ザ・ラストダンス
ざらすとだんす
死が二人を——分かつまで
ソニー・ピクチャーズが展開する、MARVELコミックを基にした実写作品群の1つである「スパイダーマン・ユニバース(SSU)」の映画第5作。
2024年10月25日に全米公開。
日本では一部フォーマットにて同日から3日間先行の後、11月1日に本公開。
公式から『ヴェノム』シリーズ最終作と明言されており、前作『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』("LTBC")、そしてMCUの『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』("NWH")から続く、エディ・ブロックとヴェノムの最後の冒険が描かれる。
本作は前2作とは異なり日本版主題歌が無い。
前作『LTBC』の顛末にて逃亡者の身とり、メキシコにまで辿り着いていたエディ・ブロックとヴェノムは、パトリック・マリガン刑事殺人の容疑で指名手配されてしまう。このままでは一生日向の道を歩けないため、潔白を証明すべく、2人はニューヨークを目指す。
その頃、はるか宇宙の彼方にある牢獄クリンターで幽閉されていた、すべてのシンビオートの創造主ヌルは、牢獄の鍵となるコーデックスが生成されたことを感知。手先であるゼノファージに回収を命じ、ゼノファージはワームホールを使って地球へ襲来する。
そしてエディとヴェノムが去ったメキシコのバーには、彼らを危険な存在として捕獲・処分しようと、アメリカのエリア51の特殊部隊を率いるレックス・ストリックランド少将が現れる。わずかに残ったシンビオートの欠片を回収した部隊は、追跡を開始する。
ヌルとアメリカ軍、2つの勢力に狙われたエディとヴェノムは、果たして無事ニューヨークへ辿り着けるのか…
カッコ内は演者 / 吹き替え。
※印は本公開までシークレットとされていた吹替キャスト。
『NWH』にてドクター・ストレンジの魔術に巻き込まれ【アース199999】に転移、シンビオートの欠片を残して元の世界【688B】に帰還したものの、相変わらず逃亡生活を送っている。
※『NWH』で【199999】に転移していた人物たちのその後が描かれるのは今作が初。
- パトリック・マリガン(スティーヴン・グレアム / 森川智之)
『LTBC』にてエディを追っていた警部。同作終盤で戦いに巻き込まれ、今作でコミックと同じくシンビオート「トキシン」の寄生体となる(カラーリングは青緑で下半身は蛇のようなものに変更)。
- レックス・ストリックランド(キウェテル・イジョフォー / 斉藤次郎※)
シンビオートを研究・軍事利用する計画に関わる将軍。
コミックではベトナム戦争に従軍、シンビオートを与えられ「ティラノサウルス」のコードネームで活躍した。
- テディ・ペイン(ジュノー・テンプル / 恒松あゆみ※)
シンビオートの研究者。
幼少期に落雷が起きて兄が死んでしまい、自身も左腕不随となってしまう。(故意ではなかったとはいえ)そのことに強いトラウマを抱えている。
コミックでの元ネタはサディアス・ペインという左腕が義手のマッドサイエンティスト。
- セイディ・クリスマス(クラーク・バッコ / 鷄冠井美智子※)
テディの同僚。
- マーティン・ムーン(リス・エヴァンス / 内田直哉※)
家族でエイリアンを追いかけるヒッピー。
- ノヴァ・ムーン(アラナ・ユーバック / 斎藤恵理)
マーティンの妻。
- エコー・ムーン(ハラ・フィンリー / 瀬戸麻沙美※)
マーティンの長女。一家のエイリアン探しに一応付き合ってはいるが、内心では乗り気ではない。
- リーフ・ムーン(ダッシュ・マクラウド / 悠木碧※)
マーティンの長男。内心ではエイリアンに対する恐怖心を抱いている。
シリーズ皆勤。ラスベガスで遊んでいたところをエディ、ヴェノムと再会する。
- バーテンダー(クリスト・フェルナンデス)
『NWH』のラストにてエディにアベンジャーズやサノスのことを教えたバーの店員。指パッチンで家族が消えていた。
【688B】の彼は短髪とロン毛という違いこそあれ、【199999】と同じ場所で同じ職業をしている。
- ゼノファージ≪Xenophage≫
本作のヴィランである怪物。全てを粉砕するシュレッダー状の牙やシンビオートにとっては天敵となる音波が攻撃手段で、身体をバラバラにされても回復する再生能力、走力も相当で数千m上空の飛行機に飛びつく脚力を持っている。
コミックでは1996年に登場したシンビオートを主食とするエイリアンだが、本作ではシンビオートの創造主「ヌル」の眷属(というより力関係で従えさせられている様子)に変更され、彼の命でヴェノムを狙う。
コミックと同じく自らが生み出したシンビオートたちに反逆され幽閉されており、その鍵を解くコーデックスを探し求めてゼノファージを宇宙中に派遣し、その中の1体が地球でヴェノムを発見する。
本作の公開直前に演者が『LTBC』で監督を務めたアンディであることが明かされ、いずれMCUにおけるサノスのような立場になると示唆された(参考)。
- (武内駿輔※)
キウェテル・イジョフォーはMCUでストレンジの兄弟子モルド、リス・エヴァンスは『アメイジング・スパイダーマン』および『NWH』でカート・コナーズ / リザードをそれぞれ演じており、公開直前まで役名が明かされなかったことも相まって話題となった。
なお結果的に両者とも接点はなく、特に後者は吹替も同じ(『LTBC』ではクレタス・キャサディも担当した)内田直哉だったことから、製作側による一種のファンサービスとしての趣が強いと思われる。
ちなみに吹替版声優の担当キャラが公開までシークレット、という仕様はユニバース前作『マダム・ウェブ』でも見られた。
MARVEL スパイダーマン・ユニバース ヴェノム(MARVEL)
ヴェノム → ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ → ヴェノム:ザ・ラストダンス
Don'T_Stop_Me_Now、DancingQueen、Memories(maroon5)
:劇中で使用された洋楽。