概要
主に以下のようなケースを指すが、通常は(3)の生産国から一度他国に輸出された製品・商品を再び生産国内へ輸入して販売するケースを逆輸入という場合が多い。
- ある国原産・発祥の商品・製品が他の国で生産・アレンジされ、それが元の原産国へ輸入されるケース。例としては寿司という食文化が一度アメリカへ輸出され、「カリフォルニアロール」として再度日本へ入ってきたパターン。
- ある国に本社を置く企業が他国に子会社(現地法人)を設立、または他国の現地企業に自社製品の製造を委託(OEM)し、そこで生産した製品を本国に輸入すること。主に生産コストを下げ、本国での価格を抑える目的で行われる。
- ある国で輸出向けとして生産した製品を一度他国へ輸出し、直後に再び生産国へ輸入するケース。日本では国内仕様の(性能上での)自主規制回避目的で、輸出向けの超高性能大型バイクがこの方法で販売されている例が挙げられる(メイン画像。車種はカワサキ・ZX-14R)。
なお、pixivでは主に逆輸入車のイラストで用いられるが、こちらの意味で用いられる事は滅多になく、後述のメディアミックス作品における「設定の逆輸入」という意味で用いられやすい。
メディアミックス作品における「逆輸入」
設定の逆輸入
主にメディアミックスが多い作品が原作以外の媒体で使われたオリジナル設定を原作で流用・公式化する事を指す。
特にアニメ→原作が多く、この恩恵でアニメオリジナルキャラが原作に登場したり、原作では名無しだったキャラに名前が付いたりする事がある。
原作があまり進んでおらずストックが少ないままアニメ化が決まってしまった作品では逆輸入現象が起こる傾向にある。
最近ではネット上の二次設定が公式になることも多くなったが、これは逆輸入と言われない方が多い。
例:高木渉(名探偵コナン)、バーダック(ドラゴンボール)他アニメオリジナルキャラ参照
作品の逆輸入
これは一言で言えば海外でのリメイク。原作国とは別の国で設定変更を含むアレンジが加えられるなどして制作され、後に原作国でも上映・放映されるケースが該当する。大抵はハリウッドリメイクされた日本原作の作品を差すことが多い。
有名な例としては『七人の侍』が『荒野の七人』、『ゴジラ』が『GODZILLA』など。
主な逆輸入
- ドラゴスライム、ゴールデンスライムなど
- DQMオリジナルモンスターだったが、7移行のナンバリング作品にも登場。
- ドンブラザーズの名乗り
- 元はスピンオフで披露されたものだったが劇場版では...
- 野口笑子、小杉太、城ヶ崎姫子
- 元は永沢君というスピンオフの登場人物だったが、原作にも登場するように。
- ピカチュウの鳴き声
- XY移行はアニメ版準拠の鳴き声になった。LEGENDSアルセウスからは元の鳴き声に戻った。
- 大地斬、海波斬、空裂斬などのダイの大冒険初出の一部技
- 後年ナンバリングやモンスターズなどに登場。
その他
その国で生まれた人物が一度国外に進出して大成功を収め、帰国後に母国でもブレイクを果たした場合にも比喩的にこう呼ばれるケースがある。
例としてはNHK連続テレビ小説『あさが来た』で五代友厚役を演じたディーン・フジオカが「逆輸入俳優」や「逆輸入タレント」などと呼ばれている。
またプロ野球では、マック鈴木や多田野数人、加藤豪将が高校・大学を卒業後、NPB球団を経ること無くメジャーリーグに昇格し、その後NPBにドラフト指名されたことから「逆輸入ルーキー」などと呼ばれている。