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概要編集

MARVELコミックのヒーロー「スパイダーマン」のクローンとして知られるキャラクター。

これまで2人が登場し、有名なのは1人目。どちらもオリジナルであるピーター・パーカーの幼少期の記憶を持っているが人格は異なり、それぞれ個を獲得している。


初代編集

1975年の『Amazing Spider-Man #149』にて初登場。

ピーターとも面識がある大学教授マイルズ・ウォーレンことジャッカルがスパイダーマンを殺すために作ったクローンで、初期は全く同じ姿のスパイダーマンとしてピーターと戦ったが敗北。

オリジナルからは死亡したと思われ埋葬もされたが、生き延びており、ベンおじさんの名前とメイおばさんの旧姓を合わせた「ベン・ライリー」と名乗って生活していた。


ナイーヴさと強い正義感を持ち合わせる好青年。ピーターと兄弟のような関係になってからは見分けのために髪を金色に染めている。

能力はもちろんピーターと同じだが、後に独自開発したウェブシューターは敵を麻痺させるダーツ「スティンガー」や拘束能力の高い「インパクトウェブ」の発射機能が追加されている。


二代目編集

1994年の『Web of Spider-Man #119』で初登場。

同じくジャッカルによって先に作られた、ベンの兄にあたる存在。しかしクローンとしては不完全で、体格はピーターやベンよりかなり大きく(ピーター曰く「ジャイアントバージョンの僕」)、精神も不安定で凶暴。ジャッカルにはベンが生まれたことで"欠陥品"と見なされ廃棄されたが自力で生き延び、「ケイン」と名乗って暗殺を生業に生活していた。


しかし元は優しい心を持っており、酷い状況にありながらも善くありたいとあがき行動する、ヴィランとダークヒーローを揺れ動く複雑な人物。

能力はやや異なり、ウェブシューターを使わず手首から直接出す。また蜘蛛を操る、スパイダーセンスを応用した予知、掌からの発熱などを持つ。


ある日ジャッカルの研究資料を漁っていた際、ピーターとベンのファイルが入れ替えられていた(後にノーマン・オズボーンの仕業と発覚)ことでベンをオリジナルと誤認し、彼を苦しませ弟であるピーターを助けようと行動を開始する。


その他編集

  • ジョー・ウェイド

1995年から始まった、ベンが主人公の『Amazing Scarlet Spider』における最初のヴィラン。

元はFBI捜査官でおとり捜査がバレてしまったため改造を受けさらに暴走、ベンを模倣した半機械のスカーレット・スパイダーと化したが、ニューウォリアーズとの協力で捕縛された。


  • スカーレット・スパイダーズ

一大集合イベント『スパイダーバース』でケインが別アースのベンやジェシカ・ドリューと結成したチーム。


ただし名前の初出は2007年の『Avengers: The Initiative #3』。

キャプテン・アメリカの超人血清を開発したアースキン博士のひ孫、マイケル・ヴァン・パトリックは常人ながら高い身体能力を持っていたことで「キャンプ・ハモンド」にスカウトされたが、加入テストにおける事故で死亡。彼とブリッツシュラッグ博士の遺伝子から3体のクローンが作られ、元々トニー・スタークがスパイダーマンのために開発していたアイアン・スパイダーのスーツを着て活動した。

なおその3人はオリジナルの名前から「マイケル」「ヴァン」「パトリック」と名乗っている。


活躍編集

クローンサーガ編集

ピーターに敗北してから3年。新天地で生活していたベンだが、どうしても危機に陥っている人を見過ごすことが出来ずとある事件に首を突っ込んでしまい、そこで自分を追ってやってきたケインと出会ったことで2人の因縁が始まる。


さらに2年後、メイおばさんの危篤を知ってニューヨークに帰還したベンはピーターと再会。初めはグリーンゴブリンの罠だと思い込み、互いを遠ざけていた2人だったが、協力するうちに互いに信頼出来る友人同士となっていく。「スカーレット・スパイダー」の呼び名が生まれたのもこの頃。

一方、ベンを追ってニューヨークへやってきたケインは上記の理由からピーターの生活を守ることに執心し、ドクター・オクトパスたちを殺害。指紋が同じことを悪用してその一部をベンになすりつけたため、ケインを止めるためにピーターは奔走する。


その後検査によって、実はベンの方がオリジナルのピーター・パーカーその人であることが判明(初対戦時に入れ替わっていた)。妻MJの妊娠も重なったことでピーターはヒーロー業を断念し、以降はスパイダーマンの役割をベンが受け継ぐ事となった。


スカーレットスパイダーを描きました scarlet spider

コスチュームはピーターのアレンジで、赤のタイツに袖なしTシャツが特徴。

ニューウォリアーズに途中加入したり、ミステリオホブゴブリンと戦うなどした。


前後して行方不明になっていたケインが復活。ベンの恋人を人質にし決戦を挑むも、最終的には和解し、逮捕された。


しかし蘇ったグリーンゴブリンの攻撃からピーターを庇う形でベンが死亡。その亡骸は灰と化したことで、結局オリジナルのピーター・パーカーはピーター本人だった。

……という割とめちゃくちゃな展開でベンも退場。


これはデッドプールからも「あの二の舞にだけはさせねえぞ!あれはたまったもんじゃねえ!」と言われるほどの黒歴史となった。


復活、再評価編集

脱獄したケインは2009年の『グリムハント』にて、クレイヴン・ザ・ハンターを復活させるために「蜘蛛の能力を持つ者」を狙う関係者に襲われ、最期はピーターの身代わりに生贄となって死亡。

その墓石には「ケイン・パーカー」と刻まれた。


しかし蜘蛛型モンスター「マンスパイダー」として復活。後にこれは蜘蛛の神の使い・アザーにアバターとして選ばれたことが原因と判明しており、能力も刺突や斬撃が可能な針を手首から出したり、暗視などが加わった。

そしてニューヨーク中の人々が蜘蛛の能力を得る、というイベント『スパイダー・アイランド』では一時的に黒幕のジャッカルに洗脳されるが、戦闘中に対シンビオートの薬剤タンクに落下したことで、自我とベンのような完全な肉体を取り戻し、事件の解決に協力。

ピーターとの別れ際にスーツをもらい、「二代目スカーレット・スパイダー」となった。


その後ケインは旅の途中に出会ったアラセリ・ぺニャルバという少女を助け、ヴィランとの戦いを経て、第5期「ニューウォリアーズ」に加入した。

また『スパイダーバース』ではアザー由来の能力を失い、身体も元に戻ってしまったが生還した。


一方ベンは灰から復活させられ、紆余曲折を経て自警ヒーローの活動を始め、2017年からはケインと共闘する新シリーズが、2021年からは『Amazing Spider-Man』本誌でピーターとW主役を務めるシリーズがスタート。

黒歴史どころか、近年のスパイダーマンにかかせない存在となっている。


他メディア展開編集

センシティブな作品

英語版:スコット・ポーター、日本語版:大泊貴揮


ベン・ライリーとして登場するが、デザイン、性格共にケインが元になっている。


英語版:アンディ・サムバーグ、日本語版:江口拓也


予告やポスターにお馴染みの姿が確認でき、こちらもベン・ライリーが登場する模様。


関連タグ編集

MARVEL スパイダーマン ピーター・パーカー

クローン

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