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ドクター・オクトパス

どくたーおくとぱす

"Doctor Octopus"、通称「ドック・オク(Doc Ock)」。MARVEL作品、特に『スパイダーマン』シリーズに登場するヴィラン。
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概要編集

MARVELコミック、特に『スパイダーマン』関連のキャラクター。

グリーンゴブリンと並ぶ代表的なスーパーヴィランで、1963年4月の『Amazing Spider-Man #3』で初登場以降、単なる敵というだけでは説明し切れない、複雑な経緯を辿ってきた。


同じヴィランであるサンドマンヴァルチャーエレクトロミステリオクレイヴン・ザ・ハンターを集めて結成したチーム「シニスター・シックス」の初代リーダーとしても有名。


近年では、病に犯され余命わずかとなった彼が活躍する『スーペリア・スパイダーマン』も発表された。


人物編集

本名:オットー・ギュンター・オクタビアス(Otto Gunther Octavius)。

元は天才的な物理学者で、実験の補助のため着脱式のロボットアームを開発し自ら装着するが、実験中の爆発事故で機械が融合し、アームを一生外せない身体となる。さらに自らが異形の存在になってしまった事を悲観し、そのアームの力を悪用して犯罪に手を染めるようになる。


4本のロボットアームは元々危険物取り扱いを目的に開発されたこともあり常人をはるかに上回るパワーと長いリーチを持ち、彼の神経回路(脊髄)に直接繋がっており手足のように自在に動かすことが可能。最短は1.7m、最長は7.6mになり3トン程度のものを持ち上げる。

その触手のようなアームのデザインと本来の四肢と合わせて8本足に見えるその姿から「オクトパス=タコ」と呼ばれているが、同じ8本足の蜘蛛と敵同士というのは皮肉なものである。

MCUの「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」では「4本の金属アームが有るスパイダーマン・スーツ」を見て自分のアームに対して「ライバルが現われたな」と言うシーンも有る。


外見は、どのメディアでも大体共通しているのは「短髪」「ぽっちゃり体型」「目をサングラスやゴーグルで覆う」「イメージカラーはグリーン」。元のアメコミ版では緑色のコスチュームに黄色のプロテクターやグローブ、ブーツが一般的。

日本の漫画キャラで簡潔に表現するならば「太っていてサングラスをかけたマイト・ガイ」と言えば、どれくらい濃ゆい見た目なのか大体は想像できるであろう。


他メディア編集

実写編集

演:アルフレッド・モリーナ、吹替:銀河万丈


「太陽の力が、私の手の中に・・・」

「太陽の力を我が手に入れる。何者にも邪魔はさせない。絶対に!」


2』のメインヴィランとして登場。

ピーターが尊敬する科学者で恰幅よくプライド高いのが玉に瑕だが、良き愛妻家で温厚な心優しい性格。

オズコープ社との共同開発で、人工知能を搭載した4本の作業アームを利用しての(人工太陽を生み出す)核融合実験を行うが、装置の暴走により失敗して妻を亡くし、更には実験の事故でアームが脊髄と融合した上に制御チップも破壊され、凶悪化したアームの人工知能に意識を支配されてしまう

「実験の成功」というアームの思考のためなら文字通り何でもする危険な思想に取り憑かれ、最早別人となってしまった彼は、アームを操って強盗行為を繰り返し、人々を襲うマッドサイエンティスト「ドクター・オクトパス」と成り果て、実験材料入手のためハリーと手を組み自身の邪魔をするスパイダーマンと対決する。


服装は病院から逃走する途中で入手したロングコートで、上半身は裸である。


2』ではロボットアームのみ登場。

次回作でヴィランとして登場する事が示唆されたものの、シリーズの打ち切りで白紙となった。


スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にて、サム・ライミ版のドクター・オクトパスが演者、吹き替えともに続投して再登場。

ファイギ氏曰く「『アルフレッド・モリーナ以上の役者はいない、あの役を引き継ぐのは非常に難しい』と言い続けてきた」「もしドクター・オクトパスを復活させるとしたら、アルフレッド・モリーナでなければならず、その方法を見つけるのは簡単なことではない。(MCUでそれが可能となった)」とのこと。


なおモリーナ氏は出演を打診された際には自身の年齢も考えてあまり乗り気では無かったものの、サム・ライミ版を見直している内に自分自身よりアームの方が演技していることと、スタッフから最近のハリウッドSF映画でよく使われるCG技術による若返り映像効果を知って「じゃあやってみるか」と一転してOKしたという。

また吹き替えの万丈氏はMCUでサノスも担当していた。


彼の時系列は、終盤でスパイダーマンの正体がピーターだと知り、アームで喉を掴んでいた時とされており、登場当初の段階では再び意識はアームの人工知能に支配されていたが、中盤でこの世界のピーターが新たな制御チップを作り直した事で本来の温厚なオットー・オクタビアスとしての意識を完全に取り戻す。終盤のとある場面で彼が起こしたある行動やセリフは『スパイダーマン2』を見た事がある人にとっては胸熱な展開だったに違いない。

ちなみに今回はMCUの世界で手に入れたのか、上半身にも黒系のタートルネックのインナーを着用している。



アニメ編集

声:南利明(東京12チャンネル版)⇒田中康郎(独立局版)⇒島香裕(スカパー版)

電磁パルス装置でニューヨーク都市を破壊したことがあり、スマーター博士が開発した新兵器ナルファイアーを強奪していたこともある。


声:不明(独立局放映版)⇒島香裕(スカパー版)

世界中にある石油を奪ったことがあったが、スパイダーマンが阻止した。


声:不明

第1話に登場。ガンマ基地を攻撃したことがあるが、ハルクがやっつけている。


声:島香裕

アリエルと少年が乗っていた宇宙船を奪おうとしていたが、スパイダーフレンズによって阻止された。


声:島香裕

「ドクター・オクトパスの陰謀」でフェリシアジェイムソンを襲った。

シーズン2ではキングピンの手下と共にスパイダーマンを倒そうとした。


第1話でカメオ出演、戦う場面のみ。


声:不明


声:山本兼平


ドクターオクトパス

ウィルソン・フィスク / キングピンの部下である女性科学者「オリヴィア・オクタビアス」として登場。


ゲーム編集

原語版:ウィリアム・サライヤーズ、日本語版:中博史


ピーターの師として登場。オクタヴィアス博士は自身の研究として神経や脳波に反応して動くロボット義肢を開発中。ピーターは彼の助手として博士を尊敬し、支えていた。そしてオクタヴィアス博士もまたピーターを信頼し、可愛がっていた。

ゲームでは博士が組み込んだ回路を指定の電圧が流れるよう修正するパズルゲームがあり、プレイヤーは「しっかりしてよ博士」とツッコむが、ストーリーを進めると博士は幾年もの研究で神経が侵されており手足が徐々に動かなくなっていることが判明する。脳波で動く義肢は自身のためでもあった。


しかし元同僚のノーマン・オズボーンに執拗な妨害を受け、予算や研究関係機関の監査が厳しくなり、彼の研究室はほぼ潰れる寸前に。

それでもピーターの励ましと、そして自身の才覚により彼は「人間以上の腕」という義肢の研究を完成させる。ただし、それには着用者の精神が汚染される効果もあり、オクタヴィアス博士はノーマンへの恨みを爆発させ、彼への復讐に街全てを巻き込むことを決める。

ピーターは博士の暴挙を止めるため、スパイダーマンとして、そして彼の助手として尊敬していた師に立ち向かうことになる。


その他編集

英語版:ロジャー・バンパス / 吹替版:池田勝


フロリダの「アイランズ・オブ・アドベンチャー」で1999年3月に、大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」で2004年1月にオープンしたアトラクションに登場。

ホブゴブリンスクリームエレクトロハイドロマンらを従えた「シニスター・シンジゲート」のリーダーとして登場する。

USJ版では基本「オクトパス博士」と呼ばれている。


あらゆる物体を浮かべる「反重力砲」を発明し、これを用いて自由の女神像を人質にとりニューヨークの全面降伏を迫った。解体した女神像を隠している倉庫に体験者が乗る「スクープ号」が迷い込んだことに気づき、反重力砲やアームからの火炎放射で襲い掛かる。

乱闘の末にスクープ号を空中に浮かべて摩天楼から墜落させようとするも、寸前の所でスパイダーマンに防がれ、最後はシンジゲートのメンバー共々捕らえられた。


姿は緑のスーツと黄色のプロテクター、赤い短髪と平成版アニメに近いデザイン。

フロリダ版で2011年5月に、USJ版で2013年7月に行われたリニューアルからは、サム・ライミ版のようにコートを羽織ったデザインに変更された。(待ち列で上映される映像はオリジナルのままである)


なお、USJ版は2024年1月下旬をもって運営を終了した。


ミステリオが作り出した幻影として登場。


まさかの主人公に抜擢

原作通り、スパイダーマンの宿敵で天才物理学者の男性。しかし、ひょんなことから死の淵に陥り、精神だけが日本在住の女子中学生・奥田宮乙葉(おくたみや おとは)の身体に憑依してしまう。元に戻る術が分かるまで、乙葉本来の精神と1つの体に同居……つまり一心同体で学生生活を送ることになる。なお、本体はNYの病院で昏睡状態に陥ったまま。

容姿は原典に近い。特に髪型にはこだわりを持ち、乙葉の髪も(本人の意向を無視して)同じように調髪した。

その後、神経スキャナーの回収中にサクラスパイダーと遭遇、激突する。穏便な解決を望む乙葉に対して「スパイダーであるなら私の敵だ!」とイキり立つ。激昂する様に、乙葉は「あぁ、この人は事ある毎に、こうして(全て自分だけでなんとかしようと)意地を張っては事態をややこしくしてきたのか」と呆れ果ててしまった。

サクラとの一時休戦後は、彼女の出自や状況判断の未熟さに怒りを追い越して毒気を抜かれてしまう。サクラが発明品の数々を「このドクター・オクトパスという人は本当に天才だ」と肯定的に評した事もあって、事もあろうに、その身で受けてきたスパイダー戦法をサクラに講釈する羽目となった。

また、乙葉への憑依状態はシステムによって転送事故(重篤なインシデントによるドクター・オクトパス復活の失敗)と判断されている。そのため、過去のバックアップデータから新たなオクトパスを再生する予備システムが作動してしまい、もう一人の自分であるスーペリア・オクトパスが生まれてしまった。

さらに、かつて捨てた肉体がアクロス社に拾われ、生体コンピュータのコアにされてしまう。その結果、人類の間引きを試みていた頃の自分であるデッド・オクトパス(デッド・オック)までが登場している。


余談編集

  • 本名について

「オットー」=ドイツ語圏に実在する人名だが、イタリア語だと「8

「オクタビアス」=「タコ

と、日本のギャグマンガ等でよく見られる「現実だとありえない、名は体を表し過ぎている名前」であり、日本語に意訳すると「蛸の八郎」みたいな感じになる(いや、まぁ昭和時代そういう芸名の元ボクサーな俳優さんいたけど……)。

『ノー・ウェイ・ホーム』では本名を名乗った際、ピーターたちに笑われるという場面がある。


また初代アニメの旧吹替版では「タコハチ博士」と称されていた。


  • 二代目オクトパス

あまり知られていないが、大抵のヒーロー・ヴィランと同じく彼にもまた二代目が存在する。

オクタビアス博士の弟子だったキャロライン・トレイナー(Carolyn Trainer)という女性科学者で、師がピーター・パーカーのクローンであるケインにより殺されたのをピーターに殺されたものと思い込み、襲名した。後に初代が悪の忍者組織「ザ・ハンド」の秘術により復活したので、以降は「レディー・オクトパス」に改名している。


関連タグ編集

MARVEL

スパイダーマン スーペリア・スパイダーマン オリヴィア・オクタビアス

ヴィラン 悪役 マッドサイエンティスト タコ

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