概要
2008年2月から2010年2月にかけて、マーベル・コミックス社のレーベル「アイコン・コミックス」において刊行された。
日本語訳版は2010年11月25日、小学館集英社プロダクションより発売。
劇中での要素としてインターネットが登場することもあり、ネット上でのプロモーションが行われた。
YouTubeで劇中と同様の体を取った動画がアップロードされ、MySpace(アメリカ最大級のSNS)にも"KICK-ASS"のアカウントが作られた。
主人公の名前はチャリティオークションで、その命名権が競売され、勝ち取ったデイヴ・リズースキーが自身の同名をつけた。
実写映画版が制作され、2010年3月4月に欧米で初公開された。
日本では同年12月より、順次全国公開。
原作コミックスと映画ではキャラクターデザインが異なり、pixivに投稿されたイラストでは映画版が圧倒的に多い。
あらすじ
現代のニューヨーク。
超能力もなければ特別な技術も持たない、冴えない高校生・デイヴ・リズースキーは、退屈な日常に嫌気が差し、ヒーローになろうと思い立つ。
購入したウェットスーツを着込み、街を荒らしていたチンピラにケンカを売るが、返り討ちにナイフで刺された上、車に轢かれてしまう。
退院後、再びパトロールに乗り出したデイヴは、暴漢に遭遇。ボロボロになりながらも襲われていた男を助ける。
その様子が目撃者によって撮影され、YouTubeにアップロードされたことにより、スーパーヒーロー"キックアス"は一躍人気者になってしまった。
デイヴはMySpaceに「キックアス」名義のアカウントを制作し、依頼者の問題を解決しようと乗り出す。
だが、向かった悪漢の部屋で出会ったのは、本物のスーパーヒロイン"ヒットガール"だった。
登場人物
キックアス/デイヴ・リズースキー
優等生でもなければ人気者でもない、日陰者の高校生。
ヒーローコミックを愛好するギークだが、それほどディープというわけでもない。
現実にヒーローがいないことをふと疑問に思い、キックアスとして自警活動を始める。
体力にもあまり自信がないため、どこへ行ってもまずピンチになる。
ヒットガール/ミンディ・マクレイディ
ニューヨークのマフィアを潰して回っているスーパーヒロイン。
その正体は、父親のビッグダディに徹底的な戦闘教育をほどこされた10歳(映画では11歳)の少女。
成人男性相手に圧倒し、皆殺しにするほどの能力を持つ。
ヒットガールである間は黒髪のポニーテール(映画では紫のボブカット)、ミンディとしてはブロンドヘアで過ごしている。
ビッグダディ/デーモン・マクレイディ
ヒットガール=ミンディの父親。
娘とともにヒーロー活動として、マフィアを容赦なく虐殺する。
ガチガチの保守派(右翼主義)。
原作と映画では大きく設定が異なる。
キックアスの後を追って現れたヒーロー。
キックアスに憧れているらしく、サイドキック(相棒)になろうと持ちかける。
映画版
マシュー・ヴォーン監督。
ライオンズゲート配給。
2009年、コミックスの連載と同時進行で制作が進められた。
過激な暴力描写ゆえスポンサーがつかず、制作費はヴォーン監督の私財から捻出された。
製作にはブラッド・ピットが名を連ねている。
2010年3月26日、イギリス公開。
同年4月16日、アメリカ公開。
同年12月18日、日本公開。配給はカルチュア・パブリッシャーズ。R-15指定。
原作が陰惨でシビアな作風なのに対し、ポップでコミカルなアクション映画に仕上がっている。
役名 | キャスト | 日本語吹き替え声優 |
---|---|---|
キックアス/デイヴ・リズースキー | アーロン・ジョンソン | 佐藤拓也 |
ヒットガール/ミンディ・マクレイディ | クロエ・グレース・モレッツ | 沢城みゆき |
ビッグダディ/デイモン・マクレイディ | ニコラス・ケイジ | 内田直哉 |
フランク・ダミーコ | マーク・ストロング | 斎藤志郎 |
クリス・ダミーコ | クリストファー・ミンツ=プラッセ | 勝杏里 |
ケイティ | リンジー・フォンセカ | たなか久美 |
劇場上映は字幕版のみで、吹き替え版は映像ソフトに収録される。
2013年には続編の『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』が公開された。