ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

概要

初登場は1975年の「Werewolf By Night#32」。その5年後に個人タイトルがスタート。

本名はマーク・スペクター。元傭兵。エジプトで仕事に就いた際に、雇い主に騙されて瀕死の重傷を負わされる羽目に。生死の境を彷徨うマークだったが、古代エジプトの月の神・コンシューと出会い、契約を交わす。そして、新しい命と復讐の化身・ムーンナイトとしての役目を授けられた。

外見

白いフードと大きなマント、モノトーンで統一されたコスチュームと三日月の意匠がトレードマーク。デッドプールの腐れ縁で有名なヴィラン「タスクマスター」と誤認されることも多いが、骸骨マスクの有無で区別しよう。

白い覆面に白い3ピーススーツの服装で描かれることもあり、この時は「Mr.ナイト」と呼ばれる。

能力

元傭兵だけあって武器や格闘術のエキスパートであり、ヘリなど乗り物の運転も得意。三日月型の手裏剣のような武器・クレセントダーツをはじめ、多彩な武器を使用する。特徴的なマントはグライダーケープと呼ばれ、滑空飛行が可能。

基本的にチームプレイを好まない一匹狼のヒーローではあるが、能力自体はアベンジャーズ上層部(キャプテン・アメリカ、アイアンマンことトニー・スターク)からもそれなりに高く評価されている。特にキャプテン・アメリカからはアベンジャーズ内部でも機密性の高い案件を扱う極秘特殊部隊「シークレット・アベンジャーズ」を結成した際、その一員としてムーンナイトを選ぶなど、一定の信頼を得ている。

トニー・スタークなどには及ばないものの、傭兵時代に稼いだ金を元手に投資や美術品売買で財をなした資産家であり、活動資金に困った様子は見られない。「ムーンコプター」と呼ばれるヘリや「エンジェルウイング」という小型ジェット機など、専用の乗り物も多数所有している。

ゲームや国内媒体では月の満ち欠けによってスーパーパワーを発揮する能力が紹介されることがあるが、これは一時期だけの設定であり、基本的には徒手空拳とハイテクアイテム、そして後述の狂気を武器として戦うクライムファイターである。

翻訳作品での活躍

ブライアン・マイケル・ベンディスがライターを務めた2011年個人誌の邦訳『ムーンナイト/光』『ムーンナイト/影』では、ヒーローのいないLAに拠点を移したムーンナイトの活躍が描かれる。

そこで『コンシューの伝説』という自分の過去を題材にしたドラマ製作をプロデュースする一方、ムーンナイトとして活動していた彼は、ふとしたきっかけから何者かがウルトロンのボディを入手しようとしている事を知る。

ウルトロンの頭部を確保したことでその企みを頓挫させたムーンナイトは、同じくLAに潜伏していた女ヴィジランテのエコー、元SHIELDのバック・ライムらと共に黒幕を突き止めるため戦いを始める。

しかし彼らの敵はかつてマイティ・ソーをも打ち負かした強大なヴィラン、カウント・ネフェリアであった。

既にLAの暗黒街を完全に手中に収めたネフェリアに対してアベンジャーズを招集すれば、間違いなく逃亡されてしまうと判断したムーンナイトは、たった一人のアベンジャーとしてカウント・ネフェリアへと挑む。

その後ムーンナイトは、自身の脳に巣食った症状が多重人格ではない事を認識する。

かつて死に瀕した際、脳に損傷を負ったマーク・スペクターは、何らかの超常的存在によって蘇生され、

同時にその何者かの依代となるべく、「拡張」を受けたのだ。

そしてこの超常的存在の介入をマークの脳が理解できるように作り上げたものが、様々な人格だった。

やがてかろうじて正気を取り戻したムーンナイトは、ニューヨークへと舞い戻る。

そして新たに覆面私立探偵Mrナイトという顔を作り上げ、NY市警の猟奇殺人専門捜査班「フリークビート」に協力。

フリント刑事の支援を受けながら、ニューヨークの様々な狂気じみた殺人事件へと立ち向かっていく事になる。

(『ムーンナイト:フロム・ザ・デッド』)

狂気のヒーロー

ムーンナイトの大きな特徴は精神的な不安定さにある。

そもそもムーンナイトが契約を交わしたという月の神コンシューは実在するかどうか極めて曖昧な存在で、上記のオリジンも全ては彼の妄想に過ぎないという可能性も示唆されている。(コンシューというエジプト神種族自体は存在するが、ムーンナイトの見ているコンシューが実際のコンシューその人であるかは明言されない。)

加えてムーンナイトことマーク・スペクターは多重人格者(後注)であり、社交的な大富豪「スティーヴン・グラント」、気さくな下町のタクシー運転手「ジェイク・ロックリー」など、複数のアイデンティティを使い分けてヒーロー活動を行っているが、他人格が脳内会議を繰り広げる解離症状が度々(あるいは常に)起こることは彼の悩みの種となっている。

一時はなんとキャプテン・アメリカスパイダーマンウルヴァリンという3大ヒーローの人格を脳内に作り出しており、妄想の3人と脳内会議を繰り広げる様は「ひとりアベンジャーズ」などとファンの間で揶揄されることも。

一方で、人格を切り替えることで様々な状況に対応できることは彼の強みでもある。ムーンナイト自身が精神的に打ちのめされ、混乱に陥っても、常に彼に冷静なアドバイスをする人格が備わっているのだ。また(彼自身に特殊能力はなく、ハイテク装備で擬似再現したものに過ぎないが)各々のヒーローの能力を再現して、次々と戦術を切り替えるスタイルは幅広い状況に対応できる。

また人格を切り替えることで、特にサイキック系パワーによる洗脳やマインドリーディングへの抵抗力は高い。

そしてムーンナイトは自分の精神の混乱を客観的に理解しており、決して妄想の中で生きているわけではなく、その狂気を巧みに乗りこなして現実に適応し、犯罪者と戦い続けている。

近年はバイオレンスさでも悪名高いヒーローであり、ヴィランへの執拗な暴行や残虐な拷問、時には殺害を厭わない姿勢に関してパニッシャーと並べて語られることも多い。これにはムーンナイトがマーベルの中では比較的歴史の新しいヒーローであり、スーパーパワーを持たない常人がマントを纏い如何にして戦うか、というアンチヒーローストーリーとしての側面もあると思われる。

パニッシャーのように「必ず殺す」という方針があるわけでも、あるいはデッドプールのようにビジネスとして殺しを請け負うわけでもなく、脅すため・事態の収拾を図るため・生き残るため・あるいは激情に駆られてなど、常人故の不安定な暴力性が見受けられる。

長らくマーベルユニバースの中でもマイナーなヒーローという位置づけだったが、2014年の個人誌の人気をきっかけに評価が進んでいる。日本国内でも1979年に桜田吾作氏による翻案『月光騎士ムーンナイト』連載されて以降は忘れ去られていたが、アニメ「アルティメット・スパイダーマン」への出演や、「ひとりアベンジャーズ」ことベンディス期の個人誌が『ムーンナイト/光』『ムーンナイト/影』として邦訳されるなど、徐々にその知名度は上がっているようだ。

(注)ムーンナイトの多重人格の表現に関して

登場イシューごとに描写が異なるためこの項では単に多重人格と表記しているが、個人誌における見解としては「解離性同一性障害(英: Dissociative Identity Disorder ; DID)」と表現するのが適切と思われる(「多重人格障害(英: Multiple Personality Disorder ; MPD)」という診断名は現在使用されていない)。混同されがちな「統合失調症」とは病態が全く異なるため、二次創作を行う際には注意。

彼がクレイジーといわれる所以は主に彼自身の攻撃的で断固とした性格や、自他の命を顧みない行動によるものであり、病そのものではない。彼に限ったことではないが、ヒーローコミックは現実世界と共通する属性への表現に関して誠実であることを求められる媒体であることには十分留意されたし。まあ本国でも扱いは雑なんだけどな!

演:オスカー・アイザック / 吹き替え:関智一

2019年8月、ディズニープラス限定配信ドラマとして製作されることが発表された。

演じるのは『STARWARS』のシークエル・トリロジーの主要人物の一人を演じたオスカー・アイザック。MARVEL作品には『X-Men:Apocalypse』のアポカリプス役やアニメ『スパイダーマン:スパイダーバース』のスパイダーマン2099役に続き、今回で3役目の参加となる。

また吹き替え版の声優である関智一は上記のスパイダーマン2099と同じくアイザックの担当となる他、MCUには『アントマン&ワスプ』のヴィラン側、『ブラック・ウィドウ』のヒーロー側でそれぞれ脇役ながら参加しており、MARVEL作品では初の主人公役となる。

ムーンナイト

初登場作にして初主演作。オリジンが描かれる予定。

関連タグ

MARVEL

月光仮面 月やイメージカラーが白、額のマークが三日月など共通点が多い。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 掌握月

    箸休めの小話。 ちょっとモガマク。 グロテスクほどではないけどえぐい表現あります。 3話のムーンナイトをお持ち帰りしたモガートさんの話。 マークの受難が好きで、すみません…!
  • しあわせのカップケーキ

    分裂済み/マークとジェイクがスティーヴンのために頑張ってカップケーキを作るおはなし/マクステ前提、マクとジェにはcp要素なし お題ガチャから頂いたお題で書きました。 後半の部分が書きたかっただけなのに、前半のお菓子作りパートがやたらと長くなってしまいました。 マクステなのにスティーヴンが後半になるまで出てこないです。
    14,865文字pixiv小説作品
  • ノー・ハッピーデー

    現代分裂済みアースで三つ子の喧嘩に巻き込まれるモブ視点の話です。
    14,062文字pixiv小説作品
  • 琥珀色の揺蕩い

    ドラマ版にはまった勢いで書いたものです。ジェイクの喋り方も考え方もわかりませんが、こんな感じであって欲しいという話です。 ジェイクのキャラは、MCUの印象より最近の原作の描写からの影響を多分に受けています。 ストレートのラムっておいしいですよね…。 24.4.17追記 拙訳ながら英語版も作ってみました。読み返して気になったところや、文章力の限界から、部分部分で日本語版とニュアンスが異なっています。 https://archiveofourown.org/works/55272487
  • 疑惑

    2人の会話のみです。マークは、スティーブンが危険な事はさせないはずだから、やはり彼がやったのだろうかと考えたら楽しいですね。 なんか、ミニオンズの、ケビン、ボブ、スチュアートのキャラって,少しマーク、スティーブン、ジェイクに似てるような、、笑
  • My hero's birthday.

    ■スティーヴンと誕生日の話。ほんのりマクステ風味ですが、マークは直接的には登場しません。 5話のネタバレを含みますのでご留意ください。 ■本編で出てきたパスポートの生年月日を一応本物として扱っています。
  • 貴方の全てを

    ジェイクに翻弄されるレイラと、スティーヴンとマークとはキスしたのに、俺は??ってなってるジェイクの話 レイラ視点です。 基本ジェイレイ??最終的にはマクレイです。 レイラ、マークもスティーヴンも好きっぽいしシーズン2でジェイク出てきたら絶対好きになっちゃうじゃん…大変そう… と思って書きました。 ジェイク、女性にめちゃくちゃ軟派な男だと嬉しい(私が)
  • 悪趣味な話

    「ゾンビウイルスに感染したらどうするか」を話題にしたジェとステの会話。 CP要素無し。 ※自殺描写が入ってくるので一応ご注意を
  • コーヒーの甘い余韻に浸って

    コーヒーの甘い余韻に浸って 前編

    ・カフェパロジェステ ・『甘い恋はコーヒーの味がする』の続編ですので、未読の方はそちらからお読みください ・あまあまいちゃいちゃしてるだけ ・糖度200%(当社比)&乙女なスティーヴン カフェ店員のジェイクとお客さんのスティーヴンがデートをするおはなし。 カフェパロジェステが何故か続いてしまいました。ジェとステがいちゃいちゃしてるだけで全く中身がないです。 後編と纏めて上げる予定だったので終わり方が雑ですがご了承を。後編はR-18になる予定です。 ※表紙はこちらからお借りしました→https://www.pixiv.net/artworks/81710631
    52,411文字pixiv小説作品
  • without you

    マークがいなくなって死ぬほど取り乱すジェイクの話 ・ジェイクがスティーヴンに暴力を振るう描写があります。 ・精神世界について捏造どころか創作してます。 ・CPとして書いてるつもりはないですが、かなりジェイマクっぽい 3人が一緒の体で共存するようになって、まだ日が浅くお互いのこと分かりきってはいない、みたいな時期の話 無意識にマークにクソデカ感情向けてるジェイクが書きたかったのですが、こんなに長くなるとは…色々雰囲気で読んでいただけると嬉しいです。
    11,418文字pixiv小説作品
  • 月影シリィズ

    ◇月に叢雲 花に風◇

    ■貧民街のバラックから出土したある「モノ」を携えて逃亡中の3人は貨物列車に隠れて移動中・・・というシーンから始まります。 ■実はこれ、とんでもないゲストを迎えて続くクロスオーバー作品です(ヒント:今日は7月4日ですね)
  • MCU/マクステ中心

    花を集めよう。

    表紙はこちらから借りて架空させて頂きました!https://www.pixiv.net/artworks/87262170 こんにちは!前回から続き分裂ネタをどうやったら美味しくするのか(?)悩んだ結果が"マークを再び泣かせたい"となりましたので、今回も色々とカオスな展開になっちゃいました... 個人的にはマクステを応援する大兄みたいなJを見たくて、口調とか設定も勝手にしちゃったら... (以下略) とにかくこれからは仲良しな三人をもっといっぱい妄想します..! 前回からのたくさんの声援を頂き、本当にありがとうございました!!🌕🌔🌓🌒 書く人が韓国人なので、小説を書きながら翻訳を多く頼っています。もし誤訳があればすぐに教えてください!
    14,386文字pixiv小説作品
  • メンタルがぐずぐずぺしょぺしょなマークが欲しくて書いた共依存マクステです。 マークはすぐそうやって重くなるんだから…って書きながら思いつつ、でもそういうマークに萌えてるんだよな…って勝手に盛り上がってました。完全に自己満足。 マークとスティーヴンの気持ちを行ったり来たり、そういう文を書いてみたい試みもあったので書いてて楽しかったです。 次は完全18禁なマクステ書きたいな……………
  • ひと欠片のピース

    珍しく後ろ向きなステをマクが頑張って励ます健全なマクステ風味です。 マクステ……はぁ、好き……って気持ちしかない…………。 ぷらいべったーに上げてたやつです。 こっちに載せるか迷ったけど記録に載せときます。 少しだけ気になった箇所を再編加筆しました。 また書き直しましたすみません、、、 (2022/7/10)
  • カフェ・ムーンナイトへようこそ

    ムーンナイトのドラマ本編後で、何故かマクステ(+ジェ)がムーンナイト業の傍ら、カフェを経営しているお話です。最初は妙にコミュ力高くなったモブ女子視点で、それぞれスティーヴン、マーク、ジェイクのターンと続いてお話の概要というか設定説明、その後マーク視点によるマクステ会話劇といった構図になってます。 ジェイク初めて書いてみましたがほぼ3言しかセリフがないと予想図とはいえ絞り出そうとしても書くの難しかったです……ジェイクよ君は本当一体どんなキャラなんだ早く教えてくれ……。 マクステとジェイクの関係とかもしマクステジェがムーンナイト業続けているならと自分なりの予想とこうだったらいいかなーと期待をこめて、「何故カフェ経営……?」と自分でもツッコミながら書いた作品、ムーンナイトが好きな方に少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
    25,442文字pixiv小説作品
  • 君が彼の心を

    葦原のように広げくれた

    マークとレイラの出会いを捏造した話の後編です。 邸宅でのパーティーで展示される遺物を守る話。着信履歴の名前が気になるスティーヴン。 ムーンナイトになってからとドラマ本編の真ん中あたりの時期をイメージしてます。
    11,442文字pixiv小説作品
  • SとMと時々J

    首輪

    ステがマクに首輪を掛けてあげるお話です。 分裂アースの同居設定。 概念としてはステマクですが付き合ってません。 最後に少しだけジェイクが出てきます。 直接的に性的な事は一切していませんし、かなりソフトな内容ですが、特殊趣向寄りだとおもうので、それでも良いという方だけでお願いします。
  • 気配

    限界マークスペクターとその救いであるスティーブングラントのやまなしおちなし意味なし短編です。 精神が限界なマークが書きたかっただけなので、設定などは適当です。頭空っぽにして読んでください…。 何にも解決せず終わります。 作中にカプ要素は一切ありませんが、マクステ(精神的にはステマク)と言い張る。 マークにとってジェイクは認めがたい自分の本質というべき存在だろうな、という妄想から出来上がりました。個人的にはジェイクは悪い奴ではないと信じてます。
    15,832文字pixiv小説作品
  • Lacus Mortis

    ムーンナイトとしての義務に心がついていけなくなりそうなマークの極々微小編です。 中秋の名月記念に。
  • Present for you !!!

    レイラの誕生日プレゼントに悩むスティーヴンとジェイクの話 3人は分裂して一緒に住んでます。 割と仲良し。 ゆる〜い日常ギャグ、ちょっとマクレイってかんじです!

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

ムーンナイト
13
編集履歴
ムーンナイト
13
編集履歴