概要
MARVELコミックのキャラクターであり、ピーター・パーカー / スパイダーマンの恋人。
通称「MJ(エム・ジェイ)」。
赤毛が魅力的な女性。職業はモデル兼女優。
来歴
初登場は1965年3月の『Amazing Spider-Man #25』。ただしこの時は顔は隠れて見えず、ピーターとも会っていなかった。
その後、出版期間で言えば1年以上経った『#42』で正式登場。この時ピーター共々読者も初めて顔を知った。
初対面であまりの美貌に息を呑むピーターに言った
「Face it tiger... You just hit the jackpot!(そうよタイガー…あなたは大当たりを引いたのよ!)」
はキャッチフレーズとも言える台詞として扱われており、このシーンを基にしたイラストやスタチューなどが数多く作られている。
父親が酒浸りの荒れた家庭環境だったため実家から叔母アンナの家に避難してきた。また姉が1人いるが、その結婚した相手も父親同様のろくでなしだったらしい。
叔母が隣人のパーカー家に紹介し、それがキッカケでピーターと接点を持つようになった。後付け設定ではあるが、昔からスパイダーマンの正体を知ってた。
そして2人は意気投合するが、その時はまだ友人関係で、ピーターはグウェン・ステイシー、MJはハリー・オズボーンとそれぞれ付き合っていた。が、グウェンはグリーンゴブリンとの戦いの最中に死んでしまう。意気消沈したピーターを慰め、徐々に彼との距離が縮まってゆく。
そして、正式にピーターの恋人となり、2度のプロポーズを経て結婚するも、彼女のストーカーに拉致されたり、妊娠したとおもいきや流産になってしまったり、なによりスパイダーマンである自分の夫が常に危険に晒される事に耐えられず、一時期別居していた時期もあったりと、決して結婚生活は順風とは言えなかったが、しかし、芯の強いしっかりとした女性であり、いろいろな面でピーター=スパイダーマンをサポートする。
だが『シビル・ウォー』後のテコ入れと言う大暴投で、結婚していた事実が歴史から抹消されてしまった。その後はカリフォルニアを拠点にしていたが、メイおばさんの再婚を機にNYにカムバック。ピーターとの再会で恋愛感情が再燃するかにも見えたが、仲の良い友人同士といった感じであまり距離は縮まってない。
とか言ってたら、2018年7月からスタートした新シリーズでヨリを戻した(実はその数号前から伏線はあったりする)。
しかしある事情により別の男性と結婚をして養子達と過ごしていき、その養子達が激戦による騒動で失った後、ブラックキャットからの励ましにより2代目ジャックポットへと成った。
別アース
- スパイダーウーマンとして
レガシーウイルスによって多くのヒーローたちが死亡している世界である【アース8545】、および【アース2301】「マーベル・マンガバース」ではスーパーヒロインとして活動。
【アース18119】では「スピナレット」と名乗っている。
また2015年から始まった、ピーターとの結婚が解消されずにそのまま続いている世界【アース18119】が舞台のシリーズ『renew your vows』ではブティックを経営しながら、娘で同じくスパイダーマンの能力を持つアンナ・メイ(通称:アニー)と親子3人でヒーロー活動を行っている。
- その他
上記以外にも【アース982】「MC2」におけるメイデイ・パーカーとベンジャミン・リチャード・パーカー姉弟など、正史以外ではピーターとの間に子供をもうけていることが多い。
【アース1610】「アルティメット・ユニバース」ではピーターのクローンであるケインによって誘拐・OZ血清を投与され、真紅の魔獣デモゴブリンに変貌してしまった。
(正史世界では正体は依然不明)
【アース6160】
2024年から始まった新生アルティメットユニバースではピーターと結婚。息子のリチャードと娘のメイと言う二人の子供がおり「メリー=ジェーン・ワトソン=パーカー」と言う名義となっている。
【アース8311】「ラーヴァル・アース」では"Mary Jane Waterbuffalo"というスイギュウの美女として登場。
他メディア
実写
サム・ライミ版
演:キルスティン・ダンスト、吹替:岡寛恵
三部作通したメインヒロイン。
叔母の家ではなく実家がピーターと隣同士だが、父が酒浸りなのは相変わらず。夢は舞台女優。
1作目中盤、土砂降りの路地裏でチンピラから助けられたお礼にスパイダーマンのマスクをめくってキスをするシーンは有名。
高校時代はピーターのいじめっ子であるフラッシュ・トンプソンと付き合っていたが卒業式で別れ、友達だったハリーと交際。しかしお坊ちゃまの彼とはすれ違う部分も多く、さらにピーター=スパイダーマンだと気づいたハリーの父ノーマン=グリーンゴブリンに狙われる。
結果スパイダーマンに3度も命を救われたが、彼ではなくいつも傍にいてくれたピーターに告白するも、スパイダーマンとしての重荷に巻き込まないために振られてしまう。
『2』ではヒーロー活動と生活で忙しくなったピーターと離れ、J・ジョナ・ジェイムソンの息子ジョン・ジェイムソン(コミックと同じく宇宙飛行士)と交際しており、中盤でプロポーズを受け入れる。
だがハリーから協力の見返りとしてスパイダーマンの身柄を要求されたドクター・オクトパスに人質として連れ去られ、助けられる過程でスパイダーマンの正体がピーターであることを知る。
そしてラストでジョンとの結婚式を抜け出し、ピーターの元に走るのだった。
『3』では最初こそピーターと順調に交際していたが、女優業が上手くいかない自分とは逆にスパイダーマンは市民から大人気で、公衆の面前でグウェンと(1作目の自分と同じ構図で)キスするなど調子に乗ったため喧嘩し、シンビオートに寄生され不安定になった彼を心配しながらも、同じくピーターの正体を知った直後に記憶喪失になったハリーに惹かれる。
しかし記憶を取り戻したハリーからピーターへの精神攻撃を目的に別れを告げさせられ、そのピーターからは当てつけにバイト先でグウェンとデートされ、さらに故意ではないが叩かれてしまう。
そしてピーターへの復讐を目論んだサンドマンとヴェノムに人質として連れ去られてしまい、助けに来たピーター、そしてハリーの戦いを見守るも、最終的にハリーの最期を看取ることになった。
ハリーの葬儀に関係者揃って出席後、ピーターと抱き合うシーンでシリーズは幕を閉じる。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ではサム・ライミ版のピーターから名前が言及され、『3』の後も交際を続けている事が明かされた。
マーク・ウェブ版
演:シェイリーン・ウッドリー
『2』にて登場予定だったが、撮影されたシーンは本編では使用されず、さらにシリーズ自体が打ち切りとなり、結局登場しなかった。
MCU版
メリー・ジェーンは登場しないが、同じ「MJ」のイニシャルで呼ばれるヒロインが登場する。
詳しくは「ミシェル・ジョーンズ(Michelle Jones-Watson)」を参照。
アニメ
原語版:ペグ・ディクソン、日本語版:不明
金髪に変更されており、飲み会の踊り子として登場。
原語版:サラ・バランタイン、日本語版:甲斐田裕子
コミック通り赤髪となった。
原語版:ヴァネッサ・マーシャル、日本語版:世戸さおり
原語版:タラ・ストロング、日本語版:甲斐田裕子
ピーターの幼馴染で、女優ではなくジャーナリスト志望。シーズン4ではカーネイジに寄生され「カーネイジ・クイーン」に変貌したが、カート・コナーズ博士の協力を得て能力を制御、スパイダーウーマンとして活動を始めた。
原語版:ゾーイ・クラヴィッツ、日本語版:甲斐田裕子
主人公マイルス・モラレスがいる世界ではピーターと結婚していたが、序盤でピーターがキングピンに命を奪われたため未亡人となった。
一方別の世界では離婚という形で既にピーター・B・パーカーと別れていたが、終盤でよりを戻し、続編『アクロス・ザ・スパイダーバース』では娘のメイが生まれている。
ゲーム
原語版:ローラ・ベイリー、日本語版:森なな子
ピーターの元カノでデイリー・ビューグル所属の記者。半年前に別れてから一度も連絡を取っていなかったが、取材先で再会、以降は協力者となった。
プレイヤー自ら操作できるストーリーも存在するが、『2』では一般人なのにチンピラを倒すなど腕っぷしが強めに設定されており、一部ファンからは「メリー・ジェーン・ウィック」といじられている。
その他
サム・ライミ版2作目に近い経緯でピーターとの関係が冷えきっている模様。
余談
日本語吹替を担当したこれまでの声優のうち、岡は2003年の映画『デアデビル』およびそのスピンオフ『エレクトラ』のエレクトラやMCUのペッパー・ポッツを、甲斐田は『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のエマ・フロストやMCUのベティ・ロスなどを、それぞれ担当している。