※正しいタイトルは「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」だが、Pixiv上では30文字以上のタグが付けられないので、検索時やタグをつける際は「USJ」「スパイダーマン」などと分けて入力するとよい。
概要
アメリカのフロリダ州にある"ユニバーサルズ・アイランズ・オブ・アドベンチャー"と、日本の大阪にある"ユニバーサル・スタジオ・ジャパン"の二つのテーマパークで運営していたMARVELコミックの人気ヒーロー・スパイダーマンの世界を体験できるアトラクション。
ニューヨークを再現したセットの中を上下左右に揺れたり回転しながら進む乗り物と、常時揺れ動いている体験者の視点に合わせて映し出される3D映像、そして水しぶきや火炎放射などの様々な特殊効果により、スパイダーマンとヴィランたちの戦いに本当にに巻き込まれたかのような臨場感を楽しむことができる。
フロリダ版は1999年5月28日に、日本版は2004年1月23日にオープンし、20年に渡って両パークの大人気アトラクションとなった。また、優れたテーマパークのアトラクションに送られる「ゴールデン・チケット・アワード」のダークライド部門を2003年から2010年に渡って7年連続で1位を受賞するといった高評価も受けている。
内容
舞台は7月4日土曜夜のニューヨーク。ゲストはスパイダーマンことピーター・パーカーがカメラマンとして働いている新聞社デイリー・ビューグルの社内見学会に参加する。その頃街では、スパイダーマンを苦しめてきた犯罪組織シニスター・シンジゲートがニューヨークの象徴である自由の女神像を盗みだすという大事件が起こっていた。
ビューグル社の編集長J・ジョナ・ジェイムソンは、恐れをなして逃げてしまった記者の代わりに取材用車両スクープ号に乗って事件の真相を暴いてほしいと見学者に依頼。ゲストはスパイダーマンでも何が起こるか分からない危険な事件の最前線に送り込まれることとなってしまう。
果たして、スクープ号は無事に戻って来ることができるのか?そして、スパイダーマンはニューヨークとゲストを救うことができるのだろうか?
登場キャラクター
「おい待ってくれよ!君らは保険に入っていないんだろ?」
「落ちるなよ!今助けてやる!」
声優...原語版:クリス・エジャリ― / 吹替版:猪野学("4K3D"期間限定版:香取慎吾)
ご存知デイリー・ビューグルのカメラマンにして、ニューヨークの親愛なる隣人。カメラマンの仕事と、ゲストとニューヨークを救う使命で大忙し。
「スパイダーマンが近くにいるって事は、何か事件が起こるってことだ!」
「事件だ!つまり大売り出しだ!特ダネだ!」
声優...原語版:クリス・エジャリ― / 吹替版:立川三貴
スパイダーマンを毛嫌いするデイリー・ビューグル社の編集長。いち早く事件の真相を暴こうと、何の経験もない見学者をスクープ号で事件現場に送り出す。
- スクープ号
デイリー・ビューグルがスターク・インダストリー社と共同開発した取材用車両。12人の記者を乗せ、自動操縦で現場に記者を急行させる。
搭乗中にかける3Dメガネは「暗視ゴーグル」という設定。開業当初はふちが青いものだったが、リニューアル後は色が黒くレンズが小さめのものに変わった。
かけると「いいサングラスだね!」とスパイディが褒めてくれる。
スパイダーマンを苦しめてきた5人の怪人達で結成された犯罪組織。自由の女神像を人質に取り、ニューヨークの征服を目論む。
「もうお帰りか?これからもっと熱くなるというのに!」(画像の真ん中)
声優...原語版:ロジャー・バンパス / 吹替版:池田勝
世界征服を目論むシンジゲートのリーダー。背中から生えた4本のアームと、あらゆる物を空中に浮かべる反重力砲が武器。
「侵入者ども!無事に帰れると思ったら...大間違いだ!」(画像の右から二人目)
声優...原語版:ジム・ワイズ / 吹替版:中尾隆聖
巨大なコンセントと腕から放つ電撃で襲い掛かる、稲妻のマスクをした悪人。
声優... キャンディ・ミロ(画像の左から二人目)
鋭い牙と自在に伸びる髪が武器の女エイリアン。
- ハイドロマン
「飛び込んでもらう!」(画像の左端)
声優...原語版:ビル・ファッガーバッケ / 吹替版:島香裕
全身が水でできた姿に変身する男。水しぶきをふりまきながらスクープ号を狙ってくる。
「間抜けども~!覚悟しろ~!お前ら全員吹き飛ばす~!」(画像の右端)
声優...原語版: パット・フラリー / 吹替版:チョー
グライダーで空中を飛び回り、カボチャ爆弾でスクープ号を吹き飛ばそうとしてくる頭巾を被った悪人。
待ち列
待ち列はデイリー・ビューグルの社内を見て回るものになっており、
- 編集長の自画像が飾られたホール
- 新聞の印刷所
- ピーター・パーカーの部屋と現像室
- 他の記者のデスクが並ぶ編集室
- スクープ号の模型が置かれた会議室
の、順に進みながらスクープ号の乗り場に向かうものとなっている。
ビューグル社のプロモーションビデオや事件を伝えるニュースが流れるTV、ピーターが慌てて窓から出ていったことを伝える薬品の手の跡など、それぞれの部屋にスパイダーマンの世界観を味わる細かい作り込みが成されていた。
また、巨大な印刷機のある印刷室は、USJ版にしかないものとなっている。
混雑時に使われる屋外の待ち列にはスパイダーマンとシニスター・シンジゲート一味、そして他のMARVELのヴィランやヒーローを紹介するパネルが設置されていた。
リニューアル版"4K3D"
2011年5月19日に「アメイジング・スパイダーマン」の公開に合わせてフロリダ版で映像や音楽、演出などのリニューアルが行われた。USJ版は2013年7月5日にアメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3Dとして同様のリニューアルが行われた。
このリニューアルでスパイダーマンら登場キャラクターの外観がよりリアルになったものになり、オクトパス博士のデザインが「スパイダーマン2」を思わせるコートを羽織ったものに変更された。また、スパイダーマンの生みの親の一人であるスタン・リーがアトラクション本編内と終了後のアナウンスで登場するようになった。(待ち列にもジェイムソンと握手をしている写真が置かれてあった。)
USJ版独自の企画として、当時パークとコラボしていたSMAPのメンバー・香取慎吾がスパイダーマンの吹替を行ったバージョンが同年の9月30日まで運営された。
USJ版のクローズ
2023年5月16日にUSJ版が翌年の1月22日をもって運営を終了することが発表された。
この日はコロナ禍で閉鎖が続いていた「ターミネーター2:3D」と「バックドラフト」も再開することなくクローズすることが同時に発表されたこともあり、オープン当初からアトラクションを楽しんできた多くのファンを悲しませるものとなった。
そして同年7月4日からクローズの日まで、20年間の運営への感謝を込めたキャンペーン「ラスト・アメージング~20年繋いだ絆にありがとう~」が開催された。期間中はアトラクション出口のグッズショップ「アメージング・スパイダーマン・ストア」にて、アトラクションの歴史を振り替える展示や、キャストからの記念ステッカーの配布、記念グッズの販売などが行われた。
そして迎えた最終日、カウントダウンが残り0日を刻み多くの惜しむ声があがる中、USJ版「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3D」は運営を終了した。
跡地にはポケモンのアトラクションの導入、或いは海外のユニバーサルスタジオに導入されていてUSJに唯一未導入である本アトラクションと同タイプの「トランスフォーマー・ザ・ライド3D」の日本進出などの憶測が流れているが、現在USJ公式は「跡地利用は未定」としている。
なお2024年1月22日現在、フロリダ版は運営を続けている。
余談
- スパイダーマンとジェイムソンの吹替を担当した猪野学と立川三貴は、サム・ライミ監督の映画でも同じ役の吹替を担当している。
- クライマックスの空中戦の舞台となる摩天楼の場面にはアイアンマンの屋上広告が登場している。
- USJ版には体験中に記念写真が撮影されるサービスがあった。一見、最後の場面でスパイダーマンが写真を撮る場面で撮られているように見えるが、実際にはエレクトロが巨大コンセントをスクープ号に刺した直後のタイミングで撮影されていた。
- ホブゴブリンがカボチャ爆弾を投げつけてくる際「お前ら全員オクトパス~!」と言っていると多くのゲストから思われていたが、前述の通り実際は「お前ら全員吹き飛ばす~!」と言っていることがUSJの公式X(旧Twitter)から明かされた。
関連動画
CM
- 2004年オープン当初
- "4K3D"リニューアルオープン
- "ラストアメージング"キャンペーン
アトラクション内の映像
- デイリー・ビューグル社のPV
- 事件を伝えるニュース
- 犯行声明とジェイムソンからの依頼
- スクープ号搭乗前
- アトラクション本編
- アトラクション降り場、空中に浮かべられるジェイムソン
BGM
- 屋外待ち列BGM
- 出口BGM~スパイダーマンのテーマ~
その他
- USJ情報局L.C.A.STUDIOSによるアトラクションの記録動画集
https://www.youtube.com/playlist?list=PL__z5AySp-np-fgi6Shri1URPBhRHGrru