と継戦能力の向上に、対応レンジと攻撃の多様性を広げたカスタマイズがされている。
また、強化現象『覚醒』を使用する事で限界を超えた力を解き放ち、他者の追随を許さない機体性能を発揮できる。
武装・特殊効果
- ヘビーマシンガン
本機のメインウェポンとなる重機関砲。優れた制圧能力を発揮する他、銃身下部には近接戦闘用のブレードが装備されている。
デザートタイプでは、スコープセンサーの強化を施され、砂煙の向こうの相手も正確に捉える事が可能。
- アームズシールド
左腕に装備する防御兵装。ダブルオークアンタのGNシールドを改造した装備。裏側に大口径のビームキャノン砲が組み込まれている他、両端にはコンバットナイフを収納している。
- コンバットナイフ
アームズシールドに収められた二振りのナイフ。全ての装備をパージしていき、軽装状態となった本機が手にする最後の牙である。
デザートタイプでの運用時には、ドバイでの一件にて巨大砂嵐を生み出したシステムを停止する最後の一撃として使用された。
- ビームキャノン
シールド裏側に1門搭載されているビーム砲。この機体に唯一搭載されているビーム系の武装で、ライフルのように単発及び連射が可能なビーム射撃と大出力で放つビーム照射の2つに切り替えられる。
- コマンドソード
バックパックにマウントされた大型の実体剣。刀剣としての斬撃だけでなく、鉈のような切削にも使用出来る。
デザートタイプでの運用時には、不安定な砂地に深々と刺し、精密射撃用の補助支柱として使用した記録が残されている。
- ミサイルランチャー
左肩上部に装備された4連装のミサイルランチャー。バックパックの大型センサーユニットと連動し、高い命中精度を誇る。
- 量子ワープ
原型機にあった機能。量子化する事で瞬間移動を可能とし、攻撃や回避に利用する。
- 『覚醒』
選ばれしガンプラファイターの特別な力であり、機体の潜在能力を限界以上に解き放つ強化現象。発動時には紅く光輝き、機体本体の性能、武装、特殊効果など、全てを強化する。
必殺技
クアンタムフォース“タイプアサルト”
全身から紅く燃える炎のようなオーラを発し、量子ワープで様々な場所を高速移動しながら蹴りや全弾射撃にコンバットナイフによる斬撃を浴びせ、最後にコマンドソードで対象を刺し貫く、全ての遠近武装を駆使した、『覚醒』を最大限に活用した必殺技。
尚、攻撃方法は変幻自在に変える事も可能で、近接攻撃を連続で浴びせ怯んだ所を大出力ビームを放つ、といったパターンもあり、実際は決まった型がなく多種多様な攻撃手段を相手が撃破されるまで継続し続ける必殺技である。
その単機から繰り出される超速で苛烈な連続攻撃は、まるで複数の精鋭兵士による部隊の総攻撃のように見えるとの事。
ドバイでの国際選手権では、バトルロイヤル形式での予選開始と共に発動し、瞬時に決勝進出を決めている。
デザートタイプ
コマンドクアンタを熱帯・砂漠戦仕様に改修した機体。各部の防塵加工と冷却効率を大幅に強化し、カラーリングも名前の通りデザート仕様に塗り替えてある。重量も多少増加している。
武装は改修前と同様だが、一部の武装は環境に適した調整を施している。
ドバイで開催されたガンプラバトル国際選手権において、システムトラブルにより会場を襲った巨大砂嵐の被害を未然に食い止めており、その際に本機をビルドしたガンプラファイターによる『覚醒』及び戦いぶり(クアンタムフォース)から、「ダストストームブレイカー」の二つ名で呼ばれるようになる。
この時の活躍により、後に当時の功績を称えられてガンダムメタバースのストリート内に並ぶ記念立像のひとつに選ばれ、ヤジマ社のバトルイベントではアメイジングバルバトスルプスと並び立つ姿が確認されている。
ガンダムビルドメタバース
第1話でメイジン作のガンダムアメイジングバルバトスルプスの隣にデザートタイプのコマンドクアンタが展示されていた(ガンダムメタバース内の特別なガンプラをモビルスーツサイズで展示する、ストリートにある記念立像。記念立像に選出された理由は上述通り)。
第3話でも登場し、また同話のロータスカップの会場観客席にてパイロットであるタクマが登場している。
余談
ガンダムブレイカー3プレイ済のファンからの通称は「俺の知らない俺の機体」。
原典でのクアンタは対話の為に作られた機体だったが、こちらは最初から戦う為の機体という、真逆のコンセプトとなっている(ちなみにフルセイバーは「もしもELSと対話出来なかったら」という点で想定されたものである為、「最初から戦う為の機体」とは言いにくい)。
一方でコマンド側の元ネタとその主演俳優から「元ネタが筋肉で対話する映画なので
実質同じ」「対話(物理)」など対話の方向性が変わっただけで同じコンセプトだとする意見も見られる。
上記の通りコンセプトは遠距離実弾系と近接実体剣系による全距離対応の機体で、基礎本体性能である駆動性・耐久性・機動性も全てが高いという万能機ではあるが、そもそも本作の原作の一つであるガンダムブレイカー3では、実際にこのような遠近両用の万能機を容易に組むことができる。
劇中ではタクマの実力と相まって他のプレイヤー及び機体とは一線を画す力を発揮するが、単純な機体性能ではマハラのガンダムバルバタウロスには劣る事がタクマ本人から語られている(しかし、概要でも言うようにパワー勝負で互角に渡り合う、スムーズなホバー移動によって機動力は上回ってる等、実際の所はどこまで差があるのかは不明)。
ビルドメタバース本編で展示されていたデザートタイプは監修の大張氏のアイデアであり、他にも都市迷彩カラーや特殊部隊カラー等の候補があったとの事。
ガンプラ
1/144スケールでHGで発売された。本編での圧倒的すぎる強さと機体デザインとアレンジの妙から人気があり、日本全国で入手困難な状況が続いている。
『ビルドメタバース』に登場したデザートカラーも2024年の7月に発売した。