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概要編集

少年ジャンプ+で連載された漫画『デッドプール:SAMURAI』に登場するスパイダーウーマン

新たに日本に設立されたアベンジャーズの公認組織「サムライスクワッド」のメンバーで、アイアンマンからチームにスカウトされたデッドプールとコンビを組むことになる。


単行本の設定資料によると、本名は飛騨遙(ひだ・はるか)

日本生まれ日本育ちのスパイダーガールで、能力を手に入れた経緯も本家ピーター・パーカーと同じらしい。名前もメタ的に見れば「ピーター・パーカー(Peter Parker)」のもじり。

芽衣(めい)叔母さん勉(つとむ)叔父さんと一緒に暮らしている。


コスチューム編集

サクラスパイダー

容姿は既存のスパイダーマンとは異なるアレンジが加えられており、ウェブパターンの塗装が施されたアーマーのような自作のコスチュームを着用している。

ウェブは生体的なものではなくウェブシューターから射出するタイプ。

顔はマスクではなくフード(恐らくはパーカー)を被って隠しており、作中でもよく素顔を出している。

喉輪などに和風要素があり、ウェブシューターを内蔵した両腕は太くなっているが、他はぴったりとしたタイトなスーツで、スタイルははっきりとわかるようになっている。

スレンダーですらりとしているが、胸はあまり大きくない。左目の下に二つ並んだ泣き黒子は実は黒子ではなく蜘蛛に噛まれた時の跡。


詳細編集

来歴については不明で「放射性のクモに噛まれてから二年間、この世でたった一人の」まで言ったところでデッドプールによって遮られてしまった。一応、元祖スパイダーマンとほぼ同じ系列らしい。

設定資料を参照したデッドプールによると性格は「熱血系」「ジャンプだと人気でない」タイプで、丁寧口調で生真面目な様子。

そのため当初は米国での活躍を知るデッドプールに対しても好意的だったが、彼の人となりを知ると「会ってそうそう失礼ですが」と前置きした上で「ヒーローとしてふさわしくない人は嫌いです」と拒否反応を示した。

その後も真面目な性格のためデッドプールの奇行に振り回されつつ、ヒーローとしての仕事はきっちりこなしている。


アイドル新日ねいろ(彼女の名前も「新日(あらたび)ねいろ→しんび音色→シンビオート」というオマージュだと思われる)の大ファンで、彼女のデビューから現在までの経歴やプロフィールをソラで言えるほど。

その熱狂ぶりはねいろの事を「ねいろちゃん」「天使メロ」「天使スマイル」と絶賛し、ライブではグッズを買いあさり、「この作者の描く女の子は髪型以外パーツ一緒」とネタにされれば激高、共生体に寄生されてると知れば絶叫するなど、デッドプールから「キャラがぶれてない?」と心配されるほど。


なお上記の自己紹介がアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』のパロディだったこともあって、このバースに他にスパイダーマンがいるのか、彼女がこのバースのスパイダーマンなのか、それとも彼女自身が他バースから来たのかについては不明であったが、単行本のおまけでスパイダーマンにデッドプールがちょっかい出していたので他のスパイダーマンもいる模様。


本編での活躍編集

第二話にて初登場。サムライスクワッドの一員として来日したデッドプールを出迎え、共に犯罪退治を行った。


第四話ではサムライスクワッドの新人勧誘を行うため、アイドル新日ねいろのライブを訪れ、彼女の熱烈なファンっぷりを発揮した。


第八話、第九話ではクローンサノスからねいろとデッドプールを逃すため、「大いなる力には大いなる責任が伴う」と単独で足止めを行う。

しかし直接的な戦闘力は本家スパイダーマンより低いため、常に即死級の攻撃が繰り出される中で苦戦を強いられている。

一方、とっさにデッドプールをウェブで牽引して緊急回避を行ったり、瓦礫をウェブで引き寄せて盾にすることで攻撃をノーダメージで防ぐなど、本家同様臨機応変な戦いっぷりを披露した。


第十一話ではデッドプールの悲しい過去を聞いたり最終決戦に向け気を引き締めていたが直前も直前でトラックに跳ねられ追い打ちのように車に轢かれ戦線離脱してしまう

以降は結局最終回まで病院のベッドの上で過ごすことになったが、最終決戦ではアベンジャーズに応援を要請しデッドプールをサポートした。


逆輸入編集

漫画の完結後は出番を失うかに思われた彼女だったが、2021年に『Deadpool: Black, White & Blood』で本家MARVELに逆輸入された。


2022年には晴れてスパイダーバースに登場、『EDGE OF SPIDER-VERSE #3』に『デッドプール:SAMURAI』の作者である笠間三四郎×植杉光が手掛けた彼女のオリジンが掲載された。


これによって「サノスデビルークを滅ぼした」などの設定も本家に逆輸入されることが一部で懸念されている。『SAMURAI』はデッドプールが事実に基づいて描いた漫画と言う設定なので飛騨遙が実在していたからと言って信用は出来ないが…。


この新たな戦いでは、サクラスパイダーはほとんど背景モブとしてしか登場せず、セリフも無し。

蜘蛛の天敵である蜂のトーテムの憑依者シャースラによって刺され、他のモブスパイダーマンたちともども彼女の下僕へと作り変えられてしまった。

最終的にシャースラは打倒されたので解放されたが、新人にはなかなか厳しいデビュー戦であったといえる。

(死亡しなかっただけこれまでの第一次、第二次のスパイダーバースよりマシという見方はできるが)


なお、彼女の登場により『デッドプールもスパイダーバースにやって来るのでは?』と噂されている。

オリジン編集

『スパイダーバース』によれば、出身バースはEARTH-346。

2年前、両親と一緒に科学館に行った際、放射性クモに噛まれてパワーを得たのだが、

彼女自身はその力で何をするでもなく、家族との平穏な日常を過ごしていた。

(ねいろTシャツを着ているので、この時点で既にファンだった模様)


しかし何処で嗅ぎつけたのかそのパワーを狙うヒドラの構成員によって襲撃され、

娘を守ろうとした科学者の父親が目の前で射殺、遥は母親に手を引かれて逃げるしかなかった。

「自分のせいだ」と泣きじゃくる遥に、彼女の母親は「お父さんは、あなたを守るという、父親としての責任を果たしたのよ」と告げる。


父親が常日頃から言っていた「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉。

大いなる力とは単なる「すごい力」という意味ではなく、「自分が何をするのか」という事なのだ。

その意味を理解した遥は、スパイダーパワーを使っていく事を決意する。

父親のように人々を救う……それ以上に、皆を立ち上がらせるようなヒーローとなるために。


なおバース参戦にあたって「装備は良いけど……パーカー? 本気?」と、ついにコスチュームを突っ込まれた



その後編集

ともあれ『デッドプール:SAMURAI』が連載終了した以上、いくら『スパイダーバース』でMARVEL公式入りしたとはいえ、

もうコレ以上の出番は無い……と思われていたのだが。


「女の子のスパイダーマン!?」

「初めて見る顔だな。だがスパイダーを名乗る以上、私の敵だ!!」


古橋秀之/別天荒人コンビが手掛ける『スパイダーマン:オクトパスガール』に電撃参戦。

第二話にて病院の機材を盗んだオクトパスガールの行く手を阻み、対決することになる。その後何とか互いの事情を話し合い、休戦する。


どうやら何らかの原因で『デッドプール:SAMURAI』の世界線からこの世界に来てしまったらしく、住む場所もお金も持っていなかった。そのため、ドクター・オクトパスの隠れ家に住むことになった。


なおオクトパスからはスパイダーマンの変異体であることと、宿敵に比べれば未熟な点などで苛立たれていたが、発明家の端くれと思っていたサクラが隠れ家で発明品をみて天才と称したためオクトパスの機嫌が直った。


余談編集

実のところ彼女は当初の予定では『デッドプール:SAMURAI』のラストで死亡する予定であったが、予想外の人気が出たために延命が決定したという(作者のツイート)。


関連項目編集

スパイダーマン スパイダーウーマン

デッドプール 忍者



  • 不憫 日陰者:しかしそれゆえにトラックに跳ねられ死亡を回避したのだから、運がいいのか悪いのか⋯

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