誘導分岐
ここでは二代目スパイダーウーマン、二代目マダム・ウェブとして知られるジュリア・カーペンター(Julia Cornwall Carpenter)について述べる。
カサンドラ・ウェッブ / 初代マダム・ウェブは⇒「マダム・ウェブ」の記事を参照。
概要
初登場は1984年6月の『Marvel Super Heroes Secret Wars #6』にてシルエットのみのカメオ出演、『#7』から本格的に活躍。
当時、初代スパイダーウーマンのジェシカ・ドリューは1983~84年にかけてのモルガン・ル・フェイとの戦いで死亡・蘇生した際に特殊能力の大半を喪失、アベンジャーズを脱退しスパイダーウーマンの称号も使わなくなっていた。
ちなみに同『#8』で「黒いコスチューム」のスパイダーマンが新たに登場したが、その正体が明らかになるまでは「ジュリアが着用していた黒白のコスチュームを見たピーターが、強い感銘を受けた結果」形成されたデザインであると考えられていた。
能力
通常の状態で約10トンを持ち上げる怪力、常人の限界を超えた敏捷性・スタミナ・反射神経と、本家スパイダーマンことピーター・パーカーに似通っているが、彼女は念力によるものとされており、ウェブ(クモ糸)も発射した後自在に動かすことができ、自身から離れた場所に出現させることもできる。
また鋭敏かつ精密な振動感知も持ち、これを白兵戦に活用するための訓練を受けている。
経歴
カリフォルニア州ロサンゼルス出身で、旧姓は「コーンウォール」。離婚した元夫ラリーとの間に産まれた娘レイチェルを育てるシングルマザーとしても有名。
大学時代の同窓生であるヴァレリー・クーパー(Valerie Cooper)の紹介により、超人兵士計画の被験者となり、毒グモや南米の植物から抽出された物質を投与されたことでクモ人間の能力を身につけた。
『Secret Wars』終焉後、本人はアベンジャーズへの参加を希望していたが、政府御用の超人傭兵部隊「フリーダム・フォース」に配属。しかしリーダーのミスティークをはじめブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツのメンバーで構成されており、過去の犯罪行為に対する訴追を逃れるために政府の仕事を請け負っているという中身だったため、拘束されたアベンジャーズを解放しチームを脱走。
逃亡者となった彼女は紆余曲折の末、トニー・スターク / アイアンマンの取り成しで赦免され、「ウエストコースト・アベンジャーズ」に参加した。
1993年に自身と同種の方法で力を得た集団「デスウェブ(Deathweb)」との戦いで能力を喪失。
さらに1999年には四代目のスパイダーウーマンであるシャーロット・ウィッターの抽出能力によって麻痺状態に陥るが、マックス・コールリッジ / シュラウド(Maximillian Quincy Coleridge / The Shroud)の助力を得て、身体機能と能力を回復した。
2006年の『シビルウォー』では超人登録法推進派に参戦。
この時コスチュームを新調しており、名義も(ヒドラの工作員だったころのジェシカや前述したデスウェブの紅一点であるシルヴィー・ヤクア博士も用いていた)「アラクネ」を名乗っていた。
しかし非登録だったシュラウドの捕縛を求められたことから派閥を裏切り、キャロル・ダンバース / Ms.マーベルとサイモン・ウィリアムズ / ワンダーマンの追撃を受けつつカナダへの亡命を試みる。一度はネガティブ・ゾーンに投獄されるも、愛娘レイチェルを取り戻すため脱出し、キャロルの許で指導を受けていた自身のサイドキックであるアーニャ・コラソン / アラーニャとの激闘を経て、「オメガ・フライト」への参加を条件として全ての告訴が取り下げられ、レイチェルとともにカナダに渡る。
同様に赦免されカナダに渡ったシュラウドと共にオメガ・フライトで活躍し、超人登録法の廃止を機にアメリカに戻った。
2010年の『Grim Hunt』にて死亡したカサンドラから予知能力(と盲目)を受け継ぎ、「マダム・ウェブ」を襲名。
アラクネとして使用していたコスチュームはアーニャが受け継ぎ、スパイダーガールの名義で使用している。
その他
【アース1610】『マーベル・アルティメット』では、ジェシカ・ドリュー / ブラック・ウィドウが潜入用に「ジュリア・カーペンター」を名乗ったことがある。
なおこの世界のジェシカはピーター・パーカーの遺伝子から造り出されたクローン人間であり、「ジェシカ・ドリュー」も本名ではない。
他メディア
アニメ
CV:Casey DeFranco(シーズン1)、Jennifer Hale(シーズン2) / 潘恵子(NHKBS版)、甲斐田裕子(ディズニープラス版)
スパイダーウーマンとしてレギュラー登場。
フォース・ワークスのメンバーで、ペッパー・ポッツの代わりにトニー・スタークの助手兼親友、ビジネスパートナーかつ恋愛対象のポジションになっており、ライバル枠にワンダ・マキシモフ / スカーレット・ウィッチが配されている。
CV:Cree Summer / 土井真理
シーズン4にマダム・ウェブとして登場(メイン画像)。
コミックにおけるアラクネと二代目マダムの折衷のようなデザインのコスチュームを着用している。
実写
演:シドニー・スウィーニー / 吹替:潘めぐみ
2024年公開の映画『マダム・ウェブ』にて実写デビュー。
ティーンエイジャーであるため「ジュリア・コーンウォール」名義で、スパイダーウーマンとしての姿は目と眉が露出している以外はコミック準拠となっている。
ちなみに潘めぐみは上記アニメ版で演じた潘恵子の実の娘だったりする。