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阿頼耶識システム

あらやしきしすてむ

阿頼耶識システムとは、「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」に登場するインターフェースシステムである。
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概要

本作におけるモビルスーツを始めとした機動兵器の操縦に使われている有機デバイスシステムの通称。ちなみに、「阿頼耶識」というのは仏教用語に由来する。(ヒトの認識の内、「無意識」を司るもののこと。)

脊髄にナノマシンを注入し「ピアス」と呼ばれるインプラント機器を埋め込み、その部分でナノマシンを介して操縦席側の端子と接続することで、パイロットの神経と機体のシステムを直結させる。これにより脳内に空間認識を司る器官が疑似的に形成され、直感的かつ迅速な機体操作が可能になる。

よって、マニュアルを読まなくても操縦が可能であり、それどころか文字すら読めない者でもMSの操縦ができるようになる代物。
通常のMS操作は訓練や座学の学習が相応に必要であり、慣れていなかったりデータ不足だと操作が遅れるどころか起動すらもままならない。
しかし阿頼耶識を施術した者は初めて乗った機体でもそれなりに動かせる上、感覚的に操縦することにより、かなりフレキシブルで機械離れした動作が可能になるため、MSパイロットなら機体の動きを見ただけで阿頼耶識システムの有無が判別できる。

擬似的な空間認識能力を得られることから、宇宙世紀における強化人間に近い。
機体を自らの手足のように動かせる事などからも、一般的なMSパイロットに比べると反応速度や空間認識力において追随を許さない。
その性質上、一対多数の乱戦、特に白兵戦において非常に高いアドバンテージを持ち、阿頼耶識を持つパイロットの多くが「乱戦になれば負ける事はない」と豪語している程である。

機器を脊椎に埋め込むという性質上、施術を受けた者の背中には特徴的な突起が出来、複数回受けることでより情報交換量も増幅できる。また背中の突起のおかげで普段の生活も仰向けに寝られないといった不自由がある。
このように人体や私生活への悪影響も大きく、ギャラルホルンの宣伝も手伝って、地球では阿頼耶識システムに対する嫌悪感は強く、本編時点の時代ではギャラルホルンは基本的に阿頼耶識対応MSを使っていない。

MW(モビルワーカー)程度の操縦ならまだしも、MSや戦艦ともなると扱う情報量の多さから脳への負担が非常に大きく限られた者しか扱えない。(劇中では、「脳への負荷によって鼻血が出る」という描写がある。)
三日月ですら初陣ではバルバトスでの戦闘後気を失っていた。

ガンダム・フレームには通常時リミッターがかかっている。しかしパイロットが強引にリミッターを解除・解放するとガンダムのツインアイ部分が真っ赤に発光するという特異現象が発生する。しかしそれは諸刃の剣であり阿頼耶識システムの過負荷によってパイロットには身体障害が現れる。グレイズ・アイン戦で一度目のリミッターを解除した三日月は戦闘後に右目の視力が衰え右手が動かなくなってしまった。そしてモビルアーマーハシュマルとの決戦で二度目のリミッター解除を行った戦闘後には右半身付随の状態になっている。

元々は宇宙での機器操縦用の技術であり、本編300年前の厄祭戦の際にガンダム・フレームのMS(モビルスーツ)操縦用にギャラルホルンの前身組織で開発研究が行われていたものである。
厄祭戦時には大人にも施術が可能な技術だったが、ギャラルホルンの情報統制によって使用を禁止され技術が衰退していった。300年が経過した鉄血のオルフェンズの時代にはオリジナルの技術が失われていたのだが、圏外圏では漏出した技術を闇手術という形で身寄りのない少年兵やヒューマンデブリに施術することで不完全な形ながらも使用は継続されていた。

一方ギャラルホルン内でも極秘裏に阿頼耶識システムの研究は続けられており、グレイズ・アインに搭載されたものやマクギリスが施術したものにつながっていくのだった。

阿頼耶識システムの分類

阿頼耶識システム(流出)

この時代で最も広く施術されているタイプ。
圏外圏の民兵組織や海賊などに流出し使われている技術で、ナノマシンの純度が低いことから成長期の子供にしか定着しないとされる。施術可能な年齢は明確でないが、二期序盤のハッシュ一件から、少なくとも17歳以上ではほぼ無理な模様。

民兵組織や海賊によって、行き場のないヒューマンデブリのような子供たちに無理やり乱暴な施術を行われそのまま死亡するか、歩行が不可能になるなど重篤な障害を負う者が多い。
CGSでは施術を受けた少年の4割が失敗していた。ハッシュの過去の仲間であるビルスは手術の失敗で半身不随となり、ピアスを中心に背中一面が赤く腫れあがるという悲惨な状態であった。

上記のとおり、1回の施術にすら耐えられない者も多く、複数回の施術に耐えられる者はごく稀である。主人公の三日月・オーガスはこの手術に3度成功していることもあり、ピアスも三本埋め込まれている。3度成功してようやくオリジナルの阿頼耶識の性能と同等になる。

鉄華団の前身組織「CGS」が阿頼耶識を入団条件とし、強制していたのに対していたがオルガが鉄華団長となって独立して以降は新規団員への施術を禁じている。

グレイズ・アイン用阿頼耶識システム

瀕死の重傷を負ったアイン・ダルトンを助ける為と称してガエリオ・ボードウィンが苦肉の策で阿頼耶識の施術を頼んだ事で組み込まれたシステム。
本来なら大人にはナノマシンが定着しないはずだが、大人である彼に阿頼耶識を定着させたその方法とは搭乗者のバストアップ部分以外を切断し、培養液漬けのコックピットと一体化させグレイズ・アインの生体ユニット化してしまうというあまりに非人道的なもので、ガエリオもその真相を知った時、凍りついたのは言うまでもない。

アインくん



だがこんな無残な姿になっても技術者達に対しクランク・ゼントの敵を取るため再び戦える事に喜びと感謝を感じたり、生体ユニット化したアインの言動や戦法はかつての彼ではまず見られなかった高揚感や残虐性も相まって、もはや狂気そのものであると言えるレベルに達していた。

三日月との戦闘時にコクピット内のカットがあったが、激しい言葉を発し続けているはずの彼の表情は無表情のままであった。
このアインの阿頼耶識はマクギリス・ファリドの謀略でギャラルホルンの権威失墜のための腐敗を証明する既成事実に利用されたほか、後述するように二期でもターニングポイントとなっている。

阿頼耶識システム TYPE-E

ガエリオとアイン



ガンダムヴィダールに組み込まれた疑似阿頼耶識システム。一期最終話で撃墜されたグレイズ・アインの阿頼耶識システムと死亡したアインの脳をそのままシステムに組み込んだ物。

阿頼耶識による脳の負担をアインの脳が受け持つ事でパイロットへのリスクを軽減、その結果最小限のリスクで三日月の乗るガンダムバルバトス ルクレプスとも互角に戦う事が可能となった。
後にガンダムキマリスヴィダールに換装後もシステムは続投されたが、マクギリスのガンダムバエルとの戦いでシステムは損壊。パイロットのガエリオも生存こそしたものの、システムを手術で
除去してしまった為車椅子生活を余儀なくされている。

人間の脳を使うという非人道的なシステムである為、マクギリスへの復讐に駆られたガエリオの搭乗した機体以外には使用されず、今後も他の機体に使用されることはないと思われる。

TYPE-Eの由来はアイン・ダルトン(Ein Dalton)の頭文字からと推測される。
ちなみにギャラルホルンでは名瀬・タービンなど鉄華団側の実力者の遺体も回収しており、やろうと思えば彼らの脳でも同システムを造る事は可能だったはずである。
それをあえてしなかったのは、あくまで真の目的は鉄華団の残滅ではなく犠牲をなるべく減らした上で戦いに勝利し、ギャラルホルンの信用回復及びトップにのし上がる事であったラスタル・エリオンの合理的判断によるものが大きいのだろう。

阿頼耶識システム(オリジナル)

43話より その2



幼少期からギャラルホルンの権威の象徴ガンダムバエルを手にする事を企んでいたマクギリスが「グレイズ・アイン」の実験データを元に復活させた、厄祭戦当時の性能を再現したオリジナルの阿頼耶識システム。
厄祭戦当時の旧式コクピットを使用しているバエルに合わせて、マクギリスの身体に施術されたコネクターも鉄華団のとは全く異なった形状である。

厄祭戦時代の性能を完全再現しており、このシステムでバエルと人機一体になっていたマクギリスは不意打ちのダインスレイヴを完全回避、ギャラルホルンの大部隊を一機で蹴散らすなど圧倒的な力を発揮した。

余談

本編ではガンダムに阿頼耶識を接続して戦ったパイロットは全員戦死という悲惨な最期を遂げており、ガンダム乗りで唯一ガエリオが生存できたのは上述通り直接の接続はせず、アインが負担を軽減していたことが大きいと思われ、放映終了後の長井監督のラジオでのコメント曰く一連の戦闘終了後、アインの脳はマクギリスとの激しい戦闘の負荷により「焼き切れた」状態となり、アインの脳を挟んでいなければガエリオも確実に死亡していたと見られる。

この事実が鉄血世界のガンダムに乗る事=悪魔との契約という例えに益々説得力をもたせており、阿頼耶識も強化人間に含めるならガンダムシリーズを通して語られてきた「強化人間はほぼ戦死する」というジンクスはこの作品でも例外ではなかったという事である。

pixivではアニメ公開前の先行映像から「なぜ三日月をはじめとするパイロット達は上半身裸なのか」という疑問から「実は背中にデバイスが付いてるのではないか?」と逆算したイラストを投稿したユーザーも存在するが、まさしくその通りであった。

何故裸なのか!!!



関連項目

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ CGS 強化人間

モビルトレースシステム・・・体にデバイスを埋め込むのではなく、ファイティングスーツを着て外付け式にデバイスを装着する。
ゼロシステム・・・デバイスは存在しないが、脳に大量の情報をフィードバックし負荷がかかる点で共通している。

ドクター・オクトパス・・・手術を施してロボットアームを脊髄に直結している。
ニューロ・カートリッジ・・・脳神経と機体を直結させる操縦システム繋がり。こちらはあらかじめパイロットの人格を消去する処置を施す上、一度システムを起動させたら最終的にパイロットが廃人になる等、阿頼耶識以上にリスクが高い。
サイコ・ザク・・・阿頼耶識と類似するシステム「サイコ・リユース・デバイス」を搭載するMS。パイロットの四肢を切断し、コックピットに直結させる事でパイロットの思考によって直感的に動作させ、単機で艦隊を殲滅させられる程の超反応を実現させる。サイコミュを連想させる名前だが、全くの無関係。

サイボーグ…どちらかと言えば機械的かつ脊髄など部分的であるが。
メガノイド…火星のサイボーグつながり、
戦闘獣…こちらは脳を機械の体に移し替えた、改造度はこちらが上

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