貿易
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ぼうえき
他国間の取引。一般には企業同士で行われるBtoB。
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1話 旅人の交差点
物語は終わりを迎えてしまった。 後に残るは汚れた小さな部屋で紙束に埋もれる老人が一人。 もうベットから起き上がる体力は無い。物語を棚に収める気力もない。 私は、明日生きる力を欲するあまりに若い日々を必至に綴った。 ペンを持っている間は若さを取り戻した気分にもなれた。 ただ、物語が進むにつれ。 ひとつ、またひとつと物語が終りを迎えるにつれ、 時間と老いから逃げた紙の上でさえ、それは夜霧のように忍び寄ってきた。 疫病が蔓延した街では、人々が死の恐怖から逃れるために、 日夜踊り狂った話を聞いたことがある。 寝食も病の治療も生活資金の工面も手に付けず、 ただ書き綴る様は正に踊り狂う骸だ。 そして、踊る力の無くなったものから死んでいく。 恐らく、部屋に満ちる紙切れの一枚でも拾い上げて読返したなら私は。 消えかけていた好奇心が僅かに灯るのを感じた。 ~作品の性質上、社会経済、貨幣について多く取り扱っています 架空の国名、貨幣名を使用しています。 貨幣の基準は作中のラウリー銅貨1枚(140円相当)を基準に同銀貨なら36倍、 同金貨なら1296倍を主要貨幣としています。 その他にも、他にも架空の国名を冠した貨幣が多く流通しています。~3,860文字pixiv小説作品