主人公のヒーローについてはスパイダーマン(キャラクター)を参照。
概要
MARVEL COMICS(マーヴェルコミック)発祥のアメコミヒーローおよび、彼を主人公とした作品の総称。
スタン・リーとスティーヴ・ディッコにより創造された古参ヒーローであり、マーベルコミックで最も人気があるヒーローでもある。
正史世界(アース-616)を中心として、その人気ゆえに大量の派生キャラクターや平行世界での設定を持つ。中には闇堕ちしている者も...
クモの糸を使い、高層ビルの合間を飛び回る姿で有名。(一部のゲームではビルが無いところでもウェブスイングができてしまう。)
その正体はピーター・パーカーだが、正史でも時期によっては引退したり殺されていたりして、別の人間が中の人になっていることもある。
これは、長期化のせいでマンネリになることが多いアメコミでは良く使われる手なので、交代しても結局しばらくするとパーカーに戻るようになっている。ただ殺されたぐらいでは作品からの退場にはならないのがアメコミである。
数多あるマーベルの並行世界には、ピーター以外のスパイダーマンも存在する。
日本人も複数いるし、別世界ではベンおじさんもメイおばさんもグウェンもMJもピーターとMJの娘もスパイダーマン/ウーマン/ガールとなっているし、メイおばさんがギャラクタスのヘラルドだったり、ゾンビ化したピーターが家族を食べてしまったことも…。
また、DCコミックの世界にもピーター・パーカーは存在する。
本家コミック『アメイジング・スパイダーマン』の2014年イベントでは、平行世界のスパイダーマンが全員集合する「スパイダーバース」が行われた。
キャラクター
スパイダーマン本人とその能力についてはスパイダーマン(キャラクター)を参照。
ピーター・パーカーにも詳しい。
スパイダーマン本人以外についてはスパイダーマンの登場キャラクター一覧を参照。
実写映画作品
摩天楼を自由自在に飛び回るスパイダーマンの活躍を実写化するのは長らく不可能とされていたが、90年代に入ってCG技術が飛躍的に発達すると実写化企画が上がるようになり、2000年代から実写映画が製作され始めた。
しかし、他のMARVELヒーローと比べて権利関係が複雑であることや、製作上のゴタゴタが多いこともあって、円満な形でシリーズ完結を迎えることができたケースが少ないという負のジンクスもあったりする。
サム・ライミ版
トビー・マグワイアを主演に据え、カルト映画で人気を博したサム・ライミが監督したシリーズ。
- スパイダーマン(2002年)
- スパイダーマン2(2004年)
- スパイダーマン3(2007年)
マーク・ウェブ版(『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ)
2011年公開予定だったサム・ライミ版『4』を製作中止にして一から作り直したシリーズ。
- アメイジング・スパイダーマン(2012年)
- アメイジング・スパイダーマン2(2014年)
マーベル・スタジオ版(MCU版)
ホーム三部作も参照。
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズが打ち切りになったところへMARVEL社が手を差し伸べ、マーベル・スタジオと二重契約し、キャラクターをシェアするという大胆な製作体制が新たに立ち上げられ、新シリーズが三度スタートした。
単独主役作品(ホーム三部作)だけでなく、他のヒーローの主役作品やアッセンブル作品にも登場している。以下、登場する作品を列挙する。
- シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年):初登場作品
- スパイダーマン:ホームカミング(2017年):初単独主役作品。登場するヴィランはヴァルチャー。
- アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年)
- アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年)
- スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年)単独主役作品。登場するヴィランはミステリオ。
- スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年)単独主役作品。登場するヴィランはサム・ライミ版のグリーン・ゴブリン、ドクター・オクトパス、サンドマン。マーク・ウェブ版のリザード、エレクトロ。
スピンオフ
ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース
スパイダーマンおよびスパイダーマンに縁のあるヴィランを主軸とした映画シリーズ。
ソニーピクチャーズ単独の製作で、マーベル・スタジオは関与しない。『ホームカミング』シリーズと同時期に展開されていくことになるが、MCUとは世界観を別にする、独立した作品であることが明言されている。
第1弾は『ヴェノム』。
当初は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのスピンオフ作品として発表されたもので、同『3』『4』にヴィランとしてヴェノムが登場するのではないかという見方もあったが、シリーズの打ち切りに伴い、一度、無期限の製作保留……つまり実質的な中止を迎えていた。
しかし、2016年頃より企画の復活がささやかれ始め、2017年にはとうとうまさかの復活を果たすこととなった。(『スパイダーマン:ホームカミング』が上にあるような高いレベルでの成功を収めたことも影響していると思われる。)
シニスター・シックス(仮題)
ヴィラン6人組のスピンオフ映画。こちらも『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのスピンオフとして、2016年11月11日公開を予定していたが、打ち切りに伴い企画凍結となった。ヴェノムと違い、こちらは本当に立ち消えになった様子。
マーク・ウェブによれば、『2』で死去したノーマン・オズボーンの首から上だけが蘇生されて新たなゴブリンと化し、今作ならびに『アメイジング・スパイダーマン3』で大暴れする予定だったとのこと。
テレビアニメ
初代アニメ版スパイダーマン
1967年から1970年にかけて放送されたTVアニメシリーズ。
東映アニメ版スパイダーマン
1981年にかけて放送されたTVアニメシリーズ。
スパイダーマン&アメイジング・フレンズ
1981年から1983年にかけて放送されたTVアニメシリーズ。
平成アニメ版スパイダーマン
1994年から1998年にかけて放送されたTVアニメシリーズ。
スパイダーマン・アンリミテッド
1999年のTVアニメシリーズ。
スパイダーマン 新アニメシリーズ
2003年のTVアニメシリーズ。
スペクタキュラー・スパイダーマン
2008年のTVアニメシリーズ。
アルティメットスパイダーマン
2012年のTVアニメシリーズ。
マーベル スパイダーマン
2017年から放送されているディズニーのTVアニメシリーズ。
アニメーション映画
スパイダーマン:スパイダーバース
スパイダーバースとあるが基本的にはアルティメットスパイダーマン。
マイルスを主人公に、ピーターや他の様々なスパイダーマンが登場、活躍する。
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
スパイダーマン:スパイダーバースの続編である。
ゲーム
Marvel's Spider-Man
インソムニアックゲームズとマーベル・ゲームズ、ウォルト・ディズニー・カンパニーが開発し、ソニー・インタラクティブエンタテインメントより2018年9月7日に発売されたPlayStation 4用ゲームソフト。別名PS4スパイダーマン
アトラクション
アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド
1999年5月にアメリカのフロリダ州にあるユニバーサルスタジオのテーマパーク「アイランズ・オブ・アドベンチャー」にオープンし、2004年1月に「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」へ日本語版が導入された。
ゲストはデイリー・ビューグルの新型取材車両「スクープ号」に乗り、自由の女神を人質にニューヨークの支配を目論むシニスター・シンジゲートとそれを防ごうとするスパイダーマンの戦いを目撃する。屋内型ライドと3D映像を組み合わせた画期的な仕組みを持ち、登場から23年(日本では18年)以上が経ってなお人気の名アトラクション。
USJ版では、サム・ライミ版でピーターの吹替を演じた猪野学氏がスパイダーマンの声を当てている。
ウェブ・スリンガーズ:スパイダーマン・アドベンチャー
2021年6月に、アメリカのカリフォルニア州にあるディズニーのテーマパーク「カリフォルニア・アドベンチャー」にオープンした。
腕を振ることでウェブを発射できるライドに乗り、増殖が止まらなくなったピーターの発明品「スパイダーボット」を捕まえるというシューティングゲームの要素を持つアトラクション。
MCUのアベンジャーズをテーマとしているエリアにあるので、こちらではトム・ホランドが演じるスパイダーマンが登場する。
アトラクションの外では、実際に空を飛び回って壁を這うスパイダーマンを見ることができるショーが開かれている。
日本独自の作品
実写ドラマ
東映スパイダーマン
仮面ライダーなどの特撮を手掛けた東映の手による「和製スパイダーマン」が存在するが、こちらは山城拓也というバイクレーサーがスパイダー星人ガリアに授かったブレスレットで変身し、モンスター教授が率いる鉄十字団と戦うなど、原作とは名前が同じだけの全くの別物となっている。
『地獄からの使者、スパイダーマン!』などの名乗り(回によっては違う)や、『最強秒殺ロボ』レオパルドンが特徴。
原作やハリウッド映画など本家のスパイダーマンと区別するため、「東映スパイダーマン」、「東映版スパイダーマン」と呼ばれる。
ニコニコ動画などで誇張・クサすネタにするユーザーのため、しばしば誤解されがちであるが一つの特撮アクション作品としては非常に優秀で、当時のJACのアクターが命を張って撮影したワイヤーアクションはかなりの迫力(上記にもあるが本作品のアクションの実写化は困難といわれていた)。原作者のスタン・リーからの評価も高い(そもそも、名乗り口上もストーリーの流れに沿ったものである。言うなれば水戸黄門の印籠シーンみたいなもの)。また超合金レオパルドンは商業的に大成功をおさめ、以降の東映特撮において巨大ロボットが定番となる礎を築き上げた。
※ただし、長年言われてきた「本家スパイダーマンの特徴として知られる腰を低く落としたポーズは東映版からの逆輸入である」というのは間違いなので注意。原作にも、昔からそのポーズが使われてきたのが判明しているため、それを元にして東映が決めポーズを作り上げたというのが正しい。
当時を知るファンの中には『スパイダーマン2? レオパルドン出ないんだろ?』『スタン・リーが日本とコラボした作品にロボが出るのはレオパルドンの影響』といった、シャレになっていない洒落を飛ばす者もいる。このような際どい洒落が出てくるのも、それだけ多くの視聴者の心に焼きついた人気作であったっという事実の証明である。
権利関係でソフト化はほとんどされていなかったが、割と最近になってDVD-BOXが販売された。
また、マーベル公式サイトにて無料配信も行われていた。
「スパイダーバース」に出演した時は、特徴ある名乗りも英文ながら忠実に再現されている。
また、PS4でリリースされた「MARVEL's SPIDER-MAN」の日本語版にのみ、スパイダーマンのセリフの中に例の名乗りが使われているというオリジナル要素がある。
漫画
池上遼一版
少年の青春を描いた劇画風スパイダーマン。作者は池上遼一。
上のふたつに比べて影は薄いが、製作されたのはこちらが先である。
小森ユウという高校生が、放射能を浴びたクモに噛まれて超能力を身につけて、怒りっぽい新聞社の編集長を上手く利用して……という発端と基本設定が似ているが、展開はとにかく陰鬱でハード。
思春期を迎えた主人公の、暗く重い葛藤がたっぷり続く。東映版には好意的だったスタン・リーも「これはちょっと……」と拒否感を示したと言われる。
そのせいなのか、『スパイダーバース』でも名前だけの登場に留まっている。
詳細はリンク先参照。
スパイダーマンJ版
こちらは天野翔という小学校4年生。
詳細はここを参照。
小さいが強さは結構なものであり、クモ糸を器用に応用した接近戦が得意(糸をグローブかメリケンサックのごとく拳を覆った状態でのパンチ、糸ソード&糸アイスピック、糸手裏剣、など)。
防御力やスピードもかなりの高レベル(一瞬で50mを移動可能)。糸を応用した知能戦も得意で、咄嗟に地面に糸を発射して電撃を流すアースにしたり、カナヅチだが糸で水中ポッドを瞬時に作ったりする。ねむりごなにも耐性あり。
糸凧で高度10000mほどの上空での空中戦が可能で、なんと戦闘機レベルの速度が出せる。
スパイダーマン/偽りの赤
2019年7月からマガジンポケットで連載された日本版スパイダーマン。
ストーリーはMARVEL完全監修である。
詳細はリンク先参照。
テレビアニメ
いずれもCVは川田紳司。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
主要人物の1人。
フューチャー・アベンジャーズ
第12話に登場。
余談
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでピーター・パーカー役のアンドリュー・ガーフィールドとグウェン・ステイシー役のエマ・ストーンは、実際に交際していた。
ボリウッド、インド映画作品などでキャラクターが無断使用された作品が数多く存在するが、2008年にはオーストラリアで『イタリアンスパイダーマン』という自主制作映画が発表され、話題を呼んだ。
勿論MARVEL社からは非公認な上に権利の所在が曖昧なためソフト化などのメディア展開は困難とされているが、原作コミックでの一大イベント「スパイダーバース」では本気で出演が検討されていたという。
また、1977年には、サム・ライミ版に先駆けて映画化されている。
実写テレビドラマ版のパイロット作品として製作。1977年9月14日にCBSで初めて公開された。
監督はE・W・スワックハマー、脚本はアルビン・ボレッツ。ピーター・パーカー/スパイダーマンは、ニコラス・ハモンドが演じている。
日本でも、1978年に「溶解人間」と二本立てで公開した。しかし一部の地方公開のみにとどまり、大都市圏では公開されなかった。そのためか、ヒットはしなかったらしい。
ただし後に、日本のTVでも洋画劇場にて放送されている。
アメリカ本国では、ドラマは製作されなかったが、続編が製作され公開している。
それらは日本では劇場未公開だったが、
「スパイダーマン プルトニウムを追え(78年)」
「スパイダーマン ドラゴンの挑戦(81年)」
というタイトルで地上波で放送し、後にビデオが一作目を含め日本でも発売されている。
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