スパイダーウーマン
すぱいだーうーまん
MARVELコミックのキャラクター。
1977年に初登場した「スパイダーマン」の女性版で、クモの能力を持つスーパーヒロイン。
タイトルとしては、初代がデビューした翌年から全50巻が刊行されたシリーズや、歴代四名とマダム・ウェブが競演した1999年刊行のシリーズなどが知られている。
別宇宙も含めるとかなりの人数がいるが、正史世界【アース616】の4人を挙げる。
ちなみにその大半は、ピーター・パーカーのような「特殊なクモに噛まれた」以外の理由で能力を得ている。
マティ・フランクリン
"Martha "Mattie" Franklin"。1998年に登場した三代目。
ファーストネームは「マティー」「マッティー」などの表記ゆれがある。
ピーター・パーカーと因縁のあるJ・ジョナ・ジェイムソンの姪。父子家庭で育ったが、その父親が魔術に関わっていることを知り、代わりに儀式を受けたことで超人的なパワーや飛行能力を会得。元から憧れていたスパイダーマンの不在時に「スパイダーマン」を勝手に名乗っており、彼の帰還後から「スパイダーウーマン」を名乗った。
二代目のジュリアと同じく四代目のシャーロットに能力を奪われるが、これを撃退。さらに打倒し、奪われた能力を取り戻した際に、同時にクモの能力を得た。
2010年に、JJJの後妻マーラとともに死亡。
彼女を主人公とした新シリーズ『Spider-Woman』が1999年に始まったが、翌年の18号で打ち切り。この短い期間に頻繁にコスチュームを変更している。
初登場から死亡までが（平均より短すぎるということはないものの）12年間で、登場は
- ジェシカ・ジョーンズを中心とした『Alias』の中盤（2003年）
- 加入した若手のはぐれヒーローチーム『The Loners』（2007～08年）
に限られている。
シャーロット・ウィッター
"Charlotte Witter"。1999年デビュー。
4人目ではあるがこれまでの3人とは違いヴィラネスで、実質「偽ヒーロー」枠といえる。
カサンドラ・ウェッブ / 初代マダム・ウェブの孫娘だが、ドクター・オクトパスに見いだされて改造を受け、超人の能力を抽出して奪い取る能力を会得。当時「スパイダーウーマン」を名乗っていたジェシカ、ジュリア、マティの能力を奪ってスパイダーマンを打倒する計画だったが、カサンドラの助力で結集した3人に敗北した。
一度は昏睡状態に陥り、祖母であるカサンドラが身柄を預かることになったが後に復活、複数回に亘ってマティを襲いスパイダーウーマンとしての能力と名義を奪い合う。
数々のMARVELキャラクターを世に送り出したスタン・リーによると、かつてライバルのDCコミックから「ワンダーマン」が「ワンダーウーマン」に似ているとして訴えられそうになったため彼をデビューエピソードで死亡させ、さらに「パワーマン」を出した数年後に「パワーガール」を出された、という苦い経験を踏まえて、他社から「女性版スパイダーマン」が出る前に自分たちで出してしまおう、という裏事情があったとのこと。
そして案の定、昆虫と会話する能力を持った女性を主人公にした『Web Woman』というアニメをまた別の会社が企画していることを知り、急いでジェシカ・ドリューを登場させたらしい。
※それぞれの単独版は各記事を参照。
スパイダーマン・ユニバース
2024年2月公開の映画第4作『マダム・ウェブ』にて、コミックでウーマン / ガールを名乗った3人が実写デビュー。
2000年代が舞台で、老婆から30歳に変更された主人公キャシー・ウェブをメンターとする構成のため年齢は10代に統一された。
- ジュリア・コーンウォール（演：シドニー・スウィーニー / 吹替：潘めぐみ）
コミックと同じ旧姓。両親が離婚し父親に引き取られたが、義理の母や弟と折り合いが悪く、孤立している。
急病になった義母をキャシーに救助されている。
- マティ・フランクリン（セレステ・オコナー / 伊瀬茉莉也）
海外で働く両親とは疎遠で、JJJは「ジョナ叔父」として言及された。
スケボーに乗って道路を走っていた際、キャシーの運転する救急車に危うく引かれ掛け、顔は見えてない運転席のキャシーに向けて中指を立てた事がある。
- アーニャ・コラソン（イザベラ・メルセド / ファイルーズあい）
キャシーと同じアパートの一階に住んでおり、不法移民の父が強制送還されてしまったため、家賃について大家から注意を受けながら孤独に暮らしている。
謎の男エゼキエル・シムズに命を狙われているところを、三者三様で繋がりのあったキャシーが予知能力で助けることになる。
