クレイヴン・ザ・ハンター
くれいゔんざはんたー
MARVELコミックのキャラクターで、スパイダーマンのヴィラン。初登場は1964年5月の『Amazing Spider-Man #15』。
その名の通り世界でも屈指の狩人で、筋骨隆々の風貌や毛皮のコスチュームが特徴。
来歴
- オリジン~初登場
本名:セルゲイ・クラヴィノフ(Sergei Kravinoff)。
帝政ロシア期に貴族の末裔として生まれるが、ロシア革命のためニューヨークに脱出したはいいものの、父ニコライが使用人に不貞を働くなど家庭環境は劣悪で、腹いせに義弟を虐めていたが心は晴れず、母の病死を機に家出した。
その先で会ったアジャ・オリシャというワカンダを追放された女性に狩りを教えられたことで、狩人として成長。彼女はまたオカルトにも精通していたが、儀式が失敗したことで自身の闇を自覚、彼女の連れ子のタカール(後にグレゴール・クラヴィノフと改名)と旅に出た。
この期間に後付け(2011年発行)で、ビクター・クリードと因縁があったこと、ネイモアの従妹ナモーラと付き合っていたこと、ニック・フューリーに勧誘され、ビクター、ナモーラ、先代のシルバー・セーブル、ユリシーズ・ブラッドストーンらとチーム(通称:アベンジャーズ1959)として活動していたことが明らかになった。
初登場時は(後に異母弟だと判明した)ドミトリ・スメルダコフ / カメレオンからピーター・パーカー / スパイダーマンを狩る依頼を受け、当時のパートナーだったブードゥー教の巫女カリプソに身体能力を強化してもらい戦いに挑むも敗北。
これ以降、スパイダーマンを狩ることに執念を燃やすようになった。
- 『Last Hunt』
しばらくしてドクター・オクトパスら、同じくスパイダーマンを狙うヴィランと組んで「シニスター・シックス」を結成したが、なかなか倒すことができず、心の闇が増幅。だが彼と間違えて襲った、当時シンビオートに寄生されていたデッドプールからアドバイスを受けて得物を銃に変更、スパイダーマンを倒して生き埋めにした。
さらにこれでは飽き足らず、スパイダーマンになりすまして犯罪者を殺傷することで彼の評判を落とし、満足したのか最期は自決した。
- 『The Grim Hunt』
同時期に「グリム・ハンター」として活動していた息子のウラジミールがケイン・パーカー / スカーレット・スパイダーに倒されたこともあり、自身と同じくロシア貴族の末裔だった妻アレクサンドラや、娘のアナスタシアら遺された一族はスパイダーマンに復讐を決意。
彼の近しい人たちを襲い、セルゲイとウラジミールを復活させる儀式の生贄にしようとした。
これによってマティ・フランクリン / スパイダーウーマン、カサンドラ・ウェッブ / マダム・ウェブ、ピーターをかばったケインが死亡。
結果としてセルゲイは復活したものの、不完全だが不死の呪いがかかってしまった。
- その後
スクイレル・ガールとハワード・ザ・ダックと協力したり、ヘルムート・ジモの部下となったりと活躍。
またハイ・エボリューショナリーに依頼して自身のクローンを80体ほど造らせており、サヴェッジランドで修業させた結果唯一生き残った1人を後継者として指名。最期は彼に自身を殺させ、マントと「クレイヴン・ザ・ハンター」の名を受け継がせた。
- 襲名者
上記の後継者は通称「Last Son of Kraven」として区別されている。
またミュータントの女性と不倫して生まれたアレクセイという息子がおり、『Last Hunt』後に一時期「クレイヴン・ザ・ハンター」を名乗って活動していた。ケインを倒したのは彼。
娘のアナスタシアは父がクローンを後継者にしようとしていることを知って失望し、家族と対立。アレクサンドラやアレクセイを倒し、勝手に「クレイヴン・ザ・ハンター」を名乗っている。
アニメ
作品 | 日本語版CV |
---|---|
スパイダーマン&アメイジング・フレンズ | 手塚秀彰 |
1994年版 | 手塚秀彰 |
新アニメシリーズ | 天田益男 |
スペクタキュラー・スパイダーマン | 廣田行生 |
アルティメットスパイダーマン | 江川央生 |
マーベルスパイダーマン | (不明) |
実写
演:アーロン・テイラー=ジョンソン、リーヴァイ・ミラー(少年期)
「スパイダーマン・ユニバース」の6作目として、主役の実写映画が2024年12月に公開された。
作品としては⇒こちらを参照。
演じるテイラー=ジョンソンは、MCUでクイックシルバーを演じた。
また吹替の津田は、やはりMCUでキルモンガーを演じた。
イギリスに拠点を置き、犯罪組織として財を成すクラヴィノフ家の当主ニコライの長男であり、次男ディミトリを「ディマ」と呼ぶ。
ニューヨークの寄宿学校に在籍中に母が病死し、ディマともどもニコライに実家へ呼び戻される。
そしてハンターでもあるクラヴィノフ家の修行としてニコライの狩りに同行させられる中、標的である人食いライオンに襲われる。
瀕死の重傷を負ったが、たまたま観光で居合わせたカリプソに、彼女の家に伝わる秘薬を飲まされ、また傷口からライオンの血が体内に入ったことで、一度は心臓が止まるも、超人的な身体能力を得て蘇った。
治療後、やはりニコライに実家へ連れ戻されるが、不遜で傲慢な父のもとにいることに我慢できなくなり、ディマを置いて家出。亡母の故郷であるシベリアの山奥へ行き、数年間自給自足の生活を送りながら、ハンターとしての腕を磨き、父のような犯罪者を狩ることを生業にするようになった。裏社会では、その存在は不確かな裏伝説「ザ・ハンター」として恐れられている。
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